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その手をにぎりたい 小学館文庫
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 小学館 |
| 発売年月日 | 2017/03/07 |
| JAN | 9784094063998 |
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その手をにぎりたい
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その手をにぎりたい
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商品レビュー
4.1
131件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
物語序盤は鮨のグルメ本。 回らない寿司「すし静」で、握りたてのお寿司を大将から直接手渡しで受け取り、そのまま口に運ぶ。 一度硬い場所に置いてしまうと、ネタの重みで舎利が沈んでしまうのを防ぐための工夫なのだとか。 お寿司が食べたくなるような美味しそうな描写がふんだんに盛り込まれている。 もはや主人公の青子の事情より寿司の情報の方が多い。 東京での暮らしに満足し、地元である栃木に戻ろうかというところから物語は始まる。 退職祝いということで上司に連れて行ってもらった「すし静」が美味しすぎて、その後ずっと「すし静」のことを考えてしまう。 ネタそのものに醤油の味が染み込んでいるため、醤油につける必要がない。 もはや「わざわざ醤油をつける」のが億劫にすら思えてきてしまう。 東京に未練はないと思っていたのだが、「すし静」に出会ったばっかりに、もう「すし静」のお寿司が食べられないことが未練になってしまった。 現在付き合っている彼氏もいるが、将来のことを考えているのかいないのか。自分もそんなに乗り気ではない状態。それよりも「すし静」にいた若い職人の方に心が揺れ動いてしまっている。 また、彼の手から直接鮨を受け取り、食べたい。 収入の良い企業に転職して、自分のお金で「すし静」に通えるようになり、そしてすしを通して若い職人ともお近づいになりたい。 「すし」を介した恋愛ストーリー。 自分には合わなかった。
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主人公のように、自分の人生でこれがあれば大丈夫と思うものに出会いたい。 バブル期の高揚としていて、このままでいいのかと思いつつ舞い上がる時代の変化を体験できた。 柚月麻子さんの書く、食の描写はどこか妖艶。寿司が食べたい。
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柚木麻子さんは、とにかく美味しさの言語化が天才的。前半は食テロ恋物語なのかと思わせながら、実はバブル経済期の時代の中で生きる、都会で働く女性の社会的位置と生き方を描いた作品だと感じた。 各章が寿司ネタになっていて、バブルのピークから崩壊へと進む構成は巧妙で、寿司の一貫一貫が人生...
柚木麻子さんは、とにかく美味しさの言語化が天才的。前半は食テロ恋物語なのかと思わせながら、実はバブル経済期の時代の中で生きる、都会で働く女性の社会的位置と生き方を描いた作品だと感じた。 各章が寿司ネタになっていて、バブルのピークから崩壊へと進む構成は巧妙で、寿司の一貫一貫が人生の取り返しのつかなさになってる。勘違いだらけのバブル時代の空気感が、そのまま青子の人生を歪めていくところが印象に残った。 頑張れば頑張るほど、何のために頑張っているのかわからなくなっていく。その感覚が、この作品のいちばんリアルで怖い部分だと思う。 華やかで一見豊かに見える時代の中の空虚さと意識のズレを寿司というモチーフを通して描いた点がすばらしい。
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