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とんび 角川文庫
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 角川書店/角川グループパブリッシング |
| 発売年月日 | 2011/10/25 |
| JAN | 9784043646074 |
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とんび
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商品レビュー
4.5
686件のお客様レビュー
重松清さん著「とんび」 おそらく著者の作品の中で一番有名な作品だと思う。NHK、TBSでもドラマ化、映画化もされており国民的人気小説の一つなのだろう。 今回初めて触れたこの「とんび」。 一人息子アキラの出生からの成長を軸に描かれていく人情物語。本当に良い作品だった。 父親ヤスの...
重松清さん著「とんび」 おそらく著者の作品の中で一番有名な作品だと思う。NHK、TBSでもドラマ化、映画化もされており国民的人気小説の一つなのだろう。 今回初めて触れたこの「とんび」。 一人息子アキラの出生からの成長を軸に描かれていく人情物語。本当に良い作品だった。 父親ヤスの不器用で照れ屋で繊細での感じがとても人間っぽくっていろんなエピソードが凄く胸に響く。 ヤス… 父親として男としてとても格好よかった。 不器用さが格好よい 照れ具合が格好よい 繊細さが格好よい 中盤、アキラの就職先でヤスが内緒で読ませてもらったアキラの就活中に会社に提出した作文。「嘘と真実」 この件は作中で想像できる伏線であり、いつかアキラはこの嘘の真実を知るだろうとは思っていた。 しかしまさかアキラが真実を知った上でこんな作文をヤスが絶対に知り得ないところで書いていたとは… 「嘘と真実」 その優しさからの嘘があったからその真実の重みは次第に凄く重たくなってしまったが、その嘘の背景にある「愛」がより浮き彫りになってそれらの嘘や真実さえ越えていってしまった。素晴らしかった。 そして終盤。アキラの少年時代の面影が伏線となっているかのように孫の大輔に重なっていくところなんか著者の力量の凄さを見せつけられた。 ここで「やっしゃん」絡めてくるか… 胸が苦しくなる。 ヤス…昔の思い出が巡れば巡るほどそれは自分が年老いたことであるという実感込みなのだろう。そしてそれらは満足も後悔も織り重なっている思い出だろう。 アキラの父親としての今が見えれば見えるほど、ヤスはその思いを募らすだろう。 そしてその思いは今と過去とが重なるのだろう。 親子だから… 二人きりの家族だから… なによりも本気で息子を愛したから… ヤスとアキラの親子鷹。特に周りの皆がヤスの兄弟のように、アキラの母親の様に接していたのもとてもよかった。ヤスとアキラの人徳であろう。 美佐子さんも天国で絶対に喜んでいるだろう。 これだけの人がこれだけの想いをこの家族に。 本当に素晴らしかった。
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すごい小説だった。 妻を亡くし、子供を立派に育て上げた愛すべき「ザ・昭和の男」ヤス。涙なしに読めない。 個人的に刺さった箇所は2つ。 ・保育園で母の写真を友達に破かれたアキラ。それに対して暴力で抗ったアキラ。そして、ケガをした我が子を抱きしめる母親。その姿を見て大泣きしたアキラ...
すごい小説だった。 妻を亡くし、子供を立派に育て上げた愛すべき「ザ・昭和の男」ヤス。涙なしに読めない。 個人的に刺さった箇所は2つ。 ・保育園で母の写真を友達に破かれたアキラ。それに対して暴力で抗ったアキラ。そして、ケガをした我が子を抱きしめる母親。その姿を見て大泣きしたアキラ。幼い子にとって抱きしめてくれる母がいない苦しさ、悲しさ、寂しさ、虚無感、絶望を突きつけられる瞬間だった。忘れられないシーン。 ・海雲和尚の手。母のいないアキラをみんなで支えているのだと、背中を温める海雲和尚。その人柄の温かさと、別れ際に会えないアキラの思春期の葛藤がもどかしい。 読後に見た映画も再現性が高く、またよかったです。
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小説『とんび』は、昭和の時代を背景に、不器用ながらも深い親子の愛を描いた物語である。主人公のヤスは頑固で融通が利かないが、家族を誰よりも大切に思う情の厚い人間だ。そんな父のもとで育ったアキラは、周囲の人々の温かい支えを受けながら、まっすぐに成長していく。 特に心に残ったのは、母...
小説『とんび』は、昭和の時代を背景に、不器用ながらも深い親子の愛を描いた物語である。主人公のヤスは頑固で融通が利かないが、家族を誰よりも大切に思う情の厚い人間だ。そんな父のもとで育ったアキラは、周囲の人々の温かい支えを受けながら、まっすぐに成長していく。 特に心に残ったのは、母の死をめぐる場面である。事故のきっかけは幼いアキラにあったが、息子に罪の意識を背負わせたくないという強い思いから自分のせいだと嘘をついた。そこにヤスの不器用でありながらも深い愛情を感じた。もし自分が同じ立場なら、同じ選択ができただろうかと考えさせられた。 また、アキラが進路や結婚について父に報告する場面も印象的だった。ヤスの理想とは異なる道を選ぶアキラだが、自分の考えを逃げずに伝える姿には、父の背中を見て育った息子の強さと誠実さが感じられた。そして最終的に息子を受け入れるヤスの姿に、親としての成長も見て取れた。 ヤスとアキラを支える周囲の人々の存在も温かく、二人が多くの人に愛されていることがよくわかる。現代ではヤスのような父親は少なくなったが、親子の絆の深さや、人を思う気持ちの尊さは時代を超えて変わらないと感じた。『とんび』は、人の優しさと親の愛の大きさを改めて教えてくれる作品だった。
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