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リバタリアンが社会実験してみた町の話 自由至上主義者のユートピアは実現できたのか
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 原書房 |
| 発売年月日 | 2022/02/24 |
| JAN | 9784562071555 |
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リバタリアンが社会実験してみた町の話
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商品レビュー
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21件のお客様レビュー
借りたもの。 タイトルの通り。邦題のリバタリアン(自由主義者)による社会実験――フリータウン・プロジェクト――の顛末であると同時に、リバタリアンによる熊の接し方によって、とんでもない被害が発生した経緯を、当事者たちに近い視点から取材している。 まず、読了した時の私の印象を一言。...
借りたもの。 タイトルの通り。邦題のリバタリアン(自由主義者)による社会実験――フリータウン・プロジェクト――の顛末であると同時に、リバタリアンによる熊の接し方によって、とんでもない被害が発生した経緯を、当事者たちに近い視点から取材している。 まず、読了した時の私の印象を一言。 「穢い!!人間すげー穢い!」 リバタリアンがウキウキしながら各々“理想の自由”を追求している。 その行動の結果として、その負の面を象徴するように、熊の気配がある。 第一章から不穏な気配がある。 飼い猫が熊に食べられた。ニューハンプシャー州グラフトンという地域には、アメリカクロクマの生息域で、自然と人の棲家の境界線が近すぎる地域だった。 そのグラフトンに住む人々は、イギリス植民地時代~アメリカ独立そして州として組み込まれる時も、徴税に抵抗するなど、リバタリアン的な気風があった。 2004年、そこに四人組の夢想家――自称・論理的なリバタリアン――が、入植し、「フリータウン・プロジェクト」を立ち上げる。 結果、数百人のリバタリアンが移住。彼らは行政サービスを徹底的に民営化・削減し、規制のない自由な社会を構築しようとした。 第二部では、町から規制がなくなったことで、住民たちは各々の判断で行動するようになり、ゴミ管理の放棄、「ドーナツ・レディ」と呼ばれる女性のように善意や楽しみから熊に餌付けをする人々が現れる(もちろん、これを快く思わない人もいた。レベッカという「ドーナツ・レディ」の隣人もその一人)。 結果、熊は人を恐れなくなった。 一番ショックだったのは、熊に襲われたトレーシーという女性。 人が襲われ死に瀕したにもかかわらず、著者が役所にその事件に関する資料の開示を求めると「何もない」と言われる。書類上では、熊に‘ゴミ箱が漁られた事象とまったく同等に扱われた’。 しかも、何故かトレーシーが熊を挑発したから襲われた、といった事実無根な噂まで…… この事件もきっかけになり、熊の襲撃から自身と財産を守るのは個人の自由、ということで、狩猟シーズンなど関係なく、一斉射撃で熊を狩る密猟者が現れる…… 人間と熊の問題だけでなく、人間同士の問題も勃発していた。教会が火災になった際、消防署の予算を削減したためボランティアが消化活動を行っていたが、結果、対応が遅れ、焼け跡からは牧師の遺体が発見された。 納税拒否と削減、それによるインフラの破壊のの結果だった。 更には住民同士の対立、口論による殺人事件まで…… 諸々が破綻したこと、フリータウン・プロジェクト以外の選択肢……フリーステート・プロジェクトという、急進的ではない町に、魅力を感じた新規のリバタリアンが向かうようになったことなどから、終わりを迎える。 ちなみに。 例の「ドーナツ・レディ」が熊への餌付けを止めたのは、自身が熊に襲われたからではなく、州の猟銃監視委員から迷惑防止法違反による起訴の警告を受けたこと、彼女の弁護士からの説得、刑事訴追を受けるかも知れないという危機感からだった。 そもそも、最初の段階から破綻している訳だが。 歴史に残る社会実験の多くは、砂漠や島などの無人地帯に人を集めようとして失敗しているが(インフラ構築に莫大な金がかかるため)、この4人は現存する町の力とインフラを利用することにしたため、グラフトンを選んだ。 しかし、そのインフラの維持に“税金”が使われているのだから、この結果は目に見えているのでは?と思ってしまう…… 納税の拒否。 結果、予算削減で警察や道路整備、消防などの公共機能は麻痺。さらに、ゴミ出しの規制が撤廃され住民が勝手に熊に餌を与え始めたことで、人間を恐れない野生の熊が町に激増し、住民や家畜が襲われる事態を招きました。結局、行き過ぎた個人主義は公共の安全を守れず、理想郷の試みは混乱のうちに幕を閉じた。 2025年は、日本でもクマ被害が話題になった年ゆえ、読了。
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もんのすごい斜め読みでごめん。 どうしてもドーナツ・レディのとこだけ読みたくてそこだけ真剣に読んだ。ドーナツ配ってた。熊怖い。
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自由至上主義者が集う町、ニューハンプシャー州グラフトン。 リバタリアンと呼ばれる人の中でもさらに過激なフリータウン・プロジェクトがこの地をリバタリアニズムの聖地にするため、多く移住したところから町は崩壊へと向かっていく。 税金を嫌悪し、道路や消防署、役場、図書館などを全く顧みな...
自由至上主義者が集う町、ニューハンプシャー州グラフトン。 リバタリアンと呼ばれる人の中でもさらに過激なフリータウン・プロジェクトがこの地をリバタリアニズムの聖地にするため、多く移住したところから町は崩壊へと向かっていく。 税金を嫌悪し、道路や消防署、役場、図書館などを全く顧みないグラフトンでは道路はガタガタ、火事は消火できず、街灯も点かない。 わずかしかない町の予算は、住民からの訴訟対応に空費され、ますます町の公共サービスは貧しくなっていく。 一方、同じように入植地として歴史が始まったカナンという町では、同じ時期にグラフトンの100倍予算をかけて消防署を整備し、人口は増え、スポーツ施設、文化施設、多くの小売店や小さなビジネスが集う。 その差は固定資産税たった2%ほどのちがい。 それだけのためにグラフトンの住民も公務員も、周りの町から何百年も遅れた生活を送る。 そして、熊に餌をあげる自由。 自由を重んじるグラフトンでは、たとえ熊がそれによって人に馴れ、町に出没し他の人に危害を加える可能性があっても、熊に餌をやる自由がある。そうして町は熊だらけになる。 そして、行政的手続きを踏むことなく、熊を撃つ自由もある。そうして町には銃声が溢れる。 さらにこの違法な熊狩りを誰がやっているのか、チクる奴はいないか、誰もが疑心暗鬼になる。 著者が「皮肉なことに」と語る通り、より大きな自由を求めた人たちは不便な生活に自ら足を突っ込み、熊から身を守るためバリケードを作り自分たちを閉じ込める。「何事もバランス」と言ってしまえば凡庸な結論だけど、リバタリアンたちはそれを体現したのだ。あと、皆が自由を求めすぎた結果、熊に襲われたのが二人の老婦人(他にもたくさんいるが、本書で詳しく述べられたのは)だというのは、社会の歪みは弱い人のところに現れる、ということも示している。 壮大な思考実験のようなこの本当の話を、日本も肝に銘じたほうがいい。 地方への予算を削減して、人間と自然の間にあったバッファーゾーン(里山)を滅ぼした結果、自然(熊)が人間社会を侵食する様子に、完全に通じているのだから。
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