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母親ウエスタン 光文社文庫
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 光文社 |
| 発売年月日 | 2015/01/08 |
| JAN | 9784334768560 |

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母親ウエスタン
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商品レビュー
3.6
48件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
最近フェミニズム系の小説や新書ばかり読んでしまって、少し離れなければ…と思いつつ、またしても「母親」というワードが入った小説を手に取ってしまった…。しかし本書は、「母親」という役割に縛られることを否定するような話ではなかった。むしろ真逆で、「母親」という役割を買って出る女性の話だった…。 それがまた、とても切なくて、最後はとても泣けた。 色々な登場の目線で、「広美」という女性が描かれる。それで徐々に、彼女は母親がいなくなった訳ありの家庭に入り込み、小さい子どもの「お母さん」として数年を過ごしたのちいなくなる、ということを繰り返していたことがわかってくる。時系列になっていなくて、現在の広美は一人でスナックのママをしながら暮らしていて、そこにかつて広美に育てられたらしき若者「祐理」がやってくる。その若者の恋人「あおい」は、ごく普通の、恵まれた家庭で育ったお嬢さん。でも恋人のことを深く愛し、理解しようとしている。 広美はなぜそんな生活をしていたのか。子どもたちのことを愛していたのか?じゃあなぜ、最後まで責任をもつわけではなく、突然いなくなるのか? かつて彼女に育ててもらった青年が訪ねて行っても、広美はこれまで出会ってきた子どもたちのことは覚えていないという。 彼女のことを本当のお母さんだと思って、心の支えにしてきた少女に対しても、あっさり「覚えていない」という。 それでも、祐理は、大学を卒業したら、広美と一緒に暮らしたいと申し出て、家まで用意する。恋人のあおいは驚くし、祐理との交際を認めていたあおいの両親は彼の行動を理解できず、拒絶する。 広美と、広美に一時であれ育てられた子どもたち、救われた父親を描くと同時に、広美がどんな事情を抱えていたのかが謎めいていて一気読みしてしまった。 そして、広美の事情…嫁ぎ先でいびられ、いじめ抜かれて我が子を置いて婚家を出てしまったこと…が最後にわかる。代々代議士を務める婚家の義母が、孫(広美の息子)にかけていた期待、というストーリーに、親(や祖父母)が子ども(孫)を縛ることはどうなのか?というテーマが盛り込まれている。 そこに、あおいの目線が入ってことで、親子関係は本当に色々だということが描かれてとても良い。あおいは、ごく普通の恵まれた家庭のお嬢さんで、母親からの愛を一身に受けている。反発することもあるが、恋人の祐理が育ってきた環境を知っているから、自分は恵まれているのだ、母親の存在や、心配してくれることはとてもありがたいことなのだ、と考える。両親も、あおいを縛ることはせず、娘の恋愛にも口出しをせずに見守っている。しかし、祐理が、血のつながりもない、かつて数年育ててもらっただけの女性の老後の面倒を見たいと考えていることを知り、結婚に猛反対し始める。 板挟みになるあおいが、どんな行動をとるのか…というのも最後に読み応えがあってすごく良かった。 そして幼い頃に分かれた息子を思いながら、「母親ウエスタン」をしながら生きていた広美の決断…。号泣。ちょっとレビューうまくまとめられませんでした。
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※このレビューにはネタバレを含みます
3年ほど積読の本書を読むきっきかけは『古本食堂』の特別対談だった。女版フーテンの寅さんをイメージして書かれたという物語は、訳アリの子ども達がいる家庭にすんなり入り込む女性・広美と、かつてその女性に育てられた子ども達が「束の間の母親」を探すという、二つの場面を交互に挟むスタイルで進展する。寅さんのようにカラッとした物語にはならず、広美や、かつての子ども達が背負う暗い過去と想いが、互いに融合することのない物語に仕上がっていた。
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西部劇のガンマンのように、母親がいなくて困っている家庭に颯爽と現れて、大丈夫と思われると、自然と立ち去っていく。 さすらいの母親広美。見ていられないから、彼女は自然とできるのだ。
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