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街場の文体論
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | ミシマ社 |
発売年月日 | 2012/07/17 |
JAN | 9784903908366 |
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街場の文体論
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商品レビュー
4.4
119件のお客様レビュー
おそらく、初の内田本。 ラジオや記事などかで名前や声は知っていたが、この本を買った記憶がなく、、、 次に何を読もうかと積読の棚を眺めていて、この本がなんとなく目にとまり読んでみることに。 タイトルから内容が想像できていなかったのと、このタイトルで面白さを感じていなかったので...
おそらく、初の内田本。 ラジオや記事などかで名前や声は知っていたが、この本を買った記憶がなく、、、 次に何を読もうかと積読の棚を眺めていて、この本がなんとなく目にとまり読んでみることに。 タイトルから内容が想像できていなかったのと、このタイトルで面白さを感じていなかったので、ちょっと読んで本棚に戻すかも、くらいのノリで読み始めたのだが、のっけからグイグイと引き込まれ、甘やかされてきた脳、というより、文章を書くことやなぜ書くのか、言葉とは、日本語とは、言語の違いがもたらす思考の違いとは、などなどの、これまで気にしたことすらなかったことや、考えたことはあったが、ただ表層をコリコリとほじった程度で、こんなにも深くまで考えたことがなかった、というかそんな深度まで考えることってできるんだ、という衝撃があまりにも多く、圧倒的な知に、パンチドランカーになってしまったかと思うほど、打ちのめされるために読み進め、圧倒されてリングに倒さ込み、また打ちのめされたくなって、読んでしまう、、、 こんなに凄い人だったとは、、、 幾度となく赤面しては読み、自分がこれまでに書いてきた文章をこの世から消し去りたくなるくらいの恥ずかしさを覚えることも数多く、、、 おかげで、甘ったるく勘違いすら覚えていた自分の脳を、いかに使って来なかったかを、スタンガンのごとく思い知らせてもらえた。 そして、なぜ買っていたのか、なぜ読んでみようと思ったのか、不思議でならないことが多いが、今回の巡り合わせの奇跡に、喜びと感謝(買った昔の自分と、手に取った数週間前の自分、そして著者に)を。 2024.5.17 読始 2024.7.9 読了
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初めて内田樹さん(これで"たつる"って読むの知らなかった)の著書を読んだ。 一読できちんと理解できたと感じたのは3-4割くらい… この講義から十二年程度経っているわけだが、新鮮に読め、言語、文体論の本質ってやはり普遍的なのかなと感じた。 少子化についてのエピソ...
初めて内田樹さん(これで"たつる"って読むの知らなかった)の著書を読んだ。 一読できちんと理解できたと感じたのは3-4割くらい… この講義から十二年程度経っているわけだが、新鮮に読め、言語、文体論の本質ってやはり普遍的なのかなと感じた。 少子化についてのエピソードなど、「わかるけどそう感じない人もやはり多いよ…」と思ってしまうものもあったが(これは年代の違いもあるかも)、 日本人、日本語話者であることの檻のようなものを自覚すること、それを打ち破る、もしくは味方につけるためには日本の名著をよく読んで自分のものにすることなど、納得するエピソードの方が多かった。 何度か読み返してきちんと自分の知識としたい。
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学生は、思う。どういうふうに書いたら、この先生は点をくれるか。「たぶん、これが、合格最低点をクリアしたレポートです、どうか単位をください」と、願いながら書く。読み手に対する敬意のない文章だが、先生側も「まあ、しょうがない」と、合格させる。 薄っぺらな文章が毎日たくさん産まれる。...
学生は、思う。どういうふうに書いたら、この先生は点をくれるか。「たぶん、これが、合格最低点をクリアしたレポートです、どうか単位をください」と、願いながら書く。読み手に対する敬意のない文章だが、先生側も「まあ、しょうがない」と、合格させる。 薄っぺらな文章が毎日たくさん産まれる。それが学校であり仕事場である。しょうがない。しかし、文章は、その人そのものである、と僕は思う。 学校や会社では、自分の本当に言いたいことを文章にすることはない。試験に通るためとか、予算をもらうためとか、通達をするためとか、言い訳をするために文章を書く。ほぼほぼ自分の身を守るための行為で、読み手へのリスペクトはない。でも、それは、しょうがない、僕らは文章のプロではない。文章を書いてもお金はもらえない。僕も仕事として学生のレポートや入社試験の答案を採点する。落としたことはないが、ひどい文章を読むと気分が悪くなる。いい文章は、幸せな気持ちにさせてくれる。 さて、いい文章とは何なのだろう? 曲りなりにも、小説を書いたりする僕は、長年その回答を探し続けている。 内田樹は、その答えを本書で示唆してくれている。 その答えを、このコラムで僕は、安易に言わないし、言えない。 内田樹の本は、YouTubeのように安易に切り取って、解説できるようなものでもない。 気になるなら、内田樹(うちだたつる)を、一度ネットで調べた方がいい。私ごときが評価できる御仁ではないが、凡人の気持ちがわかる頭脳明晰な頭のいい人であり、哲学者であり、武道家であり、教育者であり…、まあ、ひとことで言うと優れた文化人。憧れの人でもある。 非常に難しい哲学理論をわかりやすく解説してくれた『寝ながら学べる構造主義』は、哲学書にもかかわらず10万部以上売れた。何で?と、思う日々の出来事を解説してくれる『街場の~』シリーズは、非常に人気がある。 彼の専門は、フランス現代思想で、村上春樹の研究者でも知られている。本書は、内田樹が、神戸女学院大学の教授として、最後の教壇に立った〈クリエイティブ・ライティング〉をテーマにした本だ。僕は、今回、この書評を読むために再読したが、おそらく、今後数回読むと思う。 だが、ノウハウ本ではない。これを読めば文章がうまくなる…という類の本ではない。もし、文章を書いて生きてゆこうと思うならば、読んだ方がいい。難解な個所もあるが、飛ばし読みすればいい。 君が、みんなにわかって欲しいと心から切望している事があり、それを文章にしたいという欲求があるなら、この本を読んだ方がいい。「届く言葉」とは、どのような言葉かを考えることができる。 再度いっておくが、ノウハウ本ではない。内田樹の大学教授としての最後の14回の講義をまとめた本だ。僕は、その講義を聞きたかった、知っていれば神戸まで毎週通ったと思う。そう思わせてくれた本だ。
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