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緑のカプセルの謎 創元推理文庫
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 東京創元社 |
| 発売年月日 | 2016/10/14 |
| JAN | 9784488118419 |

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商品レビュー
3.6
8件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
解説によると、黄金期の探偵小説は空前の毒殺ブームだったらしい。だが個人的に「毒殺」ってミステリーでやられると面白みに欠けるんだよな。時間差で密室もアリバイも簡単にできちゃうし、不可能性の純度が数段階落ちる。 しかし本作は違う。なんと寸劇の最中に、観察者3人の目の前で堂々と殺人が行われるからだ。さらに、容疑者全員には鉄壁のアリバイがある。 寸劇は「人間の観察力が如何に信用ならないか」を問うためのテストであり、至る所に罠が張り巡らされているのがポイント。真相には関係しないが、時計の影のアイデアが面白かった。 アリバイのアイデアについては、(見抜けなかった腹いせとかではないが)標準的な類いのもので特段驚きはなく、どちらかというと1つ目の毒殺事件の動機の方に感心した。 不可能性の高い犯罪を描いているだけで高く評価したくはなるが、『曲がった蝶番』『夜歩く』のような怪奇的な演出に欠けるので少し物足りない(『三つの棺』くらい突き抜けていると別に気にならんが)。カーおじさんもそろそろオカルトネタが尽きたのかな。
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- ネタバレ
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単純だけど見抜けなかったトリックは見事。話題のフェル博士の毒殺講義はちょっと理解できなかった。お菓子店での殺人について納得しかねる点がある。目的の殺人を行うためのカモフラージュにしてはリスクが高すぎないだろうか。
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ギデオン・フェル博士10作目は、冷酷非道な毒殺事件がテーマ。完全無欠に思える不可能犯罪の趣向が見事に組み込まれ、さらには、追い討ちをかけるように殺人シーンの映像まで残してしまうカーの徹底ぶりに脱帽。そしてそんな難事件を快刀乱麻を断つがごとく解決してしまうフェル博士の推理も素晴らし...
ギデオン・フェル博士10作目は、冷酷非道な毒殺事件がテーマ。完全無欠に思える不可能犯罪の趣向が見事に組み込まれ、さらには、追い討ちをかけるように殺人シーンの映像まで残してしまうカーの徹底ぶりに脱帽。そしてそんな難事件を快刀乱麻を断つがごとく解決してしまうフェル博士の推理も素晴らしい。一章丸ごと費やされる、歴史上の実在した毒殺魔たちをテーマに書かれた毒殺講義も読み応えがあり、前作『曲がった蝶番』に引けをとらない傑作。
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