ペンギンが教えてくれた物理のはなし 河出ブックス

渡辺佑基【著】

• 販売会社／発売会社: 河出書房新社
• 発売年月日: 2014/04/12
• JAN: 9784309624709

商品レビュー

2025/01/24

バイオロギングという、生き物の行動を様々な方法で観測する手法を用いて研究する研究者の話。

物理と聞いて難しいかも、と身構えたがそんなことはなく、非常に分かりやすく興味深かった。失敗談やご飯の話などもあり、ノンフィクションを読んでいる感じ。

生き物は本当にすごくて面白い。特に鳥が飛ぶ力学の話は特に印象に残った。

分からないことははっきりと分からないと言い、これからそれを調べるのが楽しみというスタンスがとても格好良く素敵だった。

すべての鍵は「代謝エネルギーは四分の三乗」

2025/01/10

とにかく面白く読めた。扱っているのは難しい話のような気もするが、NHKの「ダーウィンがきた」でよく海の生物にカメラやセンサーをつけてるのを見てそのシリーズは印象深かったので、バイオロギングそのものへの興味は最後まで尽きなかった。

マグロ、鯨などの泳ぐ速度はウンチクとしても、陸上生物と比べた進化のあり方の考察としても楽しめる。南極暮らしのエピソードなどはドラマにしてもおもしろいのではないか。

そしてバイオロギングが物理につながってくるというのがまた展開として読ませる。高校時代にこの本に出会ったら物理嫌いにはならなかったかも。苦笑
もう少し息子が大きくなったら読ませてみたい。

最後にアプローチや筆の進め方が、光文社新書の「土　地球最後の謎」（藤井一至著)と似ているなあと感じた。本当に研究が好きなサイエンティストの話は血が通って、人間讃歌的な要素もあり読んで清々しい気持ちになれる。こういう本にまた出会いたい。

2023/05/25

理系大嫌いマンが物理の話を読めたぞ！！計算式はほとんどなく色んな例え話や答えを教えてくれて軽快な語り口と共にわかりやすい。生物学だけでは色んな発見が有り得なかったんだろうな。最後に行くにつれてお腹が空きます。