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家族じまい の商品レビュー

3.6

158件のお客様レビュー

  1. 5つ

    19

  2. 4つ

    66

  3. 3つ

    57

  4. 2つ

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2024/08/26

8/24 家族をしまっていくこと、誰も老いからは逃れられない 当事者になった時どうなるんだろうか 認知症になった母の娘がアル中になってしまう話、結構ささった 子どもができたらママ、パパに呼び方が変わっていくのも日本の夫婦の典型って感じ 姥捨を思わせる

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2024/07/10

親の介護が目前に迫っている。そんな娘2人と、認知症になった妻の介護をしている父親、妻の姉が各章の主人公。 家族の介護は未経験だが、その大変さは想像するだけで辛い。 家族としての情があるだけに、忘れられることへの悲しさと、自分の身にも起こるのではないかという恐怖がある。 でも、私...

親の介護が目前に迫っている。そんな娘2人と、認知症になった妻の介護をしている父親、妻の姉が各章の主人公。 家族の介護は未経験だが、その大変さは想像するだけで辛い。 家族としての情があるだけに、忘れられることへの悲しさと、自分の身にも起こるのではないかという恐怖がある。 でも、私はこの大変な現実を、夫婦で乗り越えていこうとする智代夫婦の関係が素敵だ。 子育てもひと段落して、夫婦だけの時間が増えた二人。 「この先なにがしたい?」と問う妻に、「わかんない。だから困ってんじゃないかな」と答える夫。 その後、「じゃあ、一緒に探そうか」「そうだなあ」と言う会話が良い。 この本には、色んな夫婦の形が描かれているが、智代夫妻のような関係になりたいと思った。

Posted byブクログ

2024/06/02

 誰だって歳をとる。親が歳を取ったらどうなるのか、どうするべきなのか、をとてもとても考えさせられました。  紀和が父の結婚を機に元家族という関係を終わるのでなく終えるのだと、終いでなく仕舞いなんだと言ってて、そうかーなるほどーと。  もちろん親に手助けがいるようになれば、そうも言...

 誰だって歳をとる。親が歳を取ったらどうなるのか、どうするべきなのか、をとてもとても考えさせられました。  紀和が父の結婚を機に元家族という関係を終わるのでなく終えるのだと、終いでなく仕舞いなんだと言ってて、そうかーなるほどーと。  もちろん親に手助けがいるようになれば、そうも言ってられなくなるのですが。

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2024/06/01

各章のそれぞれ登場人物がかぶっていくパターン どのお話も切ない。実に切ない。 さしたる盛り上がりがあるわけでもないどちらかというと淡々としたストーリーなのだけど、どこか、余韻が残る。 わたし、今日で母さんを捨てることにしたから、よろしく 最終「登美子」章でその娘が放つ強烈な...

各章のそれぞれ登場人物がかぶっていくパターン どのお話も切ない。実に切ない。 さしたる盛り上がりがあるわけでもないどちらかというと淡々としたストーリーなのだけど、どこか、余韻が残る。 わたし、今日で母さんを捨てることにしたから、よろしく 最終「登美子」章でその娘が放つ強烈なひとこと。 ああ、私も何年、何十年かしたら娘にこんな救いがたい一言を放たれるのかも そう思うと、親子って家族ってなんだ。 人間ひとりで生まれてきてほんの「つかのま」一緒に過ごす器なのか 死ぬときもひとりだしね 言われる前に卒親しておこう 学んだこと。登美子さんの80を超えても膝が痛くならない、背筋のすっと伸びた歩き方を想像して、「間接に逆らわずすいすいと歩く」ことを意識する。 特に感動もないが、落胆もしないストーリーだったけど、どこかふわりと印象に残る、それは作者の繊細な人の心のひだの掬い方と描写のせいだろうと。 ホテルローヤル、おもしろかったもんな。 あと、この本のタイトルがどうも覚えられず、「家族・・・」なんだっけ、と思うたびに浮かぶのが、「・・くずし」で、そりゃ、積み木だよな、と、 何度頭を振ったことか。 家族じまい。タイトルが、いい。

Posted byブクログ

2024/05/12
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

期待通りの小説だった。 北海道の広さが救いになる事もあれば苦しみに転じる事もある。 逃げねばならない時。 通わねばならない時。 場面場面でその距離感がまた一つの意味を持つ。 都会の北海道、田舎の北海道と色々な景色が広がるが、やはり跡取りに執拗に執着している老夫婦の田舎風景が一番ホラー掛かっていて怖い。その異常さに誰も疑問を持たないところも。陽紅はこの後どうなるのか。ハッピーエンドを願うが果たしてハッピーエンドとはどの様な形になればハッピーエンドと言えるのか。歪み過ぎていて想像がつかない。 登場人物の中でこの「うた子」が一番腹がたったし、私が嫁なら話の通じなさに絶望するだろう。陽紅の如才なさは大したもんだと思った。田舎暮らしはこういう術が必要よね。

