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日本人の源流 の商品レビュー

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10件のお客様レビュー

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2021/10/24

日本人の起源はこれまで二重構造説というのが主流だったようだ 縄文人系≒アイヌ系と渡来人系≒ヤマト系(オキナワ系) 縄文人が日本に大陸から渡ってきたのが4万年前〜四千年前、そして渡来人(弥生人)がやってきたのが4千年前〜4世紀ごろのようです。この本の主張は二重構造は基本的に正しくさ...

日本人の起源はこれまで二重構造説というのが主流だったようだ 縄文人系≒アイヌ系と渡来人系≒ヤマト系(オキナワ系) 縄文人が日本に大陸から渡ってきたのが4万年前〜四千年前、そして渡来人(弥生人)がやってきたのが4千年前〜4世紀ごろのようです。この本の主張は二重構造は基本的に正しくさらに ヤマト系とオキナワ系の内なる二重構造で結局3源流節を唱えている ネットニュースでも3源流節が発表されてた 古墳時代人が4世紀ごろ合流して完成したという節だった いずれにせよ色々と刺激的な内容で良かった 政治的な支配側・被支配側というのはあるだろうがDNA的にはアイヌとオキナワ系は遥か古代から日本人の根幹を構成していたようです

Posted byブクログ

2019/08/11

日本人の祖先はどこから来た集団なのか。島国である日本には、必然的に何らかの形で海を渡って彼らはやってきたはずだ。従来は日本人の祖先集団は、縄文時代、弥生時代といった遺跡から出土された土器から区別され、それぞれに呼びならわされてきた。最新の遺伝子解析技術が利用可能となった現在、過去...

日本人の祖先はどこから来た集団なのか。島国である日本には、必然的に何らかの形で海を渡って彼らはやってきたはずだ。従来は日本人の祖先集団は、縄文時代、弥生時代といった遺跡から出土された土器から区別され、それぞれに呼びならわされてきた。最新の遺伝子解析技術が利用可能となった現在、過去の日本人に関して遺伝子解析を通して詳しい分析がなされている。本書は、その結果と今後にまだ残されている課題について解説したのものである。 本書は、700万年前にアフリカ大陸で原人が生まれて以降、人類が世界へ拡がっていった過程をまずは論じている。おそらくは20万~30万年前に旧人から新人の祖先が誕生し、そして7~8万年前にアフリカを出て、アジアにも広まっていった、ということがわかっている。 その後に、本書の主題である日本人のゲノム解析から得られた研究成果が紹介されている。ヤマト人、アイヌ人、オキナワ人のゲノム解析から「二重構造モデル」を論証をしたものである。さらに、ヤマト人の中の二重構造を突き止めて、仮説としての三段階渡来モデルを提唱している。 出アフリカはほぼ一回であり、複数回発生したとしても多くて2回ほどではないかと言われている。 アフリカから出てほど近い場所ではその遺伝子拡散の履歴は比較的シンプルに説明可能だが、東南アジア辺りまで来ると、その拡散の過程がよくわからなくなるという。農耕により定住が進み、多くの人口を維持することができるようになるにつれて、さらに拡散の拡大の速度が上がっていったことが想定される。本書でもユーラシアでの拡散ルートの仮説が示されているが、これが最終的に正しい理論になるとは限らない。日本人の祖先の遺伝子解析には、そういった難しさがまだあるというのが前提となっている。 まずはのひとまずの結論として、日本列島には大きく二度の移住系列があり、一度目の渡来人がいわゆる縄文人として狩猟を中心として北は北海道、南は沖縄まで日本全国に広がった。その後、本島に渡来した農耕型民族がすでに日本に住んでいた人々と混血をしながら全国に広まっていったという説がおよそ正しそうだとされる。これが、いわゆる二重構造モデルである。 それでは、その日本人の起源はどのルートから来たのか、というのは前述した通り、実は明確にはなっていない。縄文人のゲノム解析の結果、縄文人は現代の東南アジア人とも、北東アジア人のいずれとも似ていないということがわかっている。この辺りは血縁関係も決してシンプルなものではなく、遺伝子の統計学的な解析からは確定的なことを言うのはまだ難しいらしい。今後の研究の進展にも期待するところである。 本書では、日本人の由来だけではなく、日本語の由来も謎であると告げている。 日本語の起源となる語が、弥生時代になって渡来人とともに伝来したと仮定すると、似た言語がユーラシア大陸に存在しないのは謎である。オキナワ人のDNAはアイヌ人と似ているにも関わらず、その言葉はアイヌ語よりも日本語と非常に近いことも謎のひとつである。もちろん、言語と遺伝子は決して一致するものではなく、時の社会権力などにも影響されることが知られているため、文字文化以前のその起源までたどるのはなかなか難しい。ただ、インド=ヨーロッパ語族の起源の研究にも優れたものがあるため、日本語の起源についても総合的な研究に期待するものである。 こういった日本人の起源がわかることによって、何か実利的によいことがあるのかというと知的好奇心が満足されること以外にはこれといって思いつかない。逆に起源を追うことで、無用なナショナリズムの高揚や、俗な差別を助長するようなこともあるかもしれない。 それでも、実際的な利点が仮になかったとしても、日本人の起源、ついては北東アジアを含めて現世人類がどのように広まっていったのかを科学的根拠をもって知ることは、必ず成し遂げないといけないことのように思われる。そこに謎があり、使える道具がそれなりにあるのであるから、そこに登らなくてはならないと。応援したいし、さらに続編的なものが将来出ることを望む。

