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超新星紀元
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 早川書房 |
| 発売年月日 | 2023/07/19 |
| JAN | 9784152102546 |
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超新星紀元
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商品レビュー
3.3
34件のお客様レビュー
1999年末、超新星爆発によって発生した放射線バーストが地球に降り注ぎ、人類に壊滅的な被害をもたらす。一年後に十三歳以上の大人すべてが死にいたることが判明したのだ。超新星紀元の地球は子どもたちに託された……! 『三体』劉慈欣の長篇デビュー作 普段から、息子3人がだらけていたりす...
1999年末、超新星爆発によって発生した放射線バーストが地球に降り注ぎ、人類に壊滅的な被害をもたらす。一年後に十三歳以上の大人すべてが死にいたることが判明したのだ。超新星紀元の地球は子どもたちに託された……! 『三体』劉慈欣の長篇デビュー作 普段から、息子3人がだらけていたりすると 「もー!母がいなくなったらどーすんの?!自分でやりなさい!」 と叱る事が多いので、これ読んでる時も母目線になっちゃって。 大人みんないなくなるんやで?しっかりせーよ! と、心の中で発破をかける事しきり。 約1年で、あれもこれもと教え込む大人サイドの気持ちも痛いほどわかるから、その辺り感情移入激しかったかも。 しかし、残された子どもたちよ…。 大人たちとの別れを乗り越えて、最初は頑張ってたんだけどね〜。 暇がありすぎると、ろくでもないこと考え出すの何なん? そんなにゲームが好きか?!もう知らんわ! と、この辺りも母目線。 でも突っ込みつつ、なんだかんだで楽しめたSF。 『三体』長すぎてまだ手つかずなんだけど、デビュー作でこれだけ面白いんだからそれ以上だよね。 そろそろ手を付けてみようかなぁ。
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※このレビューにはネタバレを含みます
劉慈欣の長篇デビュー作『超新星紀元』は、彼がまだ20代後半だった1991年に初稿が書かれた作品。 物語の始まりは1999年末。地球から8光年離れた恒星の超新星爆発による高エネルギー放射線が地球を襲い、やがて13歳以上の人類が死に絶えることが判明する。大人から子どもへ文明が引き継がれ、「超新星紀元」が幕を開ける。 そして本書自体も、超新星紀元から約30年後に編まれた「歴史書」のような体裁をとっている。 ある時点から世界に13歳以下のこどもしかいなくなってしまったら? という設定の中で、子どもらしい無垢さと残酷さが入り混じった人類文化のシミュレーション小説。 大人にとっての労働の対価は経済的なものだが、子ども達にとっての報酬は遊びとなる。 ここだけ切り取れば純粋無垢な人類の新時代が幕開けそうだし、作中でも13歳未満の各国首脳クラスの権威が集まる国際会議で実施された最初のゲームらしきものはアイスクリームを一番食べれたリーダーがいる国が勝ち!程度のものだったけど、状況はどんどんエスカレートしていく。地球の温度が上昇したことをきっかけに南極が居住可能な地域となり、その南極の上でオリンピックの体裁をとった世界大戦が実施され最終的に50万人の子ども達の命が失われる。 無情にも南極の温暖化は一時的なもので、戦争の決定打が施行された直前頃から、南極は再び極寒の地に戻り子どもたちは自国に返っていく。話がここで終わらないのがさすが劉慈欣先生で、最後のゲーム「米国と中国の国土交換」は詳細は書かれていないものの、その国の歴史や文化が子ども達に与える遺伝子レベルの影響を浮かび上がらせてものすごく哲学的だった。最後の数ページで若干ふざけてるのも個人的にはかなり好きでした。 読みながら本当にいろんなことを考えたけど、行動経済学的な論点で考えると、登場人物が子どもたちな割にはちょっと合理的すぎるところはあったかも。言い換えれば子ども達の力を信じているってことになるのかもしれないけど、13歳未満の子どもたちが「自国の影響力を勝ち取る」というモチベーションで行動を起こすには、まだ愛国心や動機が足りないんじゃないかなと思う。 それでも一部の天才的な子ども達を加えることで、大人の世界だったらそうはならんやろという意思決定が積み重なっていくのは思考実験としては始終ニヤけながら読んでしまうほど面白かった。 権威を引き継ぐ器を持った子どもを選別するシミュレーション、大人がいなくなった直後の絶望と孤独による混沌、大人世界を真似する慣性時代、大人のシステムで働く意義を見出せないための怠惰、新しいゲームとしての戦争の魅力。こんな前提があると、こんな群集心理になるかもっていう仮説作りがデビュー作の時点でセンスありすぎて最高でした。 (引用) メガネはうなずいた。「そういうこと。生命の価値をほんとうに理解するには、長い人生経験が必要だ。子どもたちにとって、生命の地位は、大人時代と比べてよりもずっと低い。不思議なのは、大人たちがどうしていつも、善良だとか平和だとかいう概念と子どもとを結びつけようとしていたのかだよ」 ルールと合意は、システムの確立を意味する。いったんシステムができあがれば、それは慣性を持つ。そうなれば、一方の当事者によるルール違反はシステムの破壊につながり、計り知れないほど重い結果を招く。ここで重要なのは、こうした戦争のシステムは、ゲーム思考が決定的な影響力を持つ子ども世界でのみ形成可能で、大人世界では成立しないということだ。
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『超新星紀元』(2003年)は『三体』(2008年出版/日本語訳2019年)で有名な劉慈欣(リウ・ツーシン)の長篇デビュー作。『三体』のファンといえばバラク・オバマ元大統領が有名です。3部の発売が待ちきれず、ホワイトハウスからメールを著者に送ってみたらスパムメールだと思われてゴミ...