Posted byブクログ

2024/04/25

身につまされた。 価値観がすっかり変わってしまったと思う。 天皇家でさえ後継者問題があるのに、一般の家庭なら存続させる努力なしにはいつか終わりがくる。 それでもきっちりお終いにできる人は幸せかも。現実にはしがらみが多くて難しいからね。

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2024/03/24

認知症となった母を看病する父親。それを取り巻く家族の物語。いずれは自分も通る道。幸いと言うべきか不幸にもとも言うべきか、当方も妻も両親の介護は僅かに終わってしまい、後は自分達の始末。身につまされすぎて苦しくなって来る。 人それぞれに状況は違い、正解が無いことが辛い。認知症や事故で...

認知症となった母を看病する父親。それを取り巻く家族の物語。いずれは自分も通る道。幸いと言うべきか不幸にもとも言うべきか、当方も妻も両親の介護は僅かに終わってしまい、後は自分達の始末。身につまされすぎて苦しくなって来る。 人それぞれに状況は違い、正解が無いことが辛い。認知症や事故での死亡は大変と思う。癌の方が自分も周囲も準備出来て死に向かえる、と強く思う。 この作品でも各家族(子供、兄妹等)の最後が描かれていないが、一つ一つがドラマになりそうな程の複雑な家庭となっている。

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2024/02/04

老いてゆく両親、自身も歳を取りこれから先の事を考えるともやもやしてしまう。近いようで近くない言いたいことを言えない距離感 まだ経験はないが介護の大変さを知っているからか(情報等)安易な言葉をかけることに躊躇してしまう。登場人物娘さん達と同世代気持ちがわかる様な気がした。 子供達...

老いてゆく両親、自身も歳を取りこれから先の事を考えるともやもやしてしまう。近いようで近くない言いたいことを言えない距離感 まだ経験はないが介護の大変さを知っているからか(情報等)安易な言葉をかけることに躊躇してしまう。登場人物娘さん達と同世代気持ちがわかる様な気がした。 子供達に迷惑をかけたくない 痴呆の症状のある母サトミの面倒を見る父親猛夫。でも、体力にも限界はあるし、パートナーとはいえ痴呆の方の介護、何を言ってもすぐ忘れてしまう精神的ストレスは大変だと思う。娘達も知らない老夫婦の今日に至るまでの色々な出来事 最後までどうなるのか気になった一冊。

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2024/02/02

決して楽しく明るい話ではないが、細かな心の機微が丁寧に描かれているのに何となく惹かれて最後まで読み切った。 一人一人がいろいろな思いを抱えながらもそれを全て話せなかったり、言葉にできなかったりするのが家族なのかなあ… 登場人物が皆どこかサバサバとしており、「家族じまい」とい...

決して楽しく明るい話ではないが、細かな心の機微が丁寧に描かれているのに何となく惹かれて最後まで読み切った。 一人一人がいろいろな思いを抱えながらもそれを全て話せなかったり、言葉にできなかったりするのが家族なのかなあ… 登場人物が皆どこかサバサバとしており、「家族じまい」というタイトルが妙にしっくりきてしまう物語だった。

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2024/02/02

人生、ポジティブになれそうな、やっぱりなれないような、そんな際どいラインをずっと行く小説だった。面白かった。親目線からの自身の子供との関係ではなく、老いてきた自分が、更に老いている自身の親との関係に重点を置いた話だったのが印象的。親への愛情(または情)と子供への愛情(または情)は...

人生、ポジティブになれそうな、やっぱりなれないような、そんな際どいラインをずっと行く小説だった。面白かった。親目線からの自身の子供との関係ではなく、老いてきた自分が、更に老いている自身の親との関係に重点を置いた話だったのが印象的。親への愛情(または情)と子供への愛情(または情)は同じものなか?全く別物なのか?そんな考えが浮かんできた。 セリフの中に「自分の体から出ていった血縁のことは、そう大したことではない。」というようなセリフがあったが、これがこの小説の核をついている気がする。子供はいつか育ち、自分から離れていき、巣立ち、音沙汰もなくなることがあるが、それも悪くないことなのかもしれない。残るのは親や兄弟といった血縁との関係。そこを深掘りしている小説で、とても色々考えさせられた。

Posted byブクログ