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亡霊の地 GHOST TOWN
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亡霊の地 GHOST TOWN

陳思宏(著者), 三須祐介(訳者)

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亡霊の地 GHOST TOWN

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 早川書房
発売年月日 2023/05/23
JAN 9784152102393

亡霊の地

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商品レビュー

4.3

8件のお客様レビュー

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2025/10/14
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※このレビューにはネタバレを含みます

全体的に暗い雰囲気があり登場人物も多めなので、最初は読むのにパワーがいるなぁと感じていたのですが、陳家と永靖の人々の秘密やドイツでの出来事などが徐々に明かされていく構成が非常に上手で、一度読むと中々止められませんでした。 多かれ少なかれ日本にも共通点はあるかと思いますが、戒厳令が敷かれていた頃の台湾の田舎町、強烈な男尊女卑思想と厳しい教育、そしてそれに伴う容赦ない暴力など、見ていて「これ流石にひどすぎない?」と、フィクションとはいえ見てて辛くなる描写がたくさんありました。ただ、そういった冷酷に思えるキャラも、当時の台湾社会におけるスタンダードや、更に上の世代からの重圧を受けてきた結果の行動であることを、肯定はせずとも理解はしないといけません。 また離郷について、訳者あとがきにも書かれていたセクシャル・マイノリティとしての『離郷』と『帰郷』については、自身も同じ立場の者として深く共感した。帰郷はただの帰省ではなく、特に保守的な場所に帰る場合は、自分と自分の過去、そしてその地域との和解を求める行為であるのかもしれない。

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2024/09/05

またひとつすさまじく、すばらしく力強い物語に出会えた…。 台湾ではおととい鬼月がおわり、門が閉じたという。中元節の時分に出版社の方が紹介されていたこの本の装丁にひとめぼれし、『亡霊の地』(原題『鬼地方』)というタイトルに震えながら(ホラーが大好きだけど苦手なので)手に取った。 ...

またひとつすさまじく、すばらしく力強い物語に出会えた…。 台湾ではおととい鬼月がおわり、門が閉じたという。中元節の時分に出版社の方が紹介されていたこの本の装丁にひとめぼれし、『亡霊の地』(原題『鬼地方』)というタイトルに震えながら(ホラーが大好きだけど苦手なので)手に取った。 あとがきで知ったが、『台湾文学ブックカフェ プールサイド』の、「ぺちゃんこな いびつな まっすぐな」と同著者の著作であるとのこと。もう治っているけどたまにしくしくと痛むような、そんなたまらない小説。 何度もなんども、涙を流した。つらく苦しい思い出、いや思い出ではなく 記憶、忘れ去りたい過去、しかし自分を確かに形作った、その場所、故郷を忘れたい、そこから去りたい、もう戻ってくることもない。そう思わせた出来事。天宏が記憶に潜っていくなかでわたしもその傷を負い、嗚咽し、諦め、しかし愛し、追体験はとてもつらいものだった。つらい。ただつらい。けれど生きている。死のうとしたが、生きている。そしてここへ帰ってきた。 かれら一家は皆傷を背負い、しかし生きて、(ひとりは生き抜いて死に、)まだこの「亡霊の地」に縛りつけられている。去ったはずの、帰ってくるなといわれ送り出された彼も、引き寄せられるように戻ってきてしまう、故郷というにはあまりにも残酷な場所 現在の、実際の永靖と、フィクションの永靖がかさなり、呼応し、一方は消えて、また立ち現れ 幽鬼のように あとがき、訳者によるあとがきまで気を抜けない。しかし不思議に後味のよいさわやかな、なんだか軽くなるような…不思議な小説だった。 あっけらかんとした、最後のふたりがなんだか微笑ましく、恨みが、灰が連れ去ったはずのふたりが、寄り添い、しかし一方は死に…最後の二通の手紙は…もう… 時代が、といえばそれまでだけれど、 隣の島国の、私たちが望む未来、その輝かしい未来の過去に、確かに生きていた、そして命の限り生き抜いた人々がいたということ。 私たちは、私たちの場所を、土地を、「亡霊の地」と呼ばなくてもよいように、なにを守っていったらいいのか なにを残していけるのか。 母の母は、祖母は、母に呪いをかけた。女はこうであるべきだと。母は女の私に、その呪いをかけなかった。そのことを、呪いの連鎖を断ち切ってくれた、母を。となりで寝る母を思い、祝福と、呪いと、幸せと、泣かないで、という言葉を思う。

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2024/05/07

どこから感想を書けばいいかわからないくらい強烈な一作だった。アジアを舞台にしたマルケス的マジックリアリズム小説であり、主人公が一度は捨てた故郷に戻る帰郷小説であり、台湾の政治と社会の暗部を描いた社会派小説でもある。今までの人生で、こんな小説は読んだことがない。 この小説では、人間...

どこから感想を書けばいいかわからないくらい強烈な一作だった。アジアを舞台にしたマルケス的マジックリアリズム小説であり、主人公が一度は捨てた故郷に戻る帰郷小説であり、台湾の政治と社会の暗部を描いた社会派小説でもある。今までの人生で、こんな小説は読んだことがない。 この小説では、人間も亡霊も一緒になって自分の人生を語りだす。すると家族の秘密、辺境の村の閉塞性、そして政治のむごさが一つ一つ明かされていく。そんな展開をすんなりと受け入れてしまえるのは、台湾の鬼月、中元節という時期の魔力だろうと思う。 唯一難点を挙げるとすれば、主人公の恋人に関する言及はやや表層的というか、もう少し掘り下げてほしいと思った。「いかにも」な社会的理由が語られるが、若干消化不良だったのは否めない。

Posted by ブクログ