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我々はどこから来て、今どこにいるのか?(上) アングロサクソンがなぜ覇権を握ったか
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 文藝春秋 |
| 発売年月日 | 2022/10/25 |
| JAN | 9784163916118 |

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人類史あるいは社会発展を物語る際に現代人は地政学と経済に重きを置いており、社会を語るのに国家・宗教・教育を重要視しがちだが、人間社会の最小単位である家族システムに注目すると、驚くべき相関関係が見出されることを説明する。トッドとしては家族システムで全てを説明できるわけではない、還元...
人類史あるいは社会発展を物語る際に現代人は地政学と経済に重きを置いており、社会を語るのに国家・宗教・教育を重要視しがちだが、人間社会の最小単位である家族システムに注目すると、驚くべき相関関係が見出されることを説明する。トッドとしては家族システムで全てを説明できるわけではない、還元主義とは一線を画すと言っているが、論調的には全てを説明しようとしているように見受けられる点が引っかかる。どこまで現実を正確に表しているか、ちょっと後付け・こじ付けがすぎると思われる点もあるが、原因と結果の説明がうまく聞こえることもあるため、非常に興味深い主張ではある。 まず原初のホモ・サピエンスは外因性・移動性の高い核家族システムであり、地球上に広く拡散した。この原初の家族システムに近いのがイギリス・アメリカであり、アングロサクソンが覇権を握った遠因になるというのである。経済の躍進の前に政治的変革が根底となる。産業革命の制度的諸条件を築き上げたのは、ピューリタン革命、名誉革命による代表制統治であり、これらの統治制度を受け入れやすいのは核家族システムなのだという。当然アメリカには黒人や他の欧州人含め様々な人種が移民として来ているが核家族システムが根付いていった。19世紀末に大勢渡米したのは直系家族システムのドイツだったが、直系家族も成長を加速させる力があるとのこと。ただし、直系家族は過剰な完璧さで規範にハマリすぎる罠があり、日本やドイツに共通するポイントとなる。直系家族システムは技術伝承に向いているが保守的で創造的破壊を得意としない。(こういった説明を聞いて動物占いを連想してしまうのは私だけだろうか) 他方、中東・中国・インドの父系制社会は女性ステータスを低下させ、他社会の発明によって停滞してしまったことになる。ユーラシア大陸全体で見ると、父系直系家族、父系共同体家族などが中心で、核家族がベースとなっているのはイギリスをはじめ文字通り辺境の周縁部となる。外婚制共同体家族は共産主義や権威主義と親和性があり、中国やロシアが含まれる。我々にとって最も馴染みないのが、従兄弟との結婚が奨励される内婚制共同体家族(アラブ・ペルシャ)。シュメールや中国の初期文明では農業や文字の発明と同じ時期に父系制へ移行し、周辺の遊牧民などに伝播した。その結果、父系制氏族となったトルコ・モンゴルなどが軍事的に脅威となっていくパターンが見出される。その他、プロイセンは直系家族システムのため、長男以外の息子たちは軍への参加がスムーズで軍事力確保に繋がったというのもあった。ところで、ある程度近代化された社会では民法的に遺言・相続の意思も自由で、都市部に人口が集中して核家族化が進んでいくのは世界共通のように思われたが、今後100年たつとどのようになっていくのだろうか。 父系的社会は第二次産業に強く、女性ステータスが高い双系的社会は第三次産業に強い→前者は生産に、後者は消費に特化している。これが本当なのであれば、近い将来とんでもないしっぺ返しを食らうことになりかねない警告に受け止められる
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家族構造や宗教そして教育という、我々の心理を深い次元で司る要素の分析を通して、それぞれの国の政治や経済がなぜ現在のようになっているのかを読み解く書である。無意識・下意識の階層にある何かが、目に見えるものを支配しているという考えには、大いに納得できるものがあった。 核家族か共同体...
家族構造や宗教そして教育という、我々の心理を深い次元で司る要素の分析を通して、それぞれの国の政治や経済がなぜ現在のようになっているのかを読み解く書である。無意識・下意識の階層にある何かが、目に見えるものを支配しているという考えには、大いに納得できるものがあった。 核家族か共同体家族かあるいは直系家族か、という言い回しが数多く登場する。核家族はホモ・サピエンスの原初的家族形態であり、むしろ直系家族のほうが最新なのである。ただ、絶対的な核家族は、創造的破壊が非常に得意である一方、技術や知識の継承という観点で直系家族に劣る側面がある。産業面で成功している中国・インド・日本・ドイツを観れば頷ける主張である。 ここに兄弟間の平等性・女性のステータス・父方居住かというファクターで細分化したのち、出生率・識字化のタイミングなどで国力の推移を分析することで各国の政治・経済のダイナミズムを考えていく。アメリカの創造性と野蛮性の混在の正体を暴いた10章は特に面白かった。 正直、内容理解は20パーセントほどしか進まなかった。文章自体は難解ではないが、主張を理解するのに時間がかかりそうだったため、飛ばして読まざるを得なかった。下巻は日本やドイツに触れるため、まずはここまで読み切ってしまいたい。
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・家族類型 相続が自由、あるいは、平等的な同居を伴わない絶対核家族、平等核家族→英語圏 同居を伴う父方居住、母方居住、双方居住 直系家族(父方居住) 長男がほとんど相続する→日本、ドイツ 直系家族(そうしょ居住) 直系家族(母方居住) 外婚制共同体家族 男が平等に相続をし、外婚制...
・家族類型 相続が自由、あるいは、平等的な同居を伴わない絶対核家族、平等核家族→英語圏 同居を伴う父方居住、母方居住、双方居住 直系家族(父方居住) 長男がほとんど相続する→日本、ドイツ 直系家族(そうしょ居住) 直系家族(母方居住) 外婚制共同体家族 男が平等に相続をし、外婚制 →中国、ロシア 内婚制共同体家族 →アラブ圏 ・核家族は人類史の原始的な形であり、社会の要請に応じて父系の共同体家族へ複雑化していった ・経済や社会システムは短期間に変わるが、家族類型は長く変わらない
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