1,800円以上の注文で送料無料

哀惜 の商品レビュー

4

30件のお客様レビュー

  1. 5つ

    9

  2. 4つ

    11

  3. 3つ

    8

  4. 2つ

    0

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2024/05/19
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

静かに読了。後半は一気に読み進めた。地図がついていたので参照しながら読んだ。殺されたサイモンの過去やもう一つのフラットの存在が明らかになるに連れ登場人物の輪郭がはっきりしていった。デニスの後ろに従っていたグレイスが実行犯だなんて驚いた。金のためじゃなく名誉のためとは新しい動機だと想った。

Posted byブクログ

2024/05/15

アン・クリーヴスの新シリーズ!期待以上に面白かった!ようやくジミー・ペレスのシリーズを読み終えて(こちらも充分に堪能)、新しい主人公とご対面。マシュー・ヴェン警部、なかなか良いですよ。きっちりスーツを着こなす、真面目で一見面白味のない刑事だけど、ラスト、欺瞞ばかりの権力者に怒りを...

アン・クリーヴスの新シリーズ!期待以上に面白かった!ようやくジミー・ペレスのシリーズを読み終えて(こちらも充分に堪能)、新しい主人公とご対面。マシュー・ヴェン警部、なかなか良いですよ。きっちりスーツを着こなす、真面目で一見面白味のない刑事だけど、ラスト、欺瞞ばかりの権力者に怒りを持って対峙するシーンはスカッとした。同僚のシングルマザーのジェンや、まだまだ経験が浅いロスも、これからの活躍が楽しみだし、いつも短パンとTシャツ姿の夫であるジョナサンとのほんわかしたやり取りも読んでいて癒される。新シリーズなのでついつい人物描写ばかり書いてしまうが、事件そのものも面白かった。海岸で殺された男が、最初はただのアル中の駄目なヤツだと思っていたのに、読めば読むほど印象が変わっていく。彼が過去に立ち向かおうとする姿にちょっとジーンとしてしまった。どんなに大変でも、真っ当に生きようとする市井の人々をこれからも読み続けたい。

Posted byブクログ

2024/05/02

アルコール依存症で心に傷を持つ 男性が殺された 警部の夫が務める施設で ボランティアをしている男性だった 司祭や田舎の有力者やその娘が 絡む人間関係の中で 事件は徐々に明らかになって いくが 結果的に聖職者のレイプ事件 何だか後味が悪く ドキドキするミステリーとは 違った

Posted byブクログ

2024/04/01

初読みの作家さん。しかも新シリーズらしい。 登場人物たちの描写、背景が丁寧に書かれていることもあってとても長い小説だった。 マシューの穏やかさ知的さ、自信のなさや自分を過小評価しすぎるところが、今まで読んできた刑事像と違って、新鮮で好感が持てた。 次回作が出るなら楽しみです。

Posted byブクログ

2024/03/21
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

謝辞に、 ――イギリスでは通常ダウン症の人々は「学習障害のある人々」と呼ばれる。この用語はいかなる価値判断を含まないので、本書ではこれを用いた。この用語が適切でないとみなされる場合があるのも知っているが、もちろん悪意をもって用いたわけではない。―― とある。 警察の捜索では 「~は保護の必要な成人(ヴァルネラブル・アダルト)で、学習障害があり、精神年齢は子供と同等だ」という情報共有。 本書では、ゲイカップルが登場する。 ゲイと宗教、家族。

Posted byブクログ

2024/03/02
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

・あらすじ イギリスのランディ島が舞台。 海岸で発見された男性の死体。アル中無職ホームレスだったその男性は死の直前にダウン症女性との謎の交流をしていた。 社会的弱者である(になる)人々の問題なども描かれている社会派ミステリー。 ・感想 主人公のマシューが内省的なのに加え事件の概要や書かれる風景描写なども合わさって全体的に物静かな作品だった。 皆それぞれ日々の生活で苦しみ、悩んでて謎解きよりも人物描写がメイン。 マシューとパートナーのジョナサンペア好きだったけど、とにかくルーシーの明るさがこのどこか陰鬱で物静かな作品に華を添えてた。 中盤までジョナサンが黒幕かもしれない…って穿った読み方してたw タイトルがすごく作品を表していて良いなと思う。 哀惜;人の死などを悲しみ惜しむこと。また過ぎ去ったことに心ひかれて惜しむこと。

Posted byブクログ

2024/02/16

シェトランドシリーズのアン・クリーヴスの新作。 もしかして新シリーズになるのかな? (本国ではシリーズ3作が刊行されている様子) 今回も主要な登場人物たちの心の声、ダダ漏れ。 これによってその人となりが理解できるのがうれしい。 主役の警部、マシュー・ヴェンは見た目冷静で、できる...

シェトランドシリーズのアン・クリーヴスの新作。 もしかして新シリーズになるのかな? (本国ではシリーズ3作が刊行されている様子) 今回も主要な登場人物たちの心の声、ダダ漏れ。 これによってその人となりが理解できるのがうれしい。 主役の警部、マシュー・ヴェンは見た目冷静で、できる男な雰囲気なのだけど、内面はナイーブで繊細。 家族関係に問題を抱えていて、 同性婚をしているという設定も新鮮。 今作は事件の真相自体にはさほど目新しさはないものの、描かれるキャラクターがとても魅力的。 マシューとその部下たち、 マシューとパートナーのジョナサンとの関係性など、 まだまだこの先変化していきそうで楽しみ。 ダウン症の女性たちの描かれ方も胸に迫るものがあり、 彼女たちの笑顔や仕草が思い浮かび切なくなった。

Posted byブクログ

2024/01/05

一つのことが、それぞれの人の考えや、認識にこんなにも違うのか、それはなんなのだろう。知的障害者が色目を誰にでも使う、と思うか、誰でも大人を信用しているからなのか。ハグするのは。

Posted byブクログ

2024/01/04

推理小説熱が続いていて読んでみたけど、お正月でボケボケしていて、途中で寝たりしながら読み切った。ポーとブラッドレーのシリーズが好きだったのかも…という感じであまり入りきれなかった。帯によると理詰めを楽しむ小説だったようで、正月のボケボケした脳みそで読むべきものではなかったのかも。

Posted byブクログ

2024/01/03
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

殺人事件はすぐに起きるのだけど、少し前までホームレスだったアルコール依存症の男が、なぜ殺されなければならなかったのか、が全然わからない。 そこがわからないので、もちろん容疑者なども全然絞れない。 捜査責任者のマシューの生い立ちや、部下たちの生い立ちも交えて描かれるこの作品は、ともすればまだるっこしく感じられるかもしれない。 しかし、親や夫の言葉や肉体への暴力にされされてきた捜査員たちは、被害者がボランティアとして働いていた複合施設で接していた、学習障害のある人々(社会的弱者)が被る偏見や、彼らの持つ優しさ・素直さなどから、徐々に事件の本質に迫っていく。 そしてそれは殺人事件の解決だけではなく、捜査員たちの抱えるトラウマ(とりあえず今回はマシューの家族問題)をも徐々に解いていく。 多分これ、シリーズ物になると思うだよなあ。 マシューの部下のジェンやロスの成長や家族問題、今回出て来たルーシーなど、もっと読みたいと思った。

Posted byブクログ