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チョンキンマンションのボスは知っている アングラ経済の人類学
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 春秋社 |
発売年月日 | 2019/07/24 |
JAN | 9784393333716 |
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チョンキンマンションのボスは知っている
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チョンキンマンションのボスは知っている
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商品レビュー
4.2
80件のお客様レビュー
香港のチョンキンマンション。世界各国から人が訪れ、香港で一旗あげようとする人が集まるこの商業兼宿泊施設でのタンザニア人の生きる術を、学術的な視点や著者の小川さんの感覚的な表現が、読んでいて、その情景をイメージしやすい。 タンザニアという、日本人であれば聞いたことはあるが、人生で...
香港のチョンキンマンション。世界各国から人が訪れ、香港で一旗あげようとする人が集まるこの商業兼宿泊施設でのタンザニア人の生きる術を、学術的な視点や著者の小川さんの感覚的な表現が、読んでいて、その情景をイメージしやすい。 タンザニアという、日本人であれば聞いたことはあるが、人生で関わることが一切ないだろうという国の人の働き方、助け合い方、ひいては生き方をどういう視点で見ていけばいいものかと、読み始めた時は感じていたが、いざ読み進めると、人の流動性が高く、「来るもの拒まず去るもの追わず」「必要以上に相手を詮索しない」「騙し騙される世界でニッチにも生きる力を養い助け合う」様は、非常に力強く、日本で生きている中で、困らないことにも困りそうな明日が我が身とも言える環境で、生きていく様子に感銘を受けた。 チョンキンマンションのタンザニア人の生きる力強さを、我々日本人も持つことができるであろう。いずれにしても、自分の判断に全て委ね、責任を自分で取る。そうして導かれた運命を、自分がどう捉えるか。この本を読んで、様々なストーリーに触れ、「生き抜く」ことを理解できた気がする。
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文化人類学を研究する著者が、チョンキンマンションを中心にアングラビジネスを展開するタンザニア人、特にチョンキンマンションのボスを自称するカラマとの交流とそれを通じて得られた経験と洞察がわかりやすく記述されている。 一部、背景知識がなければ難しい記述もあったが、概ね理解できる内容...
文化人類学を研究する著者が、チョンキンマンションを中心にアングラビジネスを展開するタンザニア人、特にチョンキンマンションのボスを自称するカラマとの交流とそれを通じて得られた経験と洞察がわかりやすく記述されている。 一部、背景知識がなければ難しい記述もあったが、概ね理解できる内容だった。 日本人はまじめに働くことが求められる、まじめに働かない人間は文句を言われる。一方で、香港人は稼ぎが少ないと文句を言う。 日本人は、人生を楽しむことより、稼ぐことより、まじめに働くことを優先する。 僕らはまじめに働くために香港に来たのではない、新しい人生を探しに香港に来たのだ、というカラマの意見が印象に残った。 我々日本人は、まじめに働くこと自体が「目的化」してしまっており、なぜ働くのか、働くことは他のすべての活動に比して優先すべきなのか、考えることなく盲目的に仕事に打ち込んでいる人が多いと思う。 この本を読んで、「ついでに」ビジネスを回していく、人を信用しないスタンスのもとで「助け合い」のコミュニティを作るといった香港のタンザニア人の特徴的な仕事の仕方が紹介されていた。 著者の文章の巧みさから別世界を体験することができ、これこそ読書の醍醐味だと思った。
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ある種、ポスト資本主義でもない。 資本主義を利用した互助的なアメーバ組織。 信用しないことが金になる世界で 信用で儲ける。 皆それぞれ、同士であり敵であり、 金持ちであり貧困である、その不安定さだけが 共通している。
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