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アウシュヴィッツの図書係
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 集英社 |
| 発売年月日 | 2016/07/05 |
| JAN | 9784087734874 |

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商品レビュー
4.4
159件のお客様レビュー
読めない言葉で書いてあっても、本があるというだけでら幸せになれるディタ。本を開けば、そこから別世界へ飛び立てる。壊れかけた表紙、ボロボロのページをていねいになでて、修復するディタの姿に、胸がいっぱいになった。 本は、自分を現実から逃がしてくれるものであり、また自分を現実の問題に直...
読めない言葉で書いてあっても、本があるというだけでら幸せになれるディタ。本を開けば、そこから別世界へ飛び立てる。壊れかけた表紙、ボロボロのページをていねいになでて、修復するディタの姿に、胸がいっぱいになった。 本は、自分を現実から逃がしてくれるものであり、また自分を現実の問題に直面させてくれるものでもある。優しく、「大丈夫。」と言ってくれる本もあり、「それじゃやばくない?」と言ってくれる本もある。本と語り合うことが、人生を豊かにしてくれる。それだけは間違いない!
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先日読んだ「アウシュヴィッツのタトゥー係」もそうだったが、今回も主人公はチェコ語とドイツ語を完璧に話せるという語彙力に救われたところがある。亡くなったばかりで代わりが必要だった劇のプロンプターという役割を得られ、通常よりましな待遇にありつけた。 十三歳までの子どもたちが通う学校棟があるらしいと教えてくれたのは彼女だった。母さんがディタは十四歳だと言うと、ツルノフスカは、大丈夫だと答えた。校長のフレディ・ヒルシュが如才なく、子どもブロックをきちんと管理するためには助手が必要だとドイツ人を説き伏せ、十四歳から十六歳までの子どもを使っているというのだ。 「あそこでは点呼は屋内でやるから雨にも濡れないし、毎朝寒い思いをしなくてすむわ。一日中働かなくてもいい。それに食事の量もいくらかましらしいし」p27 助手に空きはないしいろんな人に同じことを頼まれていると一旦断られるも、そういえば語学ができたわね、と見込まれて承諾される。 p68〜 たくさんの囚人たちが運ばれてきては、身体を綺麗にするためのシャワー室だという嘘を言われて誘導されつつ、陽気な子供や、裸を恥じらい周りも気を使う婦人、殺されることを察知したおばあさんが孫だけはかんべんしてくれと懇願するも見張りの男はおばあさんに小便をかけ、すごすごと戻るおばあさん〜皆がガス室送りになるエピソードや、それを語るルディの、死体から髪の毛を切る仕事など、なかなかくるものがあった。 「子どもたちもその方がよく聞いてくれるのですよ。頭のおかしい年寄りの言うことなぞ誰も耳を貸さないけれど、それが本に書いてあることなら・・・・・別です。本の中には、それを書いた人の知恵が詰まっています。本は決して記憶を失わない」p87 その報告により、組織立った大量殺人、強制労働、財産没収、髪の毛を利用しての繊維生産、貨幣にするための金歯・銀歯の抜歯などが初めて明らかになった。 一列に並ばされた妊婦たちや、母親のスカートに掴まった子どもたちが、有毒ガスが噴き出すシャワー室に入れられる様子。座るスペースもないコンクリートの懲罰房。真冬でも夏のシャツ姿で膝まで雪に埋まりながら、四人が長時間の野外労働を課せられていること。一日の食事が水っぽいスープ一杯であること。ルディはこういったことをせつせつと語った。p342
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とっても、良かった。収容所の劣悪な環境の中、いつ殺されるか分からない恐怖を抱えながら、本で希望を伝えようとした少女がいた。ノミが飛ぶベッド、固形物を見つけるだけで運が良いと思える薄いスープ、突然の死。それは、こんなことがまかり通っていたのかと、フィクションではないかと思うほどに、残酷な世界でした。図書係のエディタの他に、自身の安全よりも正義を大切にしたヒルシュ、エディタが頼りにした愛嬌ある好々爺のモルゲンシュテルン。様々な人の行動、心境が語られ、群像劇のよう。すごい本に出合えました。
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