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雲の果 弥勒シリーズ 長編時代小説 光文社文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 光文社 |
発売年月日 | 2020/02/04 |
JAN | 9784334779719 |
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商品レビュー
4.2
12件のお客様レビュー
弥勒シリーズ第8弾。 同心・信次郎が「遠野屋の正体が死神であっても人であっても、かまやしねえよ。おれにとっても親分にとっても重宝な男」と言うように遠野屋清之介をとことん利用する信次郎。 「おもしれえじゃねえか。どうして、こちとらの仕事にこうも絡みついてくるんだ。しかも尋常じゃねえ...
弥勒シリーズ第8弾。 同心・信次郎が「遠野屋の正体が死神であっても人であっても、かまやしねえよ。おれにとっても親分にとっても重宝な男」と言うように遠野屋清之介をとことん利用する信次郎。 「おもしれえじゃねえか。どうして、こちとらの仕事にこうも絡みついてくるんだ。しかも尋常じゃねえ妙に血腥い事件に限ってだ。性として血の臭いにひかれちまうとしか思えねえな」と信次郎が言うように事件は必ず遠野屋がらみだ。 今回は最後までハラハラ・ドキドキとスリル満点の話だった。たっぷり楽しませて頂きました(笑)
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本シリーズで、純粋にミステリーとして楽しんだ感覚が大きかったように思う。これまでは信次郎の毒の強さにひりひりとしながら読んでいた。彼の毒がどのように周囲の人にまわっていくのか、浸潤という言葉が似合うような、毒の回り方にひりひりとしながら読んできたが、今作では、彼の毒も八方に撒き散...
本シリーズで、純粋にミステリーとして楽しんだ感覚が大きかったように思う。これまでは信次郎の毒の強さにひりひりとしながら読んでいた。彼の毒がどのように周囲の人にまわっていくのか、浸潤という言葉が似合うような、毒の回り方にひりひりとしながら読んできたが、今作では、彼の毒も八方に撒き散らされたわけでもないように思った。読者として不快に思うことがなかった。怪しいと思われる登場人物に焦点化した毒、これまでと少し違うような。そのせいか、清之介が謎に向かって積極的に動いたようにも思う。まぁ、番頭の死が絡んでいるのだから、店の主として関わらざるを得ないのかもしれないが、それでも、これまでになく事件への関わりが積極的であったような。 遠野屋の商いも上手く進んでいるので、破綻をきたさないように予防の意味もあったのか。 終末の味わいは、そうですね、宮部みゆき・京極夏彦のテイストもちょっと感じそう。 これまでは、求めていないのに、そう、仇敵という言葉が似合うのに関わってしまう二人だったのが、今作では、互いに求めあっていることを感じさせるような。そこが、これまでとは違う読み易さを感じさせたのかもしれない。 これまで、信次郎はそのキャラクターの強烈さから私自身の胸の内で映像化が拒否されていたが、今作、なんとなく映像化も可となるような、そんな信次郎の柔らかさを感じたのでした。
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謎解きメインの内容で、面白い。大人の事情って怖いなと思った。手がかりを残さないためには手段を選ばない描写が印象的だった。
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