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チョンキンマンションのボスは知っている の商品レビュー

4.2

95件のお客様レビュー

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2026/04/07

香港の闇。いや、香港だけではないのだと思う。 香港に移住するアフリカから来た人々はとても気さく。でも互いにだましだまされることもあるが、一方で絆もあって協力することも多い。絶妙なバランスでなかなか日本人にはわかりえない文化、世界観。アジアにいる謎の黒人たちの実態を垣間見られたのは...

香港の闇。いや、香港だけではないのだと思う。 香港に移住するアフリカから来た人々はとても気さく。でも互いにだましだまされることもあるが、一方で絆もあって協力することも多い。絶妙なバランスでなかなか日本人にはわかりえない文化、世界観。アジアにいる謎の黒人たちの実態を垣間見られたのは勉強になった。

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2026/03/11

なんとなく手に取った本。香港に住むタンザニア人たちの生活。本書に全く関係ないのだが、学生時代にタンザニアの歴史を研究したという人と、数ヶ月前に話してタンザニアと言う国名が意識に残っていて、偶然にびっくりした。香港が国際都市ということは知ってはいても、アフリカ系の人がそんなにたくさ...

なんとなく手に取った本。香港に住むタンザニア人たちの生活。本書に全く関係ないのだが、学生時代にタンザニアの歴史を研究したという人と、数ヶ月前に話してタンザニアと言う国名が意識に残っていて、偶然にびっくりした。香港が国際都市ということは知ってはいても、アフリカ系の人がそんなにたくさんいるとは思っていなかったのが最初の驚き。彼らの、どこかのんびりした生活の魅力と、浮き沈みが激しいビジネス。お互いに信用していないと言いながら、目の前の人に対しては誠実なところ。彼らの商習慣には驚かされるけど、なんとなく良いとも思う。

Posted byブクログ

2026/02/08

チョンキンマンションに暮らすタンザニア人たちの生き方から、多くのことを考えさせられました。 彼らは、人と深く縛り合うわけではありませんが、必要なときには助け合い、頼り、頼られたらできる範囲で応える。 「完璧な人間になる」よりも、「多様な人とゆるくつながる」ことを大切にしているよ...

チョンキンマンションに暮らすタンザニア人たちの生き方から、多くのことを考えさせられました。 彼らは、人と深く縛り合うわけではありませんが、必要なときには助け合い、頼り、頼られたらできる範囲で応える。 「完璧な人間になる」よりも、「多様な人とゆるくつながる」ことを大切にしているように感じました。 また、人を一度の失敗や裏切りで決めつけず、状況によって何度でも信じ直す姿勢も印象的でした。 結果だけで人生を評価せず、「今をどう生きるか」を重視する考え方は、とても示唆に富んでいます。 日本的な「真面目さ」や「責任感」は大切ですが、同時に、こうした柔軟な生き方や頼り合いの仕組みも、これからの時代には必要なのだと感じました。 仕事や人間関係においても、「無理に仲良くなる」より、「いつでも助け合える関係」をつくることの大切さを考えさせられました。 とても良い本でした。 人生や働き方を見つめ直すきっかけを与えてくれる一冊だと思います。

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2026/01/14

エッセイ風味の学術論文。香港でビジネスを営むタンザニア人のちょっとグレーなおもしろ話しだと思って油断していると、突然論点を切り出してくる。表現方法の異なる2冊の本を併読しているような感覚。 これがもし、日本に寄生する外国人コミュニティの話だとしたら、「おもしろい」「興味深い」「...

エッセイ風味の学術論文。香港でビジネスを営むタンザニア人のちょっとグレーなおもしろ話しだと思って油断していると、突然論点を切り出してくる。表現方法の異なる2冊の本を併読しているような感覚。 これがもし、日本に寄生する外国人コミュニティの話だとしたら、「おもしろい」「興味深い」「アングラな世界!」では済まされない。舞台が香港で主体がタンザニア人という、距離のある構造だから許容されるし成り立つ。でもこれを対岸の火事だと思っていると足元を掬われる。 本書に出てくるタンザニア人たちは、ソーシャルメディアを駆使して商売をするのがうまい。彼らが異国の地でお金を作る行動力には、目を見張るものがある。母国より儲かるので必死になるのもわかる。ただ、オーバーステイや名義詐称してまで居座るのはいただけない。ましてや香港の医療治療を受ける目的で難民申請をするという発想は、国側からすると迷惑でしかない。 本書は、香港に住み、『タンザニア人』という閉鎖されたコミュニティの中で自由奔放に暮らす人間に焦点を当てている。それを一歩引いたところから観察した時、彼らの自由奔放さが疎ましく見えてしまった。現地の香港人はこれをどう見ているのだろうか。外国人として香港に住みながら、納税せずに国のサービスを受け、現地の言葉は満足に話せず、お金を稼ぐ手段として国を消費してくる。まるで近頃の日本をみているようだ。ただ、タンザニア人たちは、亡くなった時に遺体を香港で埋葬せず、仲間でカンパして費用を募り、母国へ還すらしい。これは唯一良い点だと思った。 香港という国でお世話になりながらも、香港人やその文化へのリスペクトは感じられず、お互い見下している様子は、見ていて複雑な気持ちになる。日本もこのように侵略が進んでいるのだと思うと、他人事だと思えず、軽い気持ちでは読めなかった。著者の本来の狙いではないかもしれないが、『異国でお金を稼ぎ必死に暮らす外国人の心理』を知るための手段として、もっと注目されてもいい本ではないかと思う。 以下、本書より抜粋。 「そもそも自分たちを対等であるとみなしていない人々に対しては、『扱いやすい人間』にならないことが肝要である」

