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乱反射 朝日文庫
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乱反射 朝日文庫

貫井徳郎【著】

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乱反射 朝日文庫

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商品詳細

内容紹介 ある事故が原因で2歳の幼児が死んだ。父親は、なぜ息子が死ななければならなかったのか、事故の真相を探し求める。そこには周囲の人々による悪意のない、しかし不運では済まされない小さな罪の連鎖があった。自分のせいではない…誰もが持つ罪の根っこを深くえぐるような作品。第63回日本推理作家協会賞<長編/連作短編集部門>受賞。
販売会社/発売会社 朝日新聞出版
発売年月日 2011/11/04
JAN 9784022646385

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商品レビュー

4

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2025/12/15
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加山聡 新聞記者。心配性。 加山光恵 聡の妻。 健太 聡の息子。二歳。 田丸ハナ 五十代。主婦。昔から困ってる人を見捨てておけない性分。夫は外国人でもその名を知る大企業に勤めている。ボランティア活動に精を出している。道路の拡幅工事で街路樹が伐採されると聞き、反対運動をしようと考える。 阿部昌子 ハナの近所に住む主婦。自宅の一軒家の前に、地上十五階建てのマンションが建つ計画がある。 建設差し止めを求める話し合いの場を設けて欲しいと求めている。 三隅幸造 六十代後半。定年退職後、ただ寝ることだけが楽しみの老人に過ぎないことに気づき愕然とする。犬を連れている女性を見かけ、自分も犬を飼うことにする。腰痛で犬のフンの始末するために腰を屈めることが辛く、街路樹の根元に放置してしまう。 久米川治昭 内科医師。三つの病院でアルバイトの掛け持ちをしている。 羽鳥 四十代の女性看護師。久米川の働く病院に勤めて二十年近くになるベテラン。 安西寛 十九歳。大学生。虚弱体質。混雑する待合室で別の病気がうつるのが嫌で、夜間救急を利用する。 佐藤和代 阿部昌子の隣人。同じくマンション建設に反対している。 小林麟太郎 市役所道路管理課職員。二十五歳。道路拡幅に伴う街路樹伐採の事前調査中、大量の犬のフンを片付ける羽目になる。 菊江 三隅幸造の妻。 加山の父 加山の母 上村 道路管理課職員。麟太郎の上司。 雪代可奈 安西寛と同じ大学の法学部の学生。なかなかお目にかかれないレベルのかわいい女性。欠席した授業のノートを写させて欲しいと安西に頼む。深夜にひどい風邪をひき、安西に病院を紹介してもらう。病院で待っていた安西の接し方に嫌悪感を覚える。 田丸佐緒里 ハナの娘。二十四歳。誰にでもできる仕事しかさせて貰えず、男性と同じ立場で仕事をしたいとの考えを恋人に否定され、縁故採用された会社を1年あまりで辞める決意をする。母のような夫に尽くすだけの人生は真っ平だと思っている。 ヒロ 佐緒里の付き合っている相手。 河島 拡幅計画がある道路沿いに住まいを持つ、セットバックに応じないただひとりの住民。計画が持ち上がった際の担当者の態度に未だに腹を立てていて、市役所の人間と聞いただけで塩を撒きかねないような頑なな老人。道路管理課では代々語り継がれるほどの生きた伝説とかした頑固じじい。心臓発作で急死し、佐藤和代が看取る。 榎田克子 軽自動車でさえ上手く車庫入れができない。妹の希望により買い換えられたSUVでは尚更上手くできず苛立つ。 榎田麗美 克子の妹。 トモナガコウキ 麗美が連れてきた男。 ゴミ屋敷に住む女性 海老沢 デスク。 足達道洋 石橋造園土木勤務。樹木医の資格を持っている。三十四歳。息子の誕生をきっかけに潔癖症になる。 足達泰代 道洋の妻。病的なまでの潔癖症になった夫を同情していたが、夫婦の営みの前に体を除菌シートで拭かれ、腹を立て、傷つき、以来夫婦の間にはわだかまりができた。 粕谷静江 ハナが通い始めた英会話教室で親しくなった年配の女性。ハナから道路拡幅に伴う街路樹伐採の話を聞く。市議会議員を夫に持つ知人に話をする機会を設け、反対運動の中心的人物になっていく。 宮崎佳美 静江の友人。夫が市議会議員。 石橋 石橋造園土木の社長。 佐々倉 警察官。 医局長 可奈の女友達 女子高生

Posted by ブクログ

2025/11/02

確かに捌けない殺人犯だと思う。 主人公の慟哭をどうやって受け止めたらいいのだろうかと考えた。 それほど考えさせられる内容だった。 幼い命を死に追いやった、裁けぬ殺人とは? 街路樹伐採の反対運動を起こす主婦、職務怠慢なアルバイト医、救急外来の常習者、飼犬の糞を放置する定年退職者...

確かに捌けない殺人犯だと思う。 主人公の慟哭をどうやって受け止めたらいいのだろうかと考えた。 それほど考えさせられる内容だった。 幼い命を死に追いやった、裁けぬ殺人とは? 街路樹伐採の反対運動を起こす主婦、職務怠慢なアルバイト医、救急外来の常習者、飼犬の糞を放置する定年退職者……小市民たちのエゴイズムが交錯した果てに、悲劇は起こる。残された新聞記者の父親が辿り着いた真相は、法では裁けない「罪」の連鎖だった!

Posted by ブクログ

2025/10/19
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

きっかけはささいなことだった。ささいなことの積み重ねによって、2歳の幼い男の子の命が奪われる。 父親は責める先を求めて真相を追求するが、誰も100%責め立てることはできない。 そしてその原因を作った一人一人は、誰も謝ってくれなかった。 そして最後に、自分自身もささやかな自分本位の行動をしていたことに気づき、絶望する。 結構世の中の真理を描いてるよな。

Posted by ブクログ