緑のカプセルの謎 の商品レビュー
小さな町で起こった毒入りチョコレート事件。それは、村1番の実業家が殺される事件の序章でしかなかった。 フェル博士の毒殺講義が冴え渡る一冊。 なお、主役は(たぶん)エリオット警部。ラストは爽やか。 私はカーの「喰えないオジイが若人たちの恋愛模様を温かい目で見守る回」が大好きなの...
小さな町で起こった毒入りチョコレート事件。それは、村1番の実業家が殺される事件の序章でしかなかった。 フェル博士の毒殺講義が冴え渡る一冊。 なお、主役は(たぶん)エリオット警部。ラストは爽やか。 私はカーの「喰えないオジイが若人たちの恋愛模様を温かい目で見守る回」が大好きなので、今作は途中から大ヒットです。 前半はお堅い謎解き系かな?と読んでいたので、フェル博士が出てきてから桂三枝ばりに椅子から転げ落ちたよね(今の子にはわからんネタ)お前そうやったんかーい!って笑→ こうなると一気読みモード。もちろん謎解きパートも面白い。カーらしい密室(ではないけど、近しい)もの。 それにしても終わり方が良き。殺人が起こっているのに、最後に爽やかな風を感じれるのは、さすが陽の作家。気持ちが上向く。カーはやっぱり好きだなぁ( *´艸`)
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解説によると、黄金期の探偵小説は空前の毒殺ブームだったらしい。だが個人的に「毒殺」ってミステリーでやられると面白みに欠けるんだよな。時間差で密室もアリバイも簡単にできちゃうし、不可能性の純度が数段階落ちる。 しかし本作は違う。なんと寸劇の最中に、観察者3人の目の前で堂々と殺人が行われるからだ。さらに、容疑者全員には鉄壁のアリバイがある。 寸劇は「人間の観察力が如何に信用ならないか」を問うためのテストであり、至る所に罠が張り巡らされているのがポイント。真相には関係しないが、時計の影のアイデアが面白かった。 アリバイのアイデアについては、(見抜けなかった腹いせとかではないが)標準的な類いのもので特段驚きはなく、どちらかというと1つ目の毒殺事件の動機の方に感心した。 不可能性の高い犯罪を描いているだけで高く評価したくはなるが、『曲がった蝶番』『夜歩く』のような怪奇的な演出に欠けるので少し物足りない(『三つの棺』くらい突き抜けていると別に気にならんが)。カーおじさんもそろそろオカルトネタが尽きたのかな。
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単純だけど見抜けなかったトリックは見事。話題のフェル博士の毒殺講義はちょっと理解できなかった。お菓子店での殺人について納得しかねる点がある。目的の殺人を行うためのカモフラージュにしてはリスクが高すぎないだろうか。
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ギデオン・フェル博士10作目は、冷酷非道な毒殺事件がテーマ。完全無欠に思える不可能犯罪の趣向が見事に組み込まれ、さらには、追い討ちをかけるように殺人シーンの映像まで残してしまうカーの徹底ぶりに脱帽。そしてそんな難事件を快刀乱麻を断つがごとく解決してしまうフェル博士の推理も素晴らし...
ギデオン・フェル博士10作目は、冷酷非道な毒殺事件がテーマ。完全無欠に思える不可能犯罪の趣向が見事に組み込まれ、さらには、追い討ちをかけるように殺人シーンの映像まで残してしまうカーの徹底ぶりに脱帽。そしてそんな難事件を快刀乱麻を断つがごとく解決してしまうフェル博士の推理も素晴らしい。一章丸ごと費やされる、歴史上の実在した毒殺魔たちをテーマに書かれた毒殺講義も読み応えがあり、前作『曲がった蝶番』に引けをとらない傑作。
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フェル博士シリーズ10冊目▲菓子店の毒入りチョコレート・ボンボンで死者。心理学的テストの最中に殺害。青酸入りカプセル、食いちがう証言、毒殺講義▼暑く静まり返ったポンペイの廃墟、シネカメラで撮影される白い服の女。それを目にした『曲った蝶番』から引き続き登場エリオット警部がロマンス脳...
