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サラバ!(中) 小学館文庫
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サラバ!(中) 小学館文庫

西加奈子(著者)

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サラバ!(中) 小学館文庫

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 小学館
発売年月日 2017/10/06
JAN 9784094064438

サラバ!(中)

¥440

商品レビュー

4

225件のお客様レビュー

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2026/08/23

『サラバ! 中』を読んでまず感じたのは、これは一人の青年が大人になっていく物語ではなく、「周囲にうまく合わせて生きることと、自分の人生を生きることは同じではない」と描いた作品だった。 上巻で少年時代を過ごした歩は、中巻では青年から大人へと成長していく。恋愛をし、人間関係を築き、...

『サラバ! 中』を読んでまず感じたのは、これは一人の青年が大人になっていく物語ではなく、「周囲にうまく合わせて生きることと、自分の人生を生きることは同じではない」と描いた作品だった。 上巻で少年時代を過ごした歩は、中巻では青年から大人へと成長していく。恋愛をし、人間関係を築き、仕事を始め、少しずつ社会の中に自分の居場所を作っていく。歩は決して生きるのが下手な人間ではない。むしろ相手が自分に何を求めているのかを察し、その場にふさわしい自分を演じることができる。周囲から見れば、それなりに順調な人生を歩んでいるように映る。しかし読み進めるほど、その器用さの裏側にある空虚さが少しずつ見えてくる。 この中巻で印象的だったのは、歩が「自分は何を望んでいるのか」よりも、「自分はどう見られているのか」を基準に生きていることだった。嫌われないように振る舞い、求められる役割を察し、周囲との関係を壊さないように生きる。それは社会で生きていくうえでは必要な能力でもある。しかし、それを続けているうちに、自分自身が何を好きで、何を大切にし、何を信じているのかが分からなくなっていく。歩の人生を追いながら、器用に生きられることが必ずしも強さではないのだと感じた。 その意味で、姉・貴子との対比も面白い。周囲とうまく馴染めず、何かと問題を起こしてきた貴子と、空気を読みながら要領よく生きてきた歩。上巻では歩のほうが圧倒的に「まとも」に見えていた。しかし中巻まで読むと、その見え方が少しずつ変わってくる。周囲からどう思われようと自分の内側にあるものを無視できない貴子と、周囲に適応することで自分の内側を見ないまま生きてきた歩。どちらが生きるのが上手なのか、簡単には言えなくなっていく。 読んでいて何度も考えたのは、人は他人から認められることで、自分自身まで肯定できたような気になってしまうのではないかということだった。仕事がうまくいくこと、誰かに必要とされること、人から好かれること。それらはもちろん嬉しい。しかし、それだけを自分の価値の根拠にしてしまえば、評価されなくなった瞬間に自分を支えるものまで失ってしまう。歩の危うさを見ていると、自分の中に「これだけは大切にしたい」と言えるものを持つことの重要さを考えさせられた。 『サラバ! 中』は、歩が社会へ出て成長していく物語ではない。周囲に合わせ、評価され、それなりにうまく生きてきた人間が、その生き方だけでは自分自身を支えられないことに少しずつ近づいていく物語である。上巻で描かれた家族や異国での経験が、中巻では「自分は何者なのか」という問いへと形を変えていく。読み終えたあとに残るのは、歩のこれからへの興味だけではない。自分が今選んでいるものは、本当に自分が望んだものなのか、それとも誰かから良く見られるために選んだものなのかという、簡単には答えられない問いだった。 #2026年32冊目

Posted by ブクログ

2026/08/23

色々深刻なのに、サトラコヲモンサマの由来だとかおかしみと不気味さと色々で、面白く読み進められる。大学生になった歩と姉と家族。最後に出家する父に、やっと歩が自分の気持ちをぶつけるところで少しスッキリしたが、すでに悟りを開いたかのような父はまさに暖簾に腕押しで、続きが気になる!!!

Posted by ブクログ

2026/08/17

西さんの人物の洞察力、心理描写がすごい。圧巻。夢中で読んだ。波瀾万丈に思える圷家、今橋家に思えるけれど、同じではないけど同じような心理状況ってどこの家庭にもあるように思える。早く下をよみたい。

Posted by ブクログ

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