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哀惜 ハヤカワ・ミステリ文庫
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哀惜 ハヤカワ・ミステリ文庫

アン・クリーヴス(著者), 高山真由美(訳者)

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哀惜 ハヤカワ・ミステリ文庫

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 早川書房
発売年月日 2023/03/23
JAN 9784151853012

哀惜

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商品レビュー

4

44件のお客様レビュー

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2026/02/28

始めから最後まで、暗いイメージで物語が淡々と進んでいく 前半は特に何が起きているのかもハッキリせずに進んで、後半一気に物語が展開して行く 最後はなるほどそう言う事かと納得している 現実に起きている事件と思える真実味があって、ある意味怖い

Posted by ブクログ

2026/02/09
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

死人に口無し。
 死んだ人間を語るのは、いつだって生きている者たちだ。 ある海岸で殺された一人の男は、別の町から流れ着き、その土地に住み着いていた。
酒に溺れ、身を持ち崩し、誰かの助けがなければ生きていけそうにない男だった。 舞台はイギリスの片田舎。
伝統的な宗教観が色濃く残るその街で、人々は彼に救いの手を差し伸べる。 
――その男が、殺された。 小さな村の閉じた人間関係の中で、それぞれの思惑が交錯し、人々は口々に男を語る。
 そうして断片的な言葉が積み重なり、一人の人間の輪郭が、少しずつ形作られていく。 真実を静かに、粘り強く追う刑事マシューがいい。
 寡黙で仕事ができ、職人のような刑事。
表面だけを見れば、完璧なプロフェッショナルに映る。 だが彼は、厳格な宗教を尊ぶ家庭に生まれ、それに反発した結果、家族とは断絶状態にある。
 プライベートでは男性と結婚しており、そのこともまた、家族との距離を決定的なものにしている。 事件の全容解明と、マシュー自身の人生が重なり合い、物語は静かに終盤へと向かう。
 そしてラスト、殺された男の「生きた意味」がそっと浮かび上がり、強く胸を打たれる。 沁みる一作。

Posted by ブクログ

2026/01/02

イギリス南西部僻村の海岸で起きた殺人事件をマッシュー警部が仲間と解決する話である。被害者はかつて自分の小さな娘を酒酔い運転で死なせ、罪悪感で酒に溺れ妻とも別れて荒んだ生活をしていた元料理人であった。彼の歩んだ人生の印象はどう見ても悪いが実際はどうであったのか、物語の進行に沿って明...

イギリス南西部僻村の海岸で起きた殺人事件をマッシュー警部が仲間と解決する話である。被害者はかつて自分の小さな娘を酒酔い運転で死なせ、罪悪感で酒に溺れ妻とも別れて荒んだ生活をしていた元料理人であった。彼の歩んだ人生の印象はどう見ても悪いが実際はどうであったのか、物語の進行に沿って明らかになる。 LGBT同性婚の夫婦、福音プレザレン派の宗教活動、発達障害者とその施設、障害者の親・・・状況設定は今風の話題で組み立てられている。 外に見せる外面の顔と家族や内側の実態との乖離が激しい人物が登場する。彼は一見どこにでもいそうな人である。立派なプレザレン教会の信者であり面倒見のよい地域の世話役でもある。妻を暴力と恫喝で支配し脅迫でコントロールしながら、慣習や教義の建前で社交的な存在で周りの皆から親しまれ頼られる。 かつてマッシューが家族で信仰する宗教を離脱した時敬虔な両親との間を執りなしてくれたし、今父の葬儀を取り仕切っている隣人だ。彼は一人娘を妄愛するがその娘も人の面倒をみることや保護することに異常な関心を持つ。この親子を軸にして事件が進行する。 社会的に尊敬される立派な立場の人が実はとんでもない欲の亡者で異常性格者ということはよくある。 彼は何故そこまでいい人振るのか、周りの人たちが何故その本性がわからないのか、そんな人が皆から尊敬され続ける社会とは何なのか。 この物語のように虚偽が暴露されることなく一生そんな人生を歩むとしたら、その人生は彼にとって何の意味があるのだろうか。犯罪を悪と思わないように自分を誤魔化し正当化する嘘の人生に。 福祉団体運営の補助金獲得で理事達の不正と隠蔽工作が原因で起こった殺人事件であった。 ストーリーは単純だが丁寧な描写と飽きさせない展開で読者を充分楽しませる。 逆境のなかで運命に抗う人間の意志、その善意や誠実さが爽やかさを感じさせる。 質の高いミステリー作品である。

Posted by ブクログ