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母親ウエスタン の商品レビュー

3.7

33件のお客様レビュー

  1. 5つ

    2

  2. 4つ

    18

  3. 3つ

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2024/06/10

読み始めると、気になってどんどん、読んでしまう。 借りた本なので⭐️4、 買ってたら⭐️3のような気もする。

Posted byブクログ

2024/04/10

母親を失った機能不全家庭にどこからともなく潜り込んで最高の母親役をしてはまたどこかへと去る女の物語。 母の務めを果たしては立ち去ることで心を救ったかと思えばかえって残酷な仕打ちをしていたり、恨まれているようで感謝されていたり。「母親」という役割は本当に奥深い。自らも母親になり親...

母親を失った機能不全家庭にどこからともなく潜り込んで最高の母親役をしてはまたどこかへと去る女の物語。 母の務めを果たしては立ち去ることで心を救ったかと思えばかえって残酷な仕打ちをしていたり、恨まれているようで感謝されていたり。「母親」という役割は本当に奥深い。自らも母親になり親と子どちらの立場もわかるようになってから読んだ為より一層ラストが味わい深かった。

Posted byブクログ

2024/03/13

2つのストーリーを交差させながら過去と現在を行き来する。それでいてわかりやすいストーリー。 奇抜なタイトルの意味は読了すればすぐに理解できる。

Posted byブクログ

2024/02/24

3最初2つの物語が区切られながら進んで行くので時系列とか話の理解に戸惑ったけど途中で糸が繋がるようになってきてそこから引き込まれて面白かった。 広美は捨て猫のように何かしら問題を抱えている母親がおらず父と子供たちで暮らす家にすっと入り込んではしばらくするといなくなる。 広美は何を...

3最初2つの物語が区切られながら進んで行くので時系列とか話の理解に戸惑ったけど途中で糸が繋がるようになってきてそこから引き込まれて面白かった。 広美は捨て猫のように何かしら問題を抱えている母親がおらず父と子供たちで暮らす家にすっと入り込んではしばらくするといなくなる。 広美は何を考えているのか何を求めていたのか。 以下心に残ったフレーズ。 「だけど、あおいを悲しませたりしないから安心して」 もう十分悲しんでいることが、祐理には伝わっていない。それがあおいには何より切ないのだった あーこれ恋愛あるあるーと思った

Posted byブクログ

2024/01/21
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

けっこう面白かった。ストーリーは、主人公「広美」の行動や思いを、過去と現在で交互に展開させながら進んでいく形式。 過去では、「母親のいない子供(たち)」の世話をするために、好きでもないその子供(たち)の父親と付き合い、そして数ヶ月、数年たって別れていく「広美」を、その父親の観点から描いている。また現在では、「世話してもらった子供たち」のうちの1人で、苦学しながら教員か公務員を目指す「祐理」とその恋人「あおい」が、「昔をあまり覚えていない広美」に対して抱く、深い思いや感情を描いている。 「広美」が何故、縁もゆかりもない「子供たち」を母親代わりに世話をするのか?はあまり重要ではない。小説の最後の方でその理由が分かるが、けっこう平凡で、ある意味期待外れだった。 それより、世話の必要なくなったとたん、「広美」は彼ら父子から離れていく。子供たちは「広美」がいなくなることに納得していないが、父親たちの方は何故か「広美が何時かは自分達の前から姿を消す」ことが分かっていた。勿論、何故自分達の前に表れ、何故突然に自分達の前から姿を消すのかは分からないにしても。 読んでいると思うことは、「広美」にとっては「子供を世話すること」が大事で決して「その子供が好きなわけでも、ましてやその子の父親が好きなわけでもない」ということ。だから、子供たちが大きくなって「広美」に会いに来た時、本当の母親かと聞かれても「いいえ」と簡単に完全に否定する。そして感謝する彼らに「助けてもらったのはこちら」と彼らの感謝も拒否する。この「広美」の行為と思いは、何だろう?自分の実の子供に対する贖罪とか、子と無理やり離された不条理に対する彼女なりの抵抗とかは、何か安易だ。 よく分からないが彼女は「世話する子供」がいないと自分自身を生きられないのかもしれない。 最後の最後、「世話の必要のない」大人についていった「広美」は何かを吹っ切れたのかもしれない。

