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サラバ!(中) の商品レビュー

3.9

191件のお客様レビュー

  1. 5つ

    34

  2. 4つ

    89

  3. 3つ

    44

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    2

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2025/11/22

両親の離婚、それに伴う帰国から、歩がライターとしての仕事が軌道に乗り始めた26歳まで。 日本に帰国して母子3人の生活が始まるが、当然雰囲気は最悪である。歩は相変わらず、ハイスペックをひけらかすことなく、しかしそつなく学生生活を送っていく。恋愛事情とかも、いかにも男子中学生の恋愛...

両親の離婚、それに伴う帰国から、歩がライターとしての仕事が軌道に乗り始めた26歳まで。 日本に帰国して母子3人の生活が始まるが、当然雰囲気は最悪である。歩は相変わらず、ハイスペックをひけらかすことなく、しかしそつなく学生生活を送っていく。恋愛事情とかも、いかにも男子中学生の恋愛、って感じで、男友達といる時の心地良さと恋が成就した後彼女と過ごす時間を天秤にかけて悶々とする描写のリアリティには驚かされる。 そして須玖との出会いである。どうしてもヤコブと重ねながら読んでしまう。歩は曲者揃いの圷家、あるいは今橋家で揉まれて育っただけあって、人を見る視点が一貫(その軸を作ったのは主に、というかほぼ姉である)しているし、その歩のお眼鏡にかなった友人はとても素敵な人物に思える。しかし須玖との関係もあまり長くは続かず。 中巻の最後、父と母の離婚の事情がまだわからないとはいえ、どこまでもお人好しな父を歩が責める場面では、歩が父を想う複雑な、歯痒い感情を爆発させている。身勝手に自分の道を進む母や姉に求めていることを、父がやってのけてしまった。ちゃうねん、そっちじゃないねん。みんな何にも言わんと決めて。こんな感情自分は味わったことないけど、歩に共感させられてしまう、そんな描写だった。 父と母はなぜ離婚したのか。姉はどこに向かうのか。歩は、最終的に鴻上を選ぶのか。この話は最終どこに着地するのか。下巻が楽しみです。

Posted byブクログ

2025/11/20

圷歩は父のエジプト赴任に帯同したが、母と先に帰国する。エジプトの親友ヤコブとの別れ、両親の離婚、恋愛、高校時代の親友との親交と別離、東京での大学生活、少年期から青年期までが語られる。そこに信仰宗教みたいな要素もテーマを絞りきれない物語だが散らかることもなく引き込まれるのが不思議。...

圷歩は父のエジプト赴任に帯同したが、母と先に帰国する。エジプトの親友ヤコブとの別れ、両親の離婚、恋愛、高校時代の親友との親交と別離、東京での大学生活、少年期から青年期までが語られる。そこに信仰宗教みたいな要素もテーマを絞りきれない物語だが散らかることもなく引き込まれるのが不思議。 不思議すぎる歩の姉はどうなるのか下巻が楽しみ。

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2025/11/14
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

僅か2回の通勤時間で読み終えてしまった…! 歩の学生期が淡々と(色々起こりはするものの)過ぎていくだけかと思いきや、喪中に返り咲く母、巻貝の姉、俗世を捨てた父…圷家イベント起こりすぎ。おかげで最後の1行まで、絶対に読み落とすものかと、かじりついて読みました。残り一巻しかないなんて…!(もっと読んでいたい!)

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2025/11/06

いつまでも姉と母に振り回されてる主人公。笑 のらりくらり人生順風に過ごせてる人ってこんな考え方なのかなーと。 姉が強烈過ぎて凪のように流されていないと心が疲労する気持ちは分かる。

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2025/10/27

上巻はなんとなくありうるなあとか、登場人物に共感したりしていたけど、今回の話はあまりにもドラマ的展開が続いていて複雑すぎた。小説としてめちゃくちゃにおもしろい。

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2025/10/21

文庫で上中下とあるのが、読めるか不安だったが、中を読み終わり、あと一冊しかないという感覚になるぐらい没頭できている。

Posted byブクログ

2025/10/20

幼少期の上巻から、中学生〜高校生〜大学生、そして社会人になっていく。 徐々に感情の機微も成長していって、普段、人が心の中で感じてる葛藤のようなもの、不遜で不文律な思いが言葉にして表現されてるような感じ。 LGBTQ、宗教的なこと、性に対して開放的で遊び感覚な表現、、、アーティ...

