勉強の哲学 増補版 の商品レビュー
以前、電子書籍で読んだときは何だかあんまり文章が頭に入ってこなくて、そのまま途中で投げちゃった本。 今回『センスの哲学』が出て、それに合わせて哲学3部作と呼ばれる『勉強の哲学』『現代思想入門』そして『センスの哲学』を合わせて読んでみるかと思い、再度、今度はデータではなくフィジカル...
以前、電子書籍で読んだときは何だかあんまり文章が頭に入ってこなくて、そのまま途中で投げちゃった本。 今回『センスの哲学』が出て、それに合わせて哲学3部作と呼ばれる『勉強の哲学』『現代思想入門』そして『センスの哲学』を合わせて読んでみるかと思い、再度、今度はデータではなくフィジカルで読んでみた。 そしたら前回あんだけ頭に入ってこないのはなんでなんだ? ってくらいにスルスル頭に入ってきた。 いや、これは面白いわ。 勉強ってものをここまで深く考えることがそもそもなかった。だがこうして哲学的に言語化されてみると、なるほど! と膝を打つ瞬間が多くあった。 そして勉強の深度を深める方法もあるのも、実践として使える。 ただ個人的には最後の佐藤優の解説はいらなかったかな。 本文からの引用だけで、あまりにも中身がスッカラカン。 『最強のビジネス書』ってのも何だかなあ。
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読み応えのある本。本で読んだ後、2回Audibleで聴いた。まだまだ理解(消化?)しきれていないけど、この作品でも紹介されていた「完全な読書」は、そもそも不可能。現時点の自分では、ここまでの理解なのかなと自分を納得させた。
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おもしろかった 具体的な勉強のやり方についても述べられていてよかった。 共感する部分が多く読みやすかった。 最後のほうの享楽的こだわりについての話も良かった。
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- ネタバレ
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正直、言葉の使い方が難しい本だった。 だが、折れずに読み進めることで本書にもある「今までのノリ」から引っ越しができた感覚。 世間一般的に通じるであろう表現で書かれている文章や言語が、読む前と比べて格段に入りやすくなっていることに気付いた。まさに「自分は変わった」という感覚。 「こういう感覚になることが勉強というものか」となんとなくだが腑に落ちた感じ。 これからも勉強を続けて行きたいと思った。
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勉強とはなにか、を新しい言葉で定義づけておりとても興味深かった。 学校でも教えて欲しい考え方。 勉強とはノリが悪くなること。別のノリへの引越し。 よくドラマで見るような、不良の中から1人だけ勉強する人が出てきた時の、ノリの悪さを思い出して、とても納得した。 これからは積極的にノ...
勉強とはなにか、を新しい言葉で定義づけておりとても興味深かった。 学校でも教えて欲しい考え方。 勉強とはノリが悪くなること。別のノリへの引越し。 よくドラマで見るような、不良の中から1人だけ勉強する人が出てきた時の、ノリの悪さを思い出して、とても納得した。 これからは積極的にノリが悪くなり、そのノリが合う来るべきバカとの対話を楽しみたい
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千葉さんの本は気になっていたけど難しそうなイメージ。Eテレの番組で「勉強したくないときに読む本」の一冊に取り上げられているのを見て、初めて読む気になれた。 読んで正解!勉強に対する着眼点がかなり独特で、なのに物凄い説得力。 深く勉強するとノリが悪くなる、や、勉強とは獲得ではない...
千葉さんの本は気になっていたけど難しそうなイメージ。Eテレの番組で「勉強したくないときに読む本」の一冊に取り上げられているのを見て、初めて読む気になれた。 読んで正解!勉強に対する着眼点がかなり独特で、なのに物凄い説得力。 深く勉強するとノリが悪くなる、や、勉強とは獲得ではないこと、中断しても勉強として成り立つなどなど。 忘れなくない勉強との向き合い方をたくさん教えていただき、好きな文に付箋貼りまくりでした。
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勉強は得るだけでなく失うものもある 知らない際には無根拠に楽しめたもの信じられた空気、ノリ、コード 知るということで、それを失う それを持った対象から見ると異質になってしまう 見方によっては空気の読めないバカ 本著のサブタイトルである、来たるべきバカ、とはその事 週刊プレイボーイ...