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2025/11/17

 メンバーシップが曖昧で、相手についての情報も不完全にしかわからないコミュニティで、人はどんなふうに助け合い、生きることができるのか。香港で働くタンザニア人たちの生き方に考えさせられることがとても多い本だった。  彼らに比べると私たち日本人は、いかに規範に厳しく、標準化圧力の強い...

 メンバーシップが曖昧で、相手についての情報も不完全にしかわからないコミュニティで、人はどんなふうに助け合い、生きることができるのか。香港で働くタンザニア人たちの生き方に考えさせられることがとても多い本だった。  彼らに比べると私たち日本人は、いかに規範に厳しく、標準化圧力の強い社会に生きているんだろうと気付かされる。日本社会に生きるのは、快適な反面、苦しいわけだ。かと言って、タンザニア人たちが羨ましいとは思えない。彼らの環境は、あまりに過酷だから。でも、その環境を前提に、彼らが目いっぱい楽しんで、よりよく生きていることが伝わる。  そしてタイトルの人物、チョンキンマンションのボス、カラマが魅力的だ。風貌も、人間味も、ジャイアンみたいな人を想像しつつ読んだ。著者の小川さやかさんとカラマのなんとも言えない関係がまた魅力的で本書を読み進めるもう一つの推進力だった。

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2025/10/25

アングラ経済の人類学と気になるタイトルだったので読みました。 内容は、香港を拠点とするタンザニア人のカマラを中心とした経済の成り立ちについて書かれています。 経済の仕組みは、資本主義、社会主義の2つしかないと思っていた私に第三の経済主義もあるのだと感じました。 ついでが構築...

アングラ経済の人類学と気になるタイトルだったので読みました。 内容は、香港を拠点とするタンザニア人のカマラを中心とした経済の成り立ちについて書かれています。 経済の仕組みは、資本主義、社会主義の2つしかないと思っていた私に第三の経済主義もあるのだと感じました。 ついでが構築するシェアリング経済は、日本人にはあわない気がしますが、適度な信頼関係と困ったときの助け合いのある経済も今の契約ガチガチの経済よりもゆとりがあり私は好きです。

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2025/10/24

カラマー!!(チョンキンマンションのボス) とまず叫びたい。(失礼しました。) パジャマで、家のベッドから香港のチョンキンマンションまで行ってきました。(本の素晴らしいところ) 読むきっかけになったのは夫の積読本にあったから。 (今の彼は年に5冊くらいの本を買い、3冊くらい...

