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家族じまい
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 集英社 |
発売年月日 | 2020/06/05 |
JAN | 9784087717143 |
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商品レビュー
3.7
161件のお客様レビュー
読んでて胸が苦しかった。人間誰しも歳をとるから、身体も頭も元気なうちにたくさん家族や友達に恩返ししたい。自分が歳をとることもまだ受け入れられていないからこそ読んでいてしんどくなった。
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5人の女性の視点の連作短編。主に80歳を越えたサトミ夫妻の問題。認知症になったサトミ、老老介護の夫猛夫、娘の智代と乃理の家族としてのあり方など浮き彫りにされる。元々他人同士の男女が夫婦になり子を授かり、やがて子は成人して離れ、夫婦は老いる。このサイクルは永遠に繰り返され、自分は年...
5人の女性の視点の連作短編。主に80歳を越えたサトミ夫妻の問題。認知症になったサトミ、老老介護の夫猛夫、娘の智代と乃理の家族としてのあり方など浮き彫りにされる。元々他人同士の男女が夫婦になり子を授かり、やがて子は成人して離れ、夫婦は老いる。このサイクルは永遠に繰り返され、自分は年代とともにどこかに当てはまり、時には円満な家族となり得るが、この小説のようにそれぞれがバラバラの状態になり、家族じまいにもなる。核家族、高齢化、少子化の進む現代において一抹の寂しさが重くのし掛かってきた。
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第15回(2020)中央公論文芸賞 店じまい、という言葉がありますが、家族もしまいにすることができるのでしょうか?できないからこそ、家族って、しこりや憂鬱や傷つきがあるんでしょうね。このお話は、智代、陽紅(ようこ)、乃理、紀和(きわ)、登美子、の五人の女性を軸にそれぞれの親子、...
第15回(2020)中央公論文芸賞 店じまい、という言葉がありますが、家族もしまいにすることができるのでしょうか?できないからこそ、家族って、しこりや憂鬱や傷つきがあるんでしょうね。このお話は、智代、陽紅(ようこ)、乃理、紀和(きわ)、登美子、の五人の女性を軸にそれぞれの親子、夫婦、姉妹の、心の襞(ひだ)と変遷を、丁寧に写し取っていきます。 読み進めていくうちに読者はきっと、その登場人物のつぶやきの中に、今の自分や、これからの自分を見ることができると思います。 多かれ少なかれ 私たちは確実に老いていきます。 その過程で、このお話にあるように、親の介護の問題、セックスレスの夫婦の問題、 兄弟姉妹間のわだかまり、住む家のこと、 仕事のこと、経済的なこと、健康のこと、など大小の差こそあれ、悩みの種となるものがひとつは身に降りかかってきます。普段は蓋をしていた あれこれが身に降りかかってきた時にどういう心情になるか…作者が丁寧に紡いでいきます。 五人の女性たちのどのお話にも“起伏”を用意してくれた作者の構成の旨さに、さすがだなと思いました。ひねりをいくつも効かせた文章表現に、時々「ん?」となることもありますが、 それが 桜木紫乃さんの個性だと、今では思うことができます。 エンタメ小説というより、純文学の雰囲気がある小説です。
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