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怪物 映画ノベライズ 宝島社文庫
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 宝島社 |
| 発売年月日 | 2023/04/24 |
| JAN | 9784299039286 |
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怪物
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商品レビュー
3.7
253件のお客様レビュー
映画『怪物』のノベライズ本 映画を観ていなかったので、小説から読んでみた。 ノベライズ本なので映像を追いかける感じの読みにくさは多少あるが、章毎に3人の視点が切り替わり、サクッと読める作品。 第1章 小学5年生の麦野湊の母、シングルマザー麦野早織の視点。湊の担任教師である保利...
映画『怪物』のノベライズ本 映画を観ていなかったので、小説から読んでみた。 ノベライズ本なので映像を追いかける感じの読みにくさは多少あるが、章毎に3人の視点が切り替わり、サクッと読める作品。 第1章 小学5年生の麦野湊の母、シングルマザー麦野早織の視点。湊の担任教師である保利を筆頭に、教師たちの特異ぶりが際立つ章。 第2章 湊の担任である保利道敏の視点。 人としても教師としてもまともな保利が、次第に事件に巻き込まれていく様子が描かれる。 第3章 湊と、クラスメイトの星川依里の視点。 学校で繰り広げられる子供たちの日常。そこに潜む危うさと、子供らしい感受性が瑞々しく描かれる。 読み始めは「豚の脳」と「怪物」というキーワードが斬新すぎて、ホラー的な要素があるかと思っていたが、人間の心のうちに潜む先入観や偏見をテーマにした作品だった。 人は自分が理解できない、自分の普通では考えられない人のことを、排除・否定し「怪物」を作り上げる。 依里を「豚の脳」と軽蔑して虐待する父親。 父親にとっては依里こそ怪物なのかもしれない。 事実関係を明らかにせず、表面的な謝罪に固執する教師たちと、その行動を糾弾する早織。 早織にとっての怪物は教師たちだろう。 一方で、孫の死を経験した校長の伏見がみせた常軌を逸した行動。 自分の心の有り様に戸惑いを感じ、自分を責める湊の奇怪な行動。 どことなく不穏で陰鬱な雰囲気が漂う作中で、終始 怪物だ〜れだ!と読み手に謎かけをされている様に感じた。 保利の今後の行く末と、輪廻転生を連想させるラストは、釈然としない気持ちになったが、不思議と惹きつけられた作品。 これは是非映画を観てみたいと思った。 でもこんな学校には、絶対に子どもを預けたくない。
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豚の脳を移植した人間は?人間か豚か 主人公湊のこの問いかけが1番印象に残る作品だった。 子供、母親、教師 この3つの視点から物語が語られていくとてつもなくリアルな人間ドラマだった。
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数年前に映画館で観て、とても良かった記憶があった。先日、古本屋で100円で並んでいるのを見つけ、思わず手に取った。 保利が転覆病にかかった金魚と自身を重ねて語る 「転覆している側から見ると、世の中のすべての人が転覆して見えるのだ」という言葉が印象に残った。(劇中にあったっけ、全...
数年前に映画館で観て、とても良かった記憶があった。先日、古本屋で100円で並んでいるのを見つけ、思わず手に取った。 保利が転覆病にかかった金魚と自身を重ねて語る 「転覆している側から見ると、世の中のすべての人が転覆して見えるのだ」という言葉が印象に残った。(劇中にあったっけ、全然覚えてないわ) この言葉は、本作全体を象徴する言葉のように思う。誰が「転覆している側」で、誰が「転覆していない側」なのかは絶対的なものではない。 立場や視点、置かれた環境によって容易に入れ替わる、流動的な評価に過ぎないのだ。 例えば早織の視点では、保利は地方紙に不祥事を報じられても仕方のない人物に映る。しかし保利自身の視点から見れば、確かに少し変わったところはあるものの、教師としての責任感を持ち、自分なりの誠実さで子どもたちと向き合おうとする平均的な教師のように見える。少なくとも社会から後ろ指をさされるような人物ではない。 本作を読んで、社会では一部の人間だけが知る真実よりも、多くの人が信じ、受け入れた「事実」(話題性があるから、面白いから信じたい、受け入れたい事実とも言えると思う)の方が大きな力を持つのだと感じた。 その事実が真実であるかどうかに関わらず、人はその認識をもとに他者を判断し、ときには「怪物」を生み出してしまう。本作はそんな危うさを学校という小さな社会の中で描き出していた。 今回、初めてノベライズ作品というものを読んだが、活字によって脳内で映画が再生されるような感覚になった。その心地よさは想像以上で、好きな映画のノベライズ作品をまた読んでみたいと思った。
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