『超新星紀元』(2003年)は『三体』(2008年出版/日本語訳2019年)で有名な劉慈欣(リウ・ツーシン)の長篇デビュー作。『三体』のファンといえばバラク・オバマ元大統領が有名です。3部の発売が待ちきれず、ホワイトハウスからメールを著者に送ってみたらスパムメールだと思われてゴミ箱に入れられていた、という話が大好きなのですが、他にも読書好きの池上彰が「文化大革命で何が起こったかは『三体』を読むと良い」と『三体』を著作の中で取り上げていたりなど……『三体』についてネットで検索すれば有名人、一般人が書いた感想や、エピソードを沢山拾うことができて楽しいです。長く多くの人の印象に残っている本だなぁと思います。 劉慈欣は短編も多く書いています。私が読んだことがある短編は『地火』(2000年)、『神様の介護係』(2005年)、『月の光』(2009年)、『円』(2014年)……おっと……4つだけだな……全然読んでないな…… まぁ、全然数を読んではいないんですけどぉ!!!(やけっぱち) 劉慈欣を一番最初に読む一冊としてはやっぱり『三体』を推したいです。『三体』は三部作で大長編ですが、読み終わったらこんな壮大な話を三冊でバシッとキメてしまうなんて!と手腕に驚くこと請け合いなので。『三体』の次に短編をいくつか読んで、それから『超新星紀元』を読むのが良い塩梅ではないかな、と思います。特に短編『地火』は『超新星紀元』に通ずる「継承」や「歴史」といった人生観が作品全体に滲んでいてかなりおすすめです。『三体』を読んだ後にね!(しつこい。) 『地火』を読むなら橋本輝幸・編 ハヤワカ文庫SF 『2000年代海外SF傑作選』が良いです。劉慈欣以外のSF作家の作品も全部面白くて雰囲気良くまとまっているアンソロジーで…… 『超新星紀元』の感想文で『三体』と『2000年代海外SF傑作選』をおすすめして終わっていいはずない。まずは『超新星紀元』のあらすじから。 1999年末、超新星爆発によって発生した宇宙線が地球に降り注ぎ、全人類の染色体が破壊される。調査の結果、13歳以下の子どもは自己修復が可能だが、14歳以上の人間は全員死亡することが判明する。全ての大人がこの世から消えてしまうまで残された期間は1年。限られた時間で大人たちは子供に医療や発電等のインフラ、教育や軍事など国の運営に必要な技術を託そうとするが──というお話。 優秀な子供を選別するためにゲームを行うシーンは展開が軽快で面白く、大人たちが今わの際まで自分たちの知識と技術を子供たちに指導し、何とか彼らを新世界に押し出してやろうとするシーンはかなり切なかったです。読んでるときには「あぁ、これは子供たちが十五少年漂流記みたいに試行錯誤して問題を乗り越えていく話になるんだろうな」と思っていました。そしたら痛い目に合いました。これはサバイバルのみならず、「国の運営」も子供が行うお話なんですよね。私が好きな登場人物はアメリカ合衆国の子ども大統領のハーマン・デイヴィーと同国務長官のチェスター・ヴォーンなんですが、彼らを中心にして、あれよ、あれよと世界大戦が勃発する話へと転がっていきます。どうしてだ子供たち!日本国子ども首相の大西文雄も良いキャラしてましたね。(やっぱり戦争する気まんまんでしたけど。) 子どもたちの大半は自我の境界がまだまだ未熟なため、群れであることに疑問を抱きません。一丸となった中国、一丸となったアメリカ、一丸となった日本……「国」そのものみたいになった子どもの争いの凄惨なことといったら。大人に強制されているわけでもないので無邪気に戦争ゲームに興じていく様はあっけらかんとしていて、より不気味でした。劉慈欣は爆発や破壊のシーンを書くのが非常に巧みですので戦争なんて書いたら臨場感たっぷりです。 戦争のシーンは中盤の山場です。戦争が終結してからもう一つ、意外な山場が設けられています。その先で子どもたちは自分たちがいかに無自覚に「国民」であったかに気がつきます。そうして物語は終焉を迎えます。新たな「始まり」も感じさせるエンディングでした。 「子どもだけの世界」は古典作品でも書かれてきたけれど、こんな話になるとは思わなかったです。ぶっ飛んだ設定から、読者をぐいぐい引っ張っていく劉慈欣ならではの外連味。二転三転しているように思わせて最初から最後までテーマがブレない構成の強さもすごい。 こんなところに運ばれてしまう予定は無かったけれどレールからは一切外れなかった、みたいな読後感があるのが劉慈欣の作品の特徴だと思います。『三体』も今まで読んできた短編もそうでした。特にこの『超新星紀元』は突飛な発想の数々が強烈です。私は好きでしたがぶっとんだ奇想具合は人を選びそう。
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