Posted byブクログ

2019/03/22

「サル学」の最も最近の知見をわかりやすく紹介していて、とても読みやすい。 それにしてもDNA解析とは凄いものだ。すでにヒトの世界への拡散の過程は学問的には明らかになったといえるのだろう。これら知見は、時間とともに必ず哲学や政治にも影響与えるだろうことを思うとドキドキワクワクする思...

「サル学」の最も最近の知見をわかりやすく紹介していて、とても読みやすい。 それにしてもDNA解析とは凄いものだ。すでにヒトの世界への拡散の過程は学問的には明らかになったといえるのだろう。これら知見は、時間とともに必ず哲学や政治にも影響与えるだろうことを思うとドキドキワクワクする思いを禁じ得なかった。 まさか本書のDNA解析の中で、松本清張の小説「砂の器」のエピソードが出てくるとは驚きである。本書は全く違った領域の知見が交錯する感動をも味あわせてくれる楽しい本でもあると思った。

Posted byブクログ

2019/01/01

ずばり日本人の起源とは何か。周辺各地域の人々とのDNA解析比較を通じてほぼ確立しつつある学説はざっくりいうと以下、ということらしい。 1 源日本人とでもいうべきひとびとが日本列島に入ってきたのが4万年前~4千年前。周辺の人々とDNAの特徴が一致せず「謎の一群」。漁業、採集に秀で...

ずばり日本人の起源とは何か。周辺各地域の人々とのDNA解析比較を通じてほぼ確立しつつある学説はざっくりいうと以下、ということらしい。 1 源日本人とでもいうべきひとびとが日本列島に入ってきたのが4万年前~4千年前。周辺の人々とDNAの特徴が一致せず「謎の一群」。漁業、採集に秀でる。 2 中国南部・朝鮮半島と類似の特徴を持つ人々が農耕とともに流入。源日本人は東北、沖縄、出雲など列島の周辺部に押しやられる。今のアイヌ人などはDNA的にこの子孫といえる特徴を有する。東北弁と出雲弁は似ている・・・ 3 列島内で混血が進み「ヤマト民族」が形成される 源日本人=漁業、狩猟を営む人々、いいかえれば「縄文人」。言い換えれば「海の民」。 大陸渡来人=農耕、いいかえれば「弥生人」。 ちなみに、古事記にはこうある。「アマテラス」は豊かな水田を持つ高天原を支配する。その弟の「スサノオ」は「海の神」。水田を荒らし、機織り機(養蚕業)を壊し(つまり農業に抵抗し)、「出雲の国」に追放される。スサノオの息子の「オオクニヌシ(その国土着の主)」は出雲を農業国に転換し「アマテラス」に献上する。そしてアマテラスは天から(日本に)降りてくる・・・ちなみに、伊勢神宮=アマテラス。出雲大社=オオクニヌシ。 なお、本書は「源日本人」を陸続きにシベリア方面から流入、としているが、一部民俗学のアプローチでは「南洋(ポリネシア方面)からの渡来」を主張する声も根強い。前述のとおり源日本人は周辺に類似DNAの民族が残っておらずこれは未解決。 豊かな海と山を持ち、美しい水田が連なる日本は大いなる混交の結果成立したのだなあ、みんな住み心地よかったんだろうなあ、と感慨。

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2018/05/12

弥生、縄文人の他に、もう一民族いたのでは?という説を、縄文人のDNA塩基配列分析から推論する。 これまでの二重構造に変わる、うちなる二重構造という新しい説。

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2018/03/20

古くから日本列島に住む人を「ヤポネシア人」と呼ぶことの妥当性が分からなくて、あまり読み進む気にならなかった。 国際的な学問の世界でも、日本列島に古くから住む人たちを「ヤポネシア人」と呼んでいるの?広い世界をのぞこうとしたら、井戸の中だった、みたいな戸惑いを感じる。 遺伝子学の発...