Posted byブクログ

2023/08/21

慣れきった日常をキラキラした時間に変えるのは、外からの視点が必要。母親不在で壊れかけている家族に、野良猫みたいに、そっと入って来て、何とか持ち直した頃に、またそっと出てゆく。母親不在の荒れた家族に、ふらりとやって来て、またふらりと去っていく話。

Posted byブクログ

2024/02/09

幼子の世話や育児を目的に、使えるものは何でも使い、時には自分の体も使って、その父子たちの中へ入っていく。 それはまさに流れる者のように続いていく。 読後は想像していたのと違うな〜と正直戸惑ったけど、日にちが過ぎるにつれて、主人公が自分の子供を育てさせてもらえなかったことから、...

幼子の世話や育児を目的に、使えるものは何でも使い、時には自分の体も使って、その父子たちの中へ入っていく。 それはまさに流れる者のように続いていく。 読後は想像していたのと違うな〜と正直戸惑ったけど、日にちが過ぎるにつれて、主人公が自分の子供を育てさせてもらえなかったことから、困っている家族、特に父子家庭の子供を放っておくことができなかったんだろうなと。 彼女の抱えるこころの傷やくやしさ。 最後、少し明るい未来が見えて良かった。

Posted byブクログ

2023/06/06

父子家庭を渡り歩く主人公の広美は、様々な環境で必死で生きているこどもたちを、少しでも支えてあげたいという一心で、日々を過ごしている。 それは、広美のエゴのようにも感じられるし、実際に育てられたこどもの何人かは、大人になってからも、広美の存在に振り回されているし、とはいえ、広美がい...

父子家庭を渡り歩く主人公の広美は、様々な環境で必死で生きているこどもたちを、少しでも支えてあげたいという一心で、日々を過ごしている。 それは、広美のエゴのようにも感じられるし、実際に育てられたこどもの何人かは、大人になってからも、広美の存在に振り回されているし、とはいえ、広美がいなかったらまっとうに成長できていたかも危ういし。 納得いく部分と、しっくりこない部分とがある一冊だった。 私には、ここまで自分を犠牲にしてまで、こどもたちのサポートにコミットできるとは思えない。 広美にどんな過去があるのか、お話の中では明らかにはなりきらないが、そういう人生もあるのか、いや現実にはないだろう。 ただ、それくらいの気持ちで、自分のこどもや、場合によっては生徒たちなどと向き合う人たちには、本当に尊敬しかない。

Posted byブクログ

2023/04/19

ウェスタンといえば「シェーン」 子供のいる家に母はやってきて、ふらりと去っていく。かっこいい〜 木皿花さんの解説も、また絶妙。

Posted byブクログ

2023/04/09

どこにもいないような女の人の、フィクション!という感じの小説。 原田ひ香さんの小説は2冊めですが、1冊めで読んだ『三千円の使い方』とは全く異なるテイストで、リアリティのなさが面白かったです(もちろん、こんな生き方をしてる人も実際にはいるのでしょうが)。 血縁のない親子(のような)...

どこにもいないような女の人の、フィクション!という感じの小説。 原田ひ香さんの小説は2冊めですが、1冊めで読んだ『三千円の使い方』とは全く異なるテイストで、リアリティのなさが面白かったです(もちろん、こんな生き方をしてる人も実際にはいるのでしょうが)。 血縁のない親子(のような)関係で、大人が子供を思って守る、というシチュエーションは『そしてバトンは渡された』に通じるものがある気がしましたが、こちらは心温まるお話ではなかったかな。 でも、誰にも頼らずに生きる広美さんの潔さは気持ちよかった。

Posted byブクログ