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日本人の源流 核DNA解析でたどる
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 河出書房新社 |
発売年月日 | 2017/11/01 |
JAN | 9784309253725 |
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日本人の源流
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日本人の源流
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3.3
10件のお客様レビュー
日本人の起源はこれまで二重構造説というのが主流だったようだ 縄文人系≒アイヌ系と渡来人系≒ヤマト系(オキナワ系) 縄文人が日本に大陸から渡ってきたのが4万年前〜四千年前、そして渡来人(弥生人)がやってきたのが4千年前〜4世紀ごろのようです。この本の主張は二重構造は基本的に正しくさ...
日本人の起源はこれまで二重構造説というのが主流だったようだ 縄文人系≒アイヌ系と渡来人系≒ヤマト系(オキナワ系) 縄文人が日本に大陸から渡ってきたのが4万年前〜四千年前、そして渡来人(弥生人)がやってきたのが4千年前〜4世紀ごろのようです。この本の主張は二重構造は基本的に正しくさらに ヤマト系とオキナワ系の内なる二重構造で結局3源流節を唱えている ネットニュースでも3源流節が発表されてた 古墳時代人が4世紀ごろ合流して完成したという節だった いずれにせよ色々と刺激的な内容で良かった 政治的な支配側・被支配側というのはあるだろうがDNA的にはアイヌとオキナワ系は遥か古代から日本人の根幹を構成していたようです
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日本人の祖先はどこから来た集団なのか。島国である日本には、必然的に何らかの形で海を渡って彼らはやってきたはずだ。従来は日本人の祖先集団は、縄文時代、弥生時代といった遺跡から出土された土器から区別され、それぞれに呼びならわされてきた。最新の遺伝子解析技術が利用可能となった現在、過去...
日本人の祖先はどこから来た集団なのか。島国である日本には、必然的に何らかの形で海を渡って彼らはやってきたはずだ。従来は日本人の祖先集団は、縄文時代、弥生時代といった遺跡から出土された土器から区別され、それぞれに呼びならわされてきた。最新の遺伝子解析技術が利用可能となった現在、過去の日本人に関して遺伝子解析を通して詳しい分析がなされている。本書は、その結果と今後にまだ残されている課題について解説したのものである。 本書は、700万年前にアフリカ大陸で原人が生まれて以降、人類が世界へ拡がっていった過程をまずは論じている。おそらくは20万~30万年前に旧人から新人の祖先が誕生し、そして7~8万年前にアフリカを出て、アジアにも広まっていった、ということがわかっている。 その後に、本書の主題である日本人のゲノム解析から得られた研究成果が紹介されている。ヤマト人、アイヌ人、オキナワ人のゲノム解析から「二重構造モデル」を論証をしたものである。さらに、ヤマト人の中の二重構造を突き止めて、仮説としての三段階渡来モデルを提唱している。 出アフリカはほぼ一回であり、複数回発生したとしても多くて2回ほどではないかと言われている。 アフリカから出てほど近い場所ではその遺伝子拡散の履歴は比較的シンプルに説明可能だが、東南アジア辺りまで来ると、その拡散の過程がよくわからなくなるという。農耕により定住が進み、多くの人口を維持することができるようになるにつれて、さらに拡散の拡大の速度が上がっていったことが想定される。本書でもユーラシアでの拡散ルートの仮説が示されているが、これが最終的に正しい理論になるとは限らない。日本人の祖先の遺伝子解析には、そういった難しさがまだあるというのが前提となっている。 まずはのひとまずの結論として、日本列島には大きく二度の移住系列があり、一度目の渡来人がいわゆる縄文人として狩猟を中心として北は北海道、南は沖縄まで日本全国に広がった。その後、本島に渡来した農耕型民族がすでに日本に住んでいた人々と混血をしながら全国に広まっていったという説がおよそ正しそうだとされる。これが、いわゆる二重構造モデルである。 それでは、その日本人の起源はどのルートから来たのか、というのは前述した通り、実は明確にはなっていない。縄文人のゲノム解析の結果、縄文人は現代の東南アジア人とも、北東アジア人のいずれとも似ていないということがわかっている。この辺りは血縁関係も決してシンプルなものではなく、遺伝子の統計学的な解析からは確定的なことを言うのはまだ難しいらしい。今後の研究の進展にも期待するところである。 本書では、日本人の由来だけではなく、日本語の由来も謎であると告げている。 日本語の起源となる語が、弥生時代になって渡来人とともに伝来したと仮定すると、似た言語がユーラシア大陸に存在しないのは謎である。オキナワ人のDNAはアイヌ人と似ているにも関わらず、その言葉はアイヌ語よりも日本語と非常に近いことも謎のひとつである。もちろん、言語と遺伝子は決して一致するものではなく、時の社会権力などにも影響されることが知られているため、文字文化以前のその起源までたどるのはなかなか難しい。ただ、インド=ヨーロッパ語族の起源の研究にも優れたものがあるため、日本語の起源についても総合的な研究に期待するものである。 こういった日本人の起源がわかることによって、何か実利的によいことがあるのかというと知的好奇心が満足されること以外にはこれといって思いつかない。逆に起源を追うことで、無用なナショナリズムの高揚や、俗な差別を助長するようなこともあるかもしれない。 それでも、実際的な利点が仮になかったとしても、日本人の起源、ついては北東アジアを含めて現世人類がどのように広まっていったのかを科学的根拠をもって知ることは、必ず成し遂げないといけないことのように思われる。そこに謎があり、使える道具がそれなりにあるのであるから、そこに登らなくてはならないと。応援したいし、さらに続編的なものが将来出ることを望む。
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「サル学」の最も最近の知見をわかりやすく紹介していて、とても読みやすい。 それにしてもDNA解析とは凄いものだ。すでにヒトの世界への拡散の過程は学問的には明らかになったといえるのだろう。これら知見は、時間とともに必ず哲学や政治にも影響与えるだろうことを思うとドキドキワクワクする思...
「サル学」の最も最近の知見をわかりやすく紹介していて、とても読みやすい。 それにしてもDNA解析とは凄いものだ。すでにヒトの世界への拡散の過程は学問的には明らかになったといえるのだろう。これら知見は、時間とともに必ず哲学や政治にも影響与えるだろうことを思うとドキドキワクワクする思いを禁じ得なかった。 まさか本書のDNA解析の中で、松本清張の小説「砂の器」のエピソードが出てくるとは驚きである。本書は全く違った領域の知見が交錯する感動をも味あわせてくれる楽しい本でもあると思った。
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