幼少期の上巻から、中学生〜高校生〜大学生、そして社会人になっていく。 徐々に感情の機微も成長していって、普段、人が心の中で感じてる葛藤のようなもの、不遜で不文律な思いが言葉にして表現されてるような感じ。 LGBTQ、宗教的なこと、性に対して開放的で遊び感覚な表現、、、アーティスティックで文芸的な表現、音楽や映画への論評、コトバの選び方、、、 姉や母に対しての嫌悪感は歩に自分がなったんじゃないかって思うくらい、気づいたら入り込んでしまってる。夢中になって読み進めた中巻! 下巻が楽しみ!!

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2025/10/29

両親の離婚、エジプトからの帰国というイベントから始まる歩くんの、主に学生時代が描かれている中巻 離婚して離れてもなお家族を養い続けるお父さんにぶら下がる、相変わらずクセツヨな家族たち 祖母、親戚、近所のおばちゃん等女性が多い中できっと耳年増みたいになっちゃったんだろうなぁ変に達...

両親の離婚、エジプトからの帰国というイベントから始まる歩くんの、主に学生時代が描かれている中巻 離婚して離れてもなお家族を養い続けるお父さんにぶら下がる、相変わらずクセツヨな家族たち 祖母、親戚、近所のおばちゃん等女性が多い中できっと耳年増みたいになっちゃったんだろうなぁ変に達観してるつもりの歩くんは男子校に通い、ヤコブに代わる親友と呼べる須玖くんと出逢い、映画や音楽などのカルチャーにとても影響を受けていくところはものすごく青春な感じがしてうらやましいほどだ しかし度々語られる自意識過剰? 自分の容姿に並々ならぬ自信を持っているところやクセツヨ家族の中で当り障りなく過ごすために手に入れた処世術で世の中うまく渡ってる感じが癇に障るというか気になっちゃう 大阪→東京と場所を変え、学生からライターとなる大人になるまでの歩くんとその家族の激動の歴史を怒涛のように浴びせれた感 なんていうか、例えば「国宝」のように何かを成した人の人生ならば興味も湧こうものだが、ちょっと変な家族のもとに生まれた帰国子女の男の子の人生を延々と語られてもなぁって思うけど、結構気になるもんで、読む手が止まらんのですよ この中巻で判明するサトラコヲモンサマの正体には…笑 あと巻貝の存在感www 下巻も楽しみです!

Posted byブクログ

2025/09/20

第三章:サトラコヲモンサマ誕生日 第四章:圷家の、あるいは今橋家の、完全なる崩壊 圷歩、小学高学年〜26歳 思春期のアユム君。日本でさらに個性的な人間関係に揉まれます。母や姉がパワーアップ、そしてサトラコヲモンサマの強烈なインパクト。 家族とは‥を考えさせられます。時に逃れた...

第三章:サトラコヲモンサマ誕生日 第四章:圷家の、あるいは今橋家の、完全なる崩壊 圷歩、小学高学年〜26歳 思春期のアユム君。日本でさらに個性的な人間関係に揉まれます。母や姉がパワーアップ、そしてサトラコヲモンサマの強烈なインパクト。 家族とは‥を考えさせられます。時に逃れたく、でも根っこでは繋がっている。自分の中にも共通点があり、アユム君と一緒にちょっと苦しくなりました。 「思い出」や「物語」に対するアユムの丁寧な心情描写、特に『自分にどうしようもなく寄り添ってくれる1行を見つけると‥』の部分が大好きです。

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2025/09/18
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

歩の中高大社会人初期までが描かれていた。 この小説での好きなポイントは性的ではないが男性同士が人間的に強く惹かれる様がテーマの一つにあること。 須玖との関係は性的関係さえないが、恋人のそれに近い独占欲と好意を感じる。 他にもエジプト時代の少年や、いとこの義一、高校の同級生の林など、同性愛、ゲイがかいまみえるシーンが多い。 また精神的な衰弱、関連した宗教・信仰心もテーマの1つである。 何か頼る先を求めている人にサトラノコヲモン様をつくったおばちゃんの、純粋な気持ちには、宗教者としてのあるべき姿を感じてしまったし、いかに自分が宗教的なものに忌避感を覚えているかも感じた。 とにかく純粋であってくれたことが嬉しかった。 そして、名前の由来には大いに笑った。 あの話のトーンであんなことになるとは。笑 女姉妹の中で育ちゲイ、精神的に不安定になった経験のある自分と重ねざるを得ないシーンがいくつかある。 歩の中の人生の中で大きく爪痕を残してきた人物たちとこの後どうなるのかすごく気になる(特に須玖とお父さん)、早く下巻が読みたい

Posted byブクログ