カラマー!!(チョンキンマンションのボス) とまず叫びたい。(失礼しました。) パジャマで、家のベッドから香港のチョンキンマンションまで行ってきました。(本の素晴らしいところ) 読むきっかけになったのは夫の積読本にあったから。 (今の彼は年に5冊くらいの本を買い、3冊くらいを読むタイプかな?笑) チョンキンマンションって、今までお恥ずかしながら聞いたこともなかったのですが、主に世界各国(特にアフリカやパキスタンなど?)からインフォーマル(ときにはフォーマル)な商売をやりに香港に来た人が、安いお家賃で住んでいるマンションなんですね。そして観光で来ている人も泊まれる安宿なんだそうです。 マンションの中には、パキスタンなどの飲食店も入っていたりするみたい。 「治安とか大丈夫そ?」と思うんだけど、色々なことに深く関わりすぎなければ、安全に泊まれるところのようだし、出てくる人みんなに人間味があって、暖かい。そしてなんと言ってもみんな明るいし面白い。 でもそれは、この本の著者であり、人類学者の小川さやかさんが、スワヒリ語、しかもスワヒリ語のスラングまで話せるからなんですよ!!そして絶対コミュ力が高い方!!! 香港に住むタンザニア人のビジネスを研究するために、日本人女性としてここに泊まるのだけれど、彼らの母国語ができるからこそ、彼らの友人となり調査することができ、安全にこのチョンキンマンションに住みながら、1人1人の登場人物の人間味が出るこの本を書けたのだと思います。 これはただの研究報告とか学術書ではなく、研究結果を莫大に詰め込んだエッセイなんですよ!! 「チョンキンマンションのボス」で始まるタイトルの本なので、どんなマフィアのボスの話?と思っていたのですが、もうそんな!!とんでもない!このボスのカラマ、「マフィア」のイメージからは程遠いチャーミングな人だった。 タンザニア人で、インフォーマルビジネスをやっているカラマ(難民認定がある)は、主に中古車や電化製品を香港から自国へ輸出しているのだけど、タンザニア人の中では、このビジネスの先駆者の1人にあたる人だし、チョンキンマンションにも長いのでみんなから「ボス」と募られていてる。 そのカラマを筆頭に、普段思っている「ビジネスマン」の概念の根本が揺らぎまくる常識のもと働くタンザニア人たちが出てきて、驚きが止まらない。 交易人、難民を巻きこんだ独自の互助組合を結成して、無理なく「ついで」で助け合えるシステムを作ったところにまず驚き。「ついで」で助けることで、見返りも期待していない。私たちのギブ&テイクなんて古く感じる。詳しくは本を読んで知ってほしいです。 あとは、SNSを使ってシェア経済を生み出したり。本に出てくる、タンザニア人たちが売買する物品の情報共有に使う『TRUST』はメルカリとかにも似ているのですが、利用者が出品者に評価をつけたり、今までの取り引きが分かりやすく陳列している、システマティックなものではなく、あえてごちゃごちゃの中、車などの出品物を掲載しては、その間でごちゃっと出品者のライフスタイル動画を上げたり、ネットで見つけたおもしろ動画もシェアされていたり。そうすることで独自の売り手と買い手の信用システムのようなものを生み出していたりするんです。これも本を読んで、その裏側を知ってほしい。 「閉塞した日本の状況を打破するヒントに満ちた一冊。」と説明文にあるけど、まずは、自分たちが現代の文明社会で「常識」と思ってるものが世界共通で当たり前じゃないし、自分たちの常識が一番良いわけでは決してないってことを、痛感できる本でした。 最初は、これをどう私の日常に紐付けたら良いのか?と考えながら読んでいたのですが、半分を読み終えた所からどんどん、これをこのままどう自分に落とし込むかではなく、自分の当たり前と思っていた働き方やビジネスモデルやネット上の様々なツールが、全然正解って訳ではないし、全く違う形態で機能している世界があるということを知るだけでも、私の今後に影響があるのだと思いました。 人類学の中でも「働くことの人類学」の面白さにも気づけたことが、すごく嬉しい!(これに関するポッドキャストもおすすめ!) 自分の働き方を今すぐ変えることはできないけど、現在の働き方で当たり前に働いている私たちを俯瞰し、疑問視する大事なファクトで満載な本でした!!

Posted byブクログ

2025/09/17

香港のチョンキンマンションに集まるタンザニア人。車やケータイや宝石などのブローカーをして、表と裏、白と黒の間で生きる強かな商売人たち。 著者は彼らと親しくなり、適度な距離を取りつつ、彼らのコミュニティやしなやかな生き方を内側から考察している。こんな生き方もあるのか、と違う世界を知...

香港のチョンキンマンションに集まるタンザニア人。車やケータイや宝石などのブローカーをして、表と裏、白と黒の間で生きる強かな商売人たち。 著者は彼らと親しくなり、適度な距離を取りつつ、彼らのコミュニティやしなやかな生き方を内側から考察している。こんな生き方もあるのか、と違う世界を知る喜びがあった。

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2025/09/10

かなり良い 信頼がないからこそ優しくする、ってマジ海外って感じー ジットリとした国では「イヤな面」になりそうな人間の部分があるとして、なぜかガッツリした地域ではそれが「人間的っすね〜w」に帰属可能になる不思議さ、を感じれる一冊! 分量が多いのとこういうハードカバーを読む体力が...

かなり良い 信頼がないからこそ優しくする、ってマジ海外って感じー ジットリとした国では「イヤな面」になりそうな人間の部分があるとして、なぜかガッツリした地域ではそれが「人間的っすね〜w」に帰属可能になる不思議さ、を感じれる一冊! 分量が多いのとこういうハードカバーを読む体力が無さすぎて読み残しがあるが… 最初の一章だけでも読んでほしい、絶対に面白いからー!

Posted byブクログ

2025/09/05
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

自分の生きている環境の価値観の狭さにハッとさせられた。丁度仕事を休んでいたのでホワイトカラーの価値観から離れたタイミングで読めたのもよかった。便利になって繋がりが広がった世界に生き辛さを感じている事の理由が分かった。 人は助けあう事ができるし、相互扶助の関係があるから生かせてもらえている。損得は結局感情や受け止め方次第だろうが脳みそが発達してるが故の弊害なのだろうか、こざかしいなと感じた。 本書を通じてシンプルに気持ち良く生きていく事の背中を押してもらえた。自分の生き方も与えられる物は与えて行きたいと強く思った。彼らは豊かな生き方だと思う。 本書は初めは丁寧に状況を説明してくれ、数枚写真もあり読みやすかった。読み進めていくに連れ感動した。

Posted byブクログ