優等生サバイバル 青春を生き抜く13の法則

ファン・ヨンミ(著者), キム・イネ(訳者)

• 販売会社／発売会社: 評論社
• 発売年月日: 2023/07/04
• JAN: 9784566024793

商品レビュー

2025/12/06

韓国の受験戦争は厳しいという話は聞くがまさにその通り。トップで入学してしまったジュノは、成績を維持しなくてはいけないというプレッシャーを感じ続けていたが、中学からの友人ゴヌとコアというディベートのサークルで出会ったボナ先輩とユビンと話を続けるうちに、学校の成績ではない何かが大事だと気づく。長く続く友情や生きていくために大事なことを見つけることができるのはすばらしい。

2025/12/05

ブックオフで目が合ったので購入。装画に見覚えあるなと思ったら、最近好きになったカシワイさんだった。どうりで。

韓国の小説だけど、読みにくさは全くない。日本の小説みたいに感じられて読みやすい。韓国の学生ってこんなに生きづらい感じなの？タイトルが秀逸。まさにサバイバル。

主人公の友達のゴヌ、ユビン、ボナ先輩が魅力的に描かれている。彼らの知的でユーモアがある所がいい。ユビンのP155のセリフは痺れた。かっこいい。ハリムは終盤背景が分かってしまうと同情してしまった。容姿が良すぎるってのも呪いになりうるわな。プロアナという言葉は初めて知りました。

正直全く期待しないで読み始めたけど、楽しく読めました。読後感もいいです。

以下付箋貼った所(ネタバレ含みます)

P35 僕は一瞬考えてすぐに理解した。彼らは僕の品定めをしていたのだ。

P43 レトロな着こなし、知的な遊び人、それが俺のコンセプトだ。

P46 期待しすぎると、その分落胆も大きい。急ぐな。こういうのは、ゆっくりと知っていくのがいいんだ。

P55 金も大事だけど、人はパンだけじゃ生きていけないだろ。中国に魯迅っているよな。作家の。魯迅は、元は医学を学んでいたそうだ。でもスパイ容疑をかけられた同胞が処刑されるのを笑いながら見物している人たちを見て、作家になろうと決意した。肉体よりも精神の健康の方が、ずっと大切だってことさ。ともかく、文学、歴史学、哲学は絶対に必要だ。俺はお前みたいな賢い奴らにこそそういう勉強をしてほしい。

P96 わからない。走っている馬にムチを打つみたいに、「もっと、もっとだ、もっと、もっと走れ、死ぬまで、努力のもっと上の努力をして1番になれ」と攻め立てていたら、死ぬまで幸せになんてなれないんじゃないだろうか。

P112 人生は全て順調に流れていくのだと言う無知な考えから、私を遠ざけてください。苦難、敗北、挫折は当然のごとく人生から与えられるのであり、私たちは、それらによって成長するのだと思えるようにしてください。

P117 まだ20歳にもならないうちから一生の進路を決めることに、無理があるんだなって。とにかく、私は大学に行く代わりに、いろんな経験を積みたい。まっすぐな道もあれば、くねくねと曲がった道もあるでしょ。

P129 ダイエットは明日から、テストはもともと失敗するもの。

P151 勉強ばかりしているよりも、でこぼこしていても自分の言葉を見つけていく人の方が好き。

P155 うん、別に。私、人間がブランドだからね、何を着ても可愛いの。

P156 人生は自分の手で切り拓いていくことが大切だ。だから、適度な欠乏が必要だ。

2025/06/22

韓国の学生生活は日本と比べ物にならないくらいプレッシャーにさらされていることが分かった。主人公は経済格差を感じながらも前向き生きていこうとしていて共感した。