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MISSING 失われているもの 新潮文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 新潮社 |
発売年月日 | 2022/09/27 |
JAN | 9784101042619 |
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商品レビュー
3.4
9件のお客様レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
解釈 何かを失ったと気づいた主人公が思い入れのあるレストランで出会った真理子に連れられ「過去に行く列車」に乗った、が実際にはそのレストランは潰れている。到着すると外套を着ていたり既に死んだ人がいる過去にいた(主人公は曖昧に認識してる)そこから亜空間のような所に入り、母親の声で主人公が知ってる過去や知らない過去を話し始め、これは自分の意識の信号だと認識し、暫く夢と現実の狭間で何が夢で何が現実か分からない状況となり、そこに真理子が来てもう一度レストランへ。そこに父親がいて主人公が父親の死に目に聞き取れなかった言葉を聞きたいかと迫ってきたが「もういい」と背を向け母の助言のおかげぇ「この世」に帰ってこれた? 時系列が分かりにくいのは主人公が夢と現実の狭間(あの世とこの世)にいることを追体験させるためなのか? 考察 精神科医が断固として主人公の精神病を認めないのは実は主人公は統合失調症で認めさせると妄想をさらに真実だと思い込んでしまい危険だから認めなかったのかな。精神科医は50代から統合失調症を発症することはないと言っていたが、割合が低いだけ 感想 幻想的なことが起こったと思ったら主人公がそれを現実的に解釈したりと、幻想と現実の狭間で読んでる感じふりきれなかった、それがテーマなんだろうけども。
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前は長編小説は全部読んでいたのだけど、『オールドテロリスト』を読んだのが2019年でそれ以来だ。同じような描写が繰り返されて展開にとぼしくて読むのがしんどい。これは失敗ではないかと思っていたらお母さんが出てきたあたりから、私小説的な展開となって面白くなる。創作の根本について多く語られる。 たしか『コインロッカーベイビーズ』で「常に最悪を想定する」と語られて、なるほどと納得して自分の信条のようにしてきたのだけど、この小説では「常に最悪を想定しているとリラックスできなくて心を病む」というようなことが書かれていてショックだ。30年くらいそうしていた。
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主人公のしつこい状況確認が、 不安に対して強迫的になるのは理解できるが、 まー、しつこくて白けてくる。 しかしこの白ける感覚は、 ごくごく個人的な内的世界と物語の再構成に、 強引に巻き込まれているから、 当然といえるのではないだろうか。 それにしても、 村上龍作品に私が期待す...
主人公のしつこい状況確認が、 不安に対して強迫的になるのは理解できるが、 まー、しつこくて白けてくる。 しかしこの白ける感覚は、 ごくごく個人的な内的世界と物語の再構成に、 強引に巻き込まれているから、 当然といえるのではないだろうか。 それにしても、 村上龍作品に私が期待するものとは違ったという意味で、 あまりおもしろとは言い難く、 それでも村上龍らしくもあって、 なんとも言えん。
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