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ふたご 文春文庫
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ふたご 文春文庫

藤崎彩織(著者)

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ふたご 文春文庫

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 文藝春秋
発売年月日 2020/09/02
JAN 9784167915582

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商品レビュー

3.7

19件のお客様レビュー

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2024/10/23

『言葉があれば、役立たず、お前なんて才能がない、という声から自分を救えるかもしれない。居場所なんてない、お前なんていない方が良かった、という声から自分を守れるのかもしれない。』 思っていた以上に切ない物語だった。 「お前の居場所は俺が作る」という月島の言葉、言われた時は嬉しいけ...

『言葉があれば、役立たず、お前なんて才能がない、という声から自分を救えるかもしれない。居場所なんてない、お前なんていない方が良かった、という声から自分を守れるのかもしれない。』 思っていた以上に切ない物語だった。 「お前の居場所は俺が作る」という月島の言葉、言われた時は嬉しいけれど、ずっとずっと心のどこかに残る呪いのような言葉で、解説にあった通り強烈な言葉には魔力があり、言葉ひとつでその人の人生を奪ってしまうのかと思うと少し怖くなった。 「点滴のしずくが定期的に落ちていくように、私は泣き続けた。」のように物語にちょくちょく出てくる比喩表現が本当に素敵。 セカオワの曲を聴きながら読んでいたが、どれも切ない思いをしたり、葛藤がなければ出来なかった曲ですごく尊く感じた。これからはもっともっと大事に聴きたいし、曲を聴いている時には「ふたご」で出会った素敵な言葉たちを思い返したい。

Posted by ブクログ

2024/10/16

「お前の居場所は、俺が作るから。泣くな」ピアノだけが友達の孤独な少女の夏子は、異彩の少年・月島と出会い、振り回され、傷付きながらその側にいようとする。(e-honより)

Posted by ブクログ

2024/04/26
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

初めの2章で心を掴まれ、かつて私が受けたいじめや重い足を引きずって登校した過去が思い出され、読むのに2週間以上かかってしまいました。 「頑張りたいのに頑張れない」そのことを最近友人から聞き、お互いに共有し合っていたのですごく私にとってタイムリーな話題でした。パニック障害や鬱のことは私にはわかりません。当事者ではないので分かるつもりになることも許されないと思います。当事者になったとしてもその人の苦しみを分かったフリをすることは許されないでしょう。 でもその生きづらさを共有する心強さや反対に理解されないもどかしさは少し自分と共通するものがありました。 最初は失恋を思い出して過去をゆっくり丁寧に思い出す小説だと思っていました。 でもそうではありませんでした。 恋愛小説と簡単にカテゴリ化してはいけないような気もします。 月島は分類したがる人を否定して、常識ひとつひとつを突き放している。それなのに結局は常識に苦しめられている。さおりさんがこういう話をかける人だからHabitが生まれたのかもしれないなぁとふと思いました。 ☆次に読んてほしい本 アントキノイノチ/さだまさし ふたつのしるし/宮下奈都

Posted by ブクログ