フェル博士シリーズ10冊目▲菓子店の毒入りチョコレート・ボンボンで死者。心理学的テストの最中に殺害。青酸入りカプセル、食いちがう証言、毒殺講義▼暑く静まり返ったポンペイの廃墟、シネカメラで撮影される白い服の女。それを目にした『曲った蝶番』から引き続き登場エリオット警部がロマンス脳で挑戦!と導入から引き込まれます。事件を目にしたはずの容疑者側は意見が食い違い、警察側は頭に血が上る。事件を写したフィルムを見れば万事解決との期待も…と仕掛けはばっちり。心理学的殺人事件とは、まさに。納得の良作でした(1939年)
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初期のカーの怪奇趣味、おどろおどろしさは無く、その点では個人的にはやや物足りないものの、まずまずの佳作かと。久しぶりのミステリーで、堪能しました。
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菓子屋のチョコレートに毒が混ぜられ 犠牲者が出るという事件が起こった。 事件に深く関わっていると疑われる その田舎町の資産家の主人は、 毒混入の手口を証明するため 一つの心理的実験を家族の前で 演じて見せた。 だが、実験の中で彼は本物の毒を飲み 命を落としてしまった。 複雑な謎に...
菓子屋のチョコレートに毒が混ぜられ 犠牲者が出るという事件が起こった。 事件に深く関わっていると疑われる その田舎町の資産家の主人は、 毒混入の手口を証明するため 一つの心理的実験を家族の前で 演じて見せた。 だが、実験の中で彼は本物の毒を飲み 命を落としてしまった。 複雑な謎に名探偵フェル博士が挑む。 非常に複雑で、緻密に練られた 物語、演出、トリック。 毒入りチョコレート事件をきっかけに、 怪しい心理実験を試みるという流れは 他にどんな作家が思い付けるのだろうと 感心させられた。 だが容疑者は極少数の人間に限られ、 本書で語られる毒殺者講義の中にも あるように、動機は単純な「欲」。 犯人が凝らした創意工夫は見事だったが お前だったのか、 そういう事だったのか、 という驚きは殆どなかった。
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〇外文の巨匠、カプセルという初歩的なもので大きなトリックへ アルルス・レピドゥスの家を訪れていたエリオット警部は、そこである特徴的な一行の姿を目にする。実はそのレピドゥスの家は「毒殺者」であり、実際に人が死んだ家であった。実業家のチェズニーはその家に嬉々とした表情でいたが、そんな...
〇外文の巨匠、カプセルという初歩的なもので大きなトリックへ アルルス・レピドゥスの家を訪れていたエリオット警部は、そこである特徴的な一行の姿を目にする。実はそのレピドゥスの家は「毒殺者」であり、実際に人が死んだ家であった。実業家のチェズニーはその家に嬉々とした表情でいたが、そんなチェズニーの家では殺人事件が起こってしまったのだ。 その事件の捜査協力を求められたエリオット警部は、原因となったであろうミセス・テリーの店でのチョコレートが毒入りにすり替えられたのかどうかの検証を始める。周辺の人物からは様々な目撃証言や意見の食い違いなどを見つけたエリオット警部だったが、果たして真相は。 なかなか的を得ない登場人物たちの発言に、読者も刑事たちも困り果てるが、フェル博士の講義も経て少しずつ真相が明らかにされていく。イギリス人らしい挙動や立ち居振る舞いも、カー作品の醍醐味なのであろう。日文小説と比べても面白く読んだ。 ポイントになる部分をイマイチ見つけられなかったものの、最後は思わぬ犯人にたどり着こうではないか。
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カーお得意の密室殺人やオカルト要素もなく、前半の毒入りチョコレート事件の真相は他愛のないもので物足りなく感じる部分はありますが、メインであるベルガード館当主毒殺事件の不可能性は強烈ですし、謎解きも圧巻。フェル博士による「密室講義」も興味深く読み応えがあります。 また、旧訳より本作...
カーお得意の密室殺人やオカルト要素もなく、前半の毒入りチョコレート事件の真相は他愛のないもので物足りなく感じる部分はありますが、メインであるベルガード館当主毒殺事件の不可能性は強烈ですし、謎解きも圧巻。フェル博士による「密室講義」も興味深く読み応えがあります。 また、旧訳より本作の方が解り易い表現が多く、素晴らしいリマスターだと思います。
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