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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 文藝春秋 |
発売年月日 | 2018/05/31 |
JAN | 9784163908410 |
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ファーストラヴ
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ファーストラヴ
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商品レビュー
3.7
335件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
この表紙が印象にあり、読みたかった本。 映画化されてたのを映画を観た後、この本だったのか!と気づきました。 北川景子さんがとても役にピッタリだと感じました。観てて違和感なかったです。 1番印象に残ったのは 父からのデッサンモデルを断る為にどうしたらいいか、幼いながらに考え 自分の闘い方を見つけた所。 泣けました。逃げたくても逃げられない日常。 自分だったらどうなんだろう。 母親にも助けてもらえない、家族にしか 分からない日常。 周りからは幸せそうに見えても蓋を開けてみないと分からないなと。 それがずっと頭に残りました。
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第159回直木賞受賞作。 特に何の予備知識もないまま、島本理生さんなら間違いなかろうと借りてきたら、予想に反せず、一気に読み上げてしまった。 主人公はテレビにも出演する臨床心理士。 アナウンサー志望の女子大生が父親を殺害してしまった事件で、ノンフィクションを書くことになってる。奇...
第159回直木賞受賞作。 特に何の予備知識もないまま、島本理生さんなら間違いなかろうと借りてきたら、予想に反せず、一気に読み上げてしまった。 主人公はテレビにも出演する臨床心理士。 アナウンサー志望の女子大生が父親を殺害してしまった事件で、ノンフィクションを書くことになってる。奇しくもその弁護士は、夫の弟。実は大学時代に少なからぬ因縁がある人物だった。 この身辺の人間模様だけでも十分ドラマになるのに、この事件の真相がどうなっていくかのサスペンス的展開もあるもので、そりゃページを捲る手も止まりません。(ちゃんとご飯休憩は入れてますが) かなりデリケートな題材に作者は真摯に向き合っている気がした。温かい気持ちで読み終えることができたのも良かった。
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※このレビューにはネタバレを含みます
「ファーストラヴ」といわれると、どうしても「初恋」と安易に直訳してしまう。そうすると、表紙の写真からもこれは初恋の物語、それも歪んだ或いは許されない恋の物語なのだろうと受け取った。何故かというと、私のなかでこの島本理生という作家は、そういう恋の物語を描く作家という認識が強かったからなのかもしれない。 読み進めていくと、思い描いていたものとは違う内容に初めは戸惑ってしまった。 そして強く思った。 この小説は、今この時代、この瞬間に読まれるべきものだと。 なんらかの形で大人に搾取されている子ども、自分が傷つけられていることに気付かされないよう洗脳されてきた人たちがいることを、世の中はもっと知るべきだと思った。 この小説には、やはり今までの島本理生さんの小説に共通している(と私は思っている)、“心の傷を抱えている人たちーーートラウマを抱えている人たち”が登場する。主人公の真壁由紀もそのひとりだ。 この小説を読んでいくと「虐待」「毒親」という言葉を明らかに孕んだ表現や、登場人物たちのやりとりがいくつも出てくる。人の感性や思考は環境が作り出すというけれど、その中でも家庭環境は特に自分にとっての当たり前を形成していくもの。父親を殺害した聖山環菜は、自分の環境が当たり前となり人から見捨てられないため、生きていくために自分の本当の意思とは無関係に搾取される行動をとっていったのだと私も思う。 虐待を受けた人は自分が悪いと考え、なんとかその場を乗り越えるために自分の意思とは違う行動や言動をとってしまうという…。この小説は、おそらく多くの人が違和感を感じるであろう状況の説明に加え、何故そんな行動を環菜はとったのかということも説明してくれている。 作者である島本理生さんは、こんな現実がこの世にはあるんだということを、どれだけの思いで紡いでくれたのだろう。考えただけで胸が強く、苦しくなった。この小説の存在で、もしかしたら救われる人もいるかもしれないと感じずにはいられなかった。 この小説にもう少し深く入り込むと、何をもって虐待というのか定義をつけるのは難しいのではないと思った。(法律上の定義はあるけれど)身の危険、生きていくうえでの危機を感じるのなら、それはすでにその人自身が危険にさらされているに違いない。そして、そういった危機を感じとれるように、大人が子どもに教えていかなければならない。自分の身を守る、そして怖い目にあったときに誰かに助けを求められるような人になるためにも。 この物語を読み終えた後、私は不思議と晴れやかな気持ちになっていた。もちろん、これからも訪れる様々な困難を乗り越えねばならないときもあるだろう。けれど、由紀も、迦葉も、そして…環菜も皆自分を守る術を、自分の声に出せなかった思いを、自分の言葉で出すことができたのだから。 この物語はこれで終わりではない。ここから始まる。希望は残っていると思わせる終わり方だった。また、島本理生という作家にやられた。 「ファーストラヴ」というタイトル。 私はこれを「はじめての愛」という意味だと思っている。 自分自身を大事にしよう、愛そうと懸命に生き始めた人たちの物語だと思うから。
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