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日本一長く服役した男
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日本一長く服役した男

杉本宙矢(著者), 木村隆太(著者), NHK取材班(著者)

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日本一長く服役した男

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 イースト・プレス
発売年月日 2023/06/19
JAN 9784781622163

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商品レビュー

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2024/09/07

面白かったしとても考えさせられた。 61年間服役、日本最長の無期懲役囚の仮釈放。 これだけで取材者としてはめちゃくちゃ興奮するだろう。 その情報をとったのがまずすごいし、そこから帰住先の施設を割り出したり、服役中の無期懲役仲間を見つけ出したり、被害者への接触にも成功したり、取材力...

面白かったしとても考えさせられた。 61年間服役、日本最長の無期懲役囚の仮釈放。 これだけで取材者としてはめちゃくちゃ興奮するだろう。 その情報をとったのがまずすごいし、そこから帰住先の施設を割り出したり、服役中の無期懲役仲間を見つけ出したり、被害者への接触にも成功したり、取材力には素直に圧倒された。 私もこんな仕事をしてみたい。 その上で、たしかにまとめるのが難しいテーマだと思う。 「無期懲役囚は自分の犯した罪をどう受け止めているのか」というのが取材の始まりの問い(とても共感)だったけど、結局どう考えているのかは本人にしかわからないことで、今回の場合、本人にそれを問いかけてもうまく意思疎通できなかったことがとても惜しまれる。 結果的に密着取材をしても解けることのない問いだった。ゆえに番組の方向性が定まりきらないという悩みは確かに拭えない。 とはいえ、「人間にとって、本当に罪を償うことはとても難しいことだ」という答えも十分結論に値すると思う。罪の意識を感じているのかはおろか、事件自体をきちんと認識できているのかもわからないAさんの反応にはたしかに落胆させられるが、逆に真理なのだろうとも思うから。 (もしくは、方向性を変えて「刑務所の処遇は、罪を償うことについてどのくらい役に立っているのか」という問いにするとかでもよかったかもしれない。 ああいうAさんの反応は、60年にわたる服役の帰結であるのだから、果たしてどのような意味があったのか向き合うことには一定の意義がある。) 死刑の執行がブラックボックスであるように、無期懲役の仮釈放も恣意的でブラックボックスなのだということも改めて気付かされた。 だから60年服役という、およそ当時の裁判官が想像しなかったであろう実態が生まれてしまう。 本書を読んで、刑務所を取材することと犯罪加害者を取材することは微妙に違うと気付いた。 私がこれまでしていたのは刑務所取材で、思えば主眼は施設や制度の話に寄っていた。もっと「人」にフォーカスしたい。と強く強く思わされた。

Posted by ブクログ

2024/02/28

「更生は道のりであってゴールではない。」 「更生に正解はない。」 「更生は一人では決してできない。助けてくれる誰かと出会えるかどうかだ。」 他人事ではありません。自分がそうであっても何の不思議もありません。 重い言葉が考えさせられます。

Posted by ブクログ

2023/10/24

NHK取材班が書いたもので ドキュメンタリーが作られていく様子が書かれていました 61年間の服役って 人生の半分以上塀の中。 外に住んでいる私でも 久しぶりに コンビニとか行って セルフレジとかで 戸惑うのに 若い時代に塀の中に入って いきなり高齢になって街に出たりしたら 浦島...

NHK取材班が書いたもので ドキュメンタリーが作られていく様子が書かれていました 61年間の服役って 人生の半分以上塀の中。 外に住んでいる私でも 久しぶりに コンビニとか行って セルフレジとかで 戸惑うのに 若い時代に塀の中に入って いきなり高齢になって街に出たりしたら 浦島太郎でしょう。 しかも 塀の中では規則正しく行動し 作業行う日々。 外に出た時は もう何もしなくても良いとなっても どうして良いものか戸惑う。 被害者への贖罪も あまりにも長い年月でその気持ちもどうなってるものか? この取材によって答えは出ていないが あの時こうだったらとか もし とか 結局は 答えはないですね。 自分だって 違環境に生まれて育っていたら 犯罪者なっていたかもしれないし 被害者になっていたかもしれません。 悩ましい内容でした。

Posted by ブクログ

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