古くから日本列島に住む人を「ヤポネシア人」と呼ぶことの妥当性が分からなくて、あまり読み進む気にならなかった。 国際的な学問の世界でも、日本列島に古くから住む人たちを「ヤポネシア人」と呼んでいるの?広い世界をのぞこうとしたら、井戸の中だった、みたいな戸惑いを感じる。 遺伝子学の発展によって、様々な分野で人間の歴史への理解が深まっている。遺伝子学によって私たちの世界は広く、深くなった。だから遺伝子学に興味を持って、たまたま目についたこの本を手に取ってみたのだけれど、他の分野で遺伝子学に言及される時のわくわく感を感じられずに残念だった。

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2018/02/28

出だしは面白かったのですが、同じような説明の繰り返しで、クドかったです。 しかも最終的な結論は出ず…。 この分野については、昔に比べれば、随分と技術が進歩し、知見は増えたものの、結論に近づいたか、というと、案外そうでもないのが、何とも歯がゆいです。 いずれ、もっと技術が進歩し...

出だしは面白かったのですが、同じような説明の繰り返しで、クドかったです。 しかも最終的な結論は出ず…。 この分野については、昔に比べれば、随分と技術が進歩し、知見は増えたものの、結論に近づいたか、というと、案外そうでもないのが、何とも歯がゆいです。 いずれ、もっと技術が進歩して、もっと個人情報に関するセキュリティの意識が高まれば、すべての日本人のDNAが解析され、真実に近づけるかもしれません。 が、その一方で、次の世代に伝わることなく絶えてしまったDNAもたくさんあるので、真実に近づくのは、案外、難しいことなのかもしれません。 いずれにしても、まだまだ発展の余地の大きい分野のようなので、今後の展開に期待します。

Posted byブクログ

2018/01/14

日本人のルーツを4万年前ー五千年前のいわゆる縄文人とその後の渡来人(弥生人およびそれ以降の大陸系民族)が断続的にやってきて混血したという説を最近のDNA分析を元に解く。 もともと骨の形状を元に二重構造説が主流であったがそれに近いものが確かめられたとするが、国内でも裏日本と表日本で...

日本人のルーツを4万年前ー五千年前のいわゆる縄文人とその後の渡来人(弥生人およびそれ以降の大陸系民族)が断続的にやってきて混血したという説を最近のDNA分析を元に解く。 もともと骨の形状を元に二重構造説が主流であったがそれに近いものが確かめられたとするが、国内でも裏日本と表日本では前者に縄文人(およびアイヌ、沖縄人)の名残が濃いことを示している。

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2018/01/05

きっとすごいことが書いてあるんだろうなあ、と思うのだけれど、なかなかそのすごさ、わくわく感が伝わってこない。私の理解力のなさだと思います。最新の研究をもとに日本人のルーツをたどっている。出雲と東北が近い関係にあるとか、九州北部から関西、中部、関東と中央付近には朝鮮半島から入ってき...

きっとすごいことが書いてあるんだろうなあ、と思うのだけれど、なかなかそのすごさ、わくわく感が伝わってこない。私の理解力のなさだと思います。最新の研究をもとに日本人のルーツをたどっている。出雲と東北が近い関係にあるとか、九州北部から関西、中部、関東と中央付近には朝鮮半島から入ってきた流れがあるとか。方言などとからめて以前から言われていたことが、DNAを調べることで裏付けられたようす。私が教わったか本で読んできたのは、狩猟採集中心の縄文人がいたところに、大陸から稲作中心の弥生人が入ってきて、もともといた人々は北と南に追いやられた、という感じだったと思う。で、今回の本でも、そう大きく変わっている感じはしない。もともとの知識があいまいだから、何が新しく分かったのか、どこに感動すればいいのかがうまくつかめない。けれど、研究は現在進行中で、何か新しいことが分かろうとしている、ということだけは分かった。

Posted byブクログ

2017/12/09

割と興味のある内容だと思い購入して読み始めましたが 非常に難解でした。専門知識や専門的な話が多く 話の主題やいいたいこと、結論にはそんなに難解な ことは不要ではないかと思うような部分もありました。 あまり文書的にはうまくないものだと思います。 結局は、日本人は大陸や海から何回にも...

割と興味のある内容だと思い購入して読み始めましたが 非常に難解でした。専門知識や専門的な話が多く 話の主題やいいたいこと、結論にはそんなに難解な ことは不要ではないかと思うような部分もありました。 あまり文書的にはうまくないものだと思います。 結局は、日本人は大陸や海から何回にも分かれて渡来 してきていて、大体大まかにわけると3重構造に なっているということが言いたいことだとは思いましたが。 もう少しわかりやすく簡易な文書で書いてもらわないと 私はついていけません。ちょっと残念でした。

Posted byブクログ