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勉強の哲学 増補版 来たるべきバカのために 文春文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 文藝春秋 |
発売年月日 | 2020/03/10 |
JAN | 9784167914639 |
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勉強の哲学 増補版
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商品レビュー
4.1
70件のお客様レビュー
最後の方に各章のまとめが書いてあるので、そこから読み始めると全体像が把握しやすかったんじゃないかなぁ、と読み終わってから思いました。 今の自分を壊して、新しく作っていくための理論と方法を丁寧に解説されてるように感じました。 また、著者の方は精神分析をベースにされているようです...
最後の方に各章のまとめが書いてあるので、そこから読み始めると全体像が把握しやすかったんじゃないかなぁ、と読み終わってから思いました。 今の自分を壊して、新しく作っていくための理論と方法を丁寧に解説されてるように感じました。 また、著者の方は精神分析をベースにされているようですが、ACTとも近い論理展開をされていらっしゃるように感じました。 哲学という、臨床心理学とは(近いが)異なる分野で、精神分析とACTという、全く方向性が違うアプローチの共通点が見つかったのが面白かったです。
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※このレビューにはネタバレを含みます
最近考えてたことが深められて、めちゃ良かった。 勉強の哲学、というタイトルで想像していたこととはちょっと違った気もするけれど、そんなことも忘れて読んだ。 勉強は、どの学問分野でも、新しい言語の世界を知ること、という側面に着目。つまり自分のこれまでの意味の世界を破壊し、更新する、という性質を持っている。 だから、勉強は自分のノリを変化させる。勉強は、獲得ではなく喪失。 … ことばの使い方。 この前読んだ孤独の本で、孤独という言葉をめちゃ解体して考え続けてて、 その時ふと気づくのが、普段使ってる言葉、本当に適当に使っているなーということで、 つまりノリで、その場の状況とかでだいたいで意味をふわっと合わせるような感じで、 言葉を使うとは、他者の真似だって、書かれてて、なるほどーと思った。 そうやって無意識にも周りから真似合って、今の社会というコミュニケーション空間が成立しているのだろうけれども、 その社会化に自覚的になり且つちょっと反抗的になり最終的に遊ぶ、というスタイル。 勉強の哲学、というタイトルで想像していたこととはちょっと違った気もするけれど、とにかくおもしろかった。 … ボケとツッコミの哲学。 他にも最近考えていた話があって、他者との会話ってどうでもいいのでは、つまり、何かへの理解を深められるものではほぼない、とういうことで、深める場所としては読書がある、というような話。私としても、あまり人と浅めの会話をすることが面倒で避けるタイプ、いや、そもそも周りと親和性がないので気を使ってノルことは不可能に近いのだけど、 最近言葉遊びやってみよう、という気に少しなって特定の人と完全にしょうもないギャグ会話を無駄し始めたところだった。 そういうことを、著者の千葉雅也さんはフランス哲学思想の学術的な基盤を持って論じられていてとても参考になった。懐疑、批判、からの、連想、遊び、からの、自分への理解をことばと行動を通して深める(私のふわっと理解)。 引き続き、私も読書を対話の拠り所としつつも、会話以外の言葉の交換用法について、適用方法や枠組みを知ったので、ぜひこれを使えるようになって、自分自身の明るい日常づくりに務めようと思います。 よき。この角度からつっこみが来るとは。 文学もっと深めたい。 そっか、これが今私が勉強したい学問だ。
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こう言ってはなんだが、この本に書かれていることは恐らくさほど目新しいことではない。それでも紛れもなく読む価値のある本、そして青二才が言うのもなんだが「もっと若いうちに読んでおけばよかった本」の一冊だ。 前半の原理編の内容は、非常にざっくりと意訳すれば「人は変化する過程で、一時的...
こう言ってはなんだが、この本に書かれていることは恐らくさほど目新しいことではない。それでも紛れもなく読む価値のある本、そして青二才が言うのもなんだが「もっと若いうちに読んでおけばよかった本」の一冊だ。 前半の原理編の内容は、非常にざっくりと意訳すれば「人は変化する過程で、一時的に浮ついた状態に(=キモく)なる」「勉強すれば、周りに流されず自分をしっかり持てるようになる」「決めつけをせずに、考え続けることが大切だ」といったもの。こうして切り出して見てみればどれも当たり前のこと、少なくともこの本を手に取るような人の多くが無意識的にせよ了解していることではないだろうか。 その上で本書の価値は、これら「当たり前のこと」を有機的に結びつけて一つの哲学体系を作り上げたことと思う。 付記を見るまでそうと気づけなかったが、本書の議論の進め方はかなり緻密に現代思想や精神分析の流れに則っている、つまりは見かけよりもずっと手堅い議論になっている。暗黙知や経験則の体系化としての哲学の実践例、とでもいえるだろうか。流行りの言葉を使えば、非常に学問的信頼性の高い「言語化」である。中でも「享楽的こだわり」の概念なんかは、思考の補助ツールとして今後お世話になりそうだ。 後半の理論編では、実際的な勉強の方法についてともすれば露悪的なくらいに懇切丁寧な解説がなされる。これもまた、勉強や仕事の方法論について敏感な人の間では共通認識といえるくらいの、ある程度「当たり前」の話なんだろう。 自らの情報感度の低さに恥じ入りながら、とりあえずはノートアプリでも入れてスマホのメモやwordに散らかしっぱなしの覚え書きを一元化しようと決めた。サプリメント的な自己啓発書としても価値を発揮するのは本書の大きな美点だと思う。 文庫版書き下ろしの補章は、昨年上梓された『センスの哲学』へと繋がる内容。原理だけでなく各論にも踏み込んでおり、同書を読んでからこちらを読むと理解しやすい。
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