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タダイマトビラ

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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 新潮社 |
発売年月日 | 2012/03/30 |
JAN | 9784103100720 |
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タダイマトビラ
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商品レビュー
3
58件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
自分の家庭に希望がもてずに、早くここから抜け出して自分の家族をもちたいと望む恵奈。 好きになった浩平と同棲して、ここが〝自分の帰る場所〟になるという願いが叶うはずだったが。 笑う浩平の印象を最初は目尻の綺麗な皺にフォーカスしていた恵奈が、一緒に過ごす中で、黄ばんだ歯にフォーカスしていた時に、弟が予想した「失敗者」の姿が見えた。 『失敗』と言われる家庭で育つと、このようなルートを辿りやすいのだろうか。 結婚をする時、人は自分の理想をもつ。 理想の家庭を作るために『カゾクヨナニー』なるものをしていると言う発想がおもしろかった。 『失敗』と言われる家庭で育っていなくても、どんなに好き同士でも、相手は自分とは違うのだから、『カゾクヨナニー』を継続すると言うことは楽なことではないし、嫌な部分や受け入れられないところが出てくる。結婚は理想であり、忍耐なんだなと感じた。 話を読み始めた時は、恵奈の母にゆがみを感じた。恵奈はその母のもとで育ち、恵奈という人間の生命体に考えや人格が形成されていったのだと思う。 〝今まで不思議の国にいて、脳がかけた魔法の中をさまよっていた〟と認識した恵奈。 それが、恵奈が家族や人間という言葉が生まれる前の生命体、ホモ・サピエンス・サピエンスに戻った時に、母が恵奈に異常を感じて心配している。 言葉を話して新しいシステムの世界の中で暮らす者とホモ・サピエンス・サピエンス。正常と異常と言われる相反する者との間では、お互いが理解できないほど、埋められないほどの精神の隔たりを感じるのだと思った。 どちらも同じ人間なんだけど。 恵奈がアリスを指で潰した時に、人間と同じ生命体の命の儚さを実感した。生き物はこんなにも簡単に潰れてなくなってしまう。 ラスト。突然誰が来たのか⁈人間として生きることを望む家族までもが皆ホモ・サピエンス・サピエンスに⁈ ちょっと理解が及ばなかった。 全体として、意外な発想と独特な世界観がおもしろいなと思いました。 あと、恵奈は家族にこだわっているけど、人間としての価値はたくさんある。家族に苦しめられているのなら、家族がしんどいのなら、そこから思考を外せなかったのかな…。ホモ・サピエンス・サピエンスに帰る前に。
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子どもは大人の作った世界の中でしか生きられない。恵奈が生きていくために工夫を重ねる時、自分で自分を抱きしめる時、とてつもなく切なくなった。母もまた必死に生きている。どこかでこの鎖を断ち切れたら良かったのに。最後は断ち切れて自由になれたのだろうか。一気に読んだ。
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帰っていく場所は。 家族ごっこを上手くできたらいいが、どこか少しでも違和感を感じてしまったら一瞬で崩壊してしまうだろうな。
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