勉強は得るだけでなく失うものもある 知らない際には無根拠に楽しめたもの信じられた空気、ノリ、コード 知るということで、それを失う それを持った対象から見ると異質になってしまう 見方によっては空気の読めないバカ 本著のサブタイトルである、来たるべきバカ、とはその事 週刊プレイボーイの編集長を務めた島地氏が、知る悲しみ、と言っていたがそれに通じるものを感じた 情報ではなく、より根源的な知を得ると確かにパラダイムシフトは起こり、それ以前には戻れない 一歩バカになり悲しみがあるわけだが、享楽的な悦びもある 個人的にはその享楽を感じ続けられるようになりたい
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勉強の哲学 来るべきバカのために 増補版 文藝春秋 要約 • 深い勉強とは自己破壊である、キモくなることである ○ 今までは楽しかったことが、そのままのノリでは楽しめなくなる→自己破壊 ○ 周りから「浮く」→キモさ ○ これは筋トレの増量期のようなもの(まずは筋肉と脂肪を...
勉強の哲学 来るべきバカのために 増補版 文藝春秋 要約 • 深い勉強とは自己破壊である、キモくなることである ○ 今までは楽しかったことが、そのままのノリでは楽しめなくなる→自己破壊 ○ 周りから「浮く」→キモさ ○ これは筋トレの増量期のようなもの(まずは筋肉と脂肪を同時につけて、減量期で脂肪を落とす→勉強するとまずキモさがセットでついてきて、徐々にキモさを落とす感じ) • 環境のコード(=こうするもんだ)から距離をとるために、アイロニー(つっこみ )とユーモア(ボケ)を使う ○ アイロニー→コードの根拠を疑う、メタ的な視点、超コードによる脱コード ・ 例:不倫の話をしているときに、「そもそも不倫って悪なの?」「そもそも悪ってなに?」 ・ただしアイロニーの過剰は「言語なき現実のナンセンス」になっていく。何も言えなくなる。すべての根拠がなくなり、無根拠こそが絶対的な根拠となる→決断主義につながってしまう ・アイロニーからユーモアに折り返す ○ ユーモア→見方を変えること、コードの拡張・変換による脱コード化 ・ 例:不倫の話をしているときに、「不倫って音楽だよね」 ・ ユーモアの過剰は、あらゆる話があらゆる話へとつながってしまうため、足場が多すぎて定まらない状態となる「意味飽和のナンセンス」 ・ 享楽的こだわりによってユーモアを切断し、言語の足場を仮固定する ○ 享楽的こだわり→自分が持つこだわり ・享楽的こだわりは、アイロニカルに分析することによって変化しうる ・これによってアイロニー→ユーモア→享楽的こだわり→アイロニーの三角形が出来上がる。このサイクルを回し続ける。 感想 私にとって勉強とは、豊かさを増やすためのものだった。新しい知識を身に着けることによって、いろいろな考え方ができるようになり、もっと楽しく生きられるといったような感じ。 しかし、勉強とは自己破壊でありこれまでのノリでは楽しめなくなることだが、その先に来るべきバカとして自己目的的に踊ることができるようになるぞ、と本書は教えてくれた。その方法としてのアイロニー、ユーモア、享楽的こだわりを提案してくれた。 メイキングオブ勉強の哲学という副読本も読み、この本自体がまさしくアイロニー、ユーモア、享楽的こだわりによる有限化で作られていったことを知った。 千葉雅也を初めて読んだが、かなり面白かった。
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全編なるほど〜わかる。という感じで、特に増章部分が本編と言っていいくらい読み応えがあった。 普段あんまり本を読まない人には、結構頑張って「読む」姿勢を維持しなきゃいけないかもしれない(自分がそう)、けどそんくらい頑張って読んでみてもいいと思った。きっとこの本はそれくらい勉強の筋肉...
全編なるほど〜わかる。という感じで、特に増章部分が本編と言っていいくらい読み応えがあった。 普段あんまり本を読まない人には、結構頑張って「読む」姿勢を維持しなきゃいけないかもしれない(自分がそう)、けどそんくらい頑張って読んでみてもいいと思った。きっとこの本はそれくらい勉強の筋肉が落ちてる人のために開かれていると思う。
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自分の固定的な世界観を広げるために勉強する。 人生の主要な出来事を俯瞰し、自分の生きてきた文脈や社会背景を把握する。 また、きままに浮かぶキーワードを並べて、そこから機能的に見える傾向を把握する。 深堀りするテーマを決めて、入門書を複数読み、基本書・教科書へと進む。そのうえで...
自分の固定的な世界観を広げるために勉強する。 人生の主要な出来事を俯瞰し、自分の生きてきた文脈や社会背景を把握する。 また、きままに浮かぶキーワードを並べて、そこから機能的に見える傾向を把握する。 深堀りするテーマを決めて、入門書を複数読み、基本書・教科書へと進む。そのうえで、専門書を拠り所として思索を深める。 世界をすべて知ることはできないが、勉強を継続して自分の世界を広げ続けること。
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