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日本の優秀小売企業の底力
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 日本経済新聞出版社 |
発売年月日 | 2011/08/27 |
JAN | 9784532317164 |
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商品レビュー
3.7
8件のお客様レビュー
小売企業の事例研究。事例の対象は、イズミ、ヨークベニマル、セブン-イレブン・ジャパン、コメリ、ニトリ、ヤマダ電機、ユニクロ、大丸、湖南平和堂。 事例研究のインプリケーションとして、以下の7点にまとめていた。 ?市場戦略の有効性は時間軸において相対的である ?業務システム革新で競...
小売企業の事例研究。事例の対象は、イズミ、ヨークベニマル、セブン-イレブン・ジャパン、コメリ、ニトリ、ヤマダ電機、ユニクロ、大丸、湖南平和堂。 事例研究のインプリケーションとして、以下の7点にまとめていた。 ?市場戦略の有効性は時間軸において相対的である ?業務システム革新で競争を差異化する ?市場戦略と業務革新が一体化した小売事業システムの構築が持続的な競争優位性をつくり出す ?チェーンストア経営の確立が”奥の深い”能力をつくり出す ?店舗規模でなく、店舗数を評価する ?”幅の広い”能力形成は希少資源の活性化努力が鍵となる ?小売企業におけるリーダーシップとは、現場重視の企業文化を確立することである それにしても、この手の分析で、よく「地域密着型」が成功の秘訣としてよく出てくるのだが、そもそも、地域密着ってなんだろうと素朴に考えてしまう。本書では、イズミが地域密着型としていたのだが、具体的な記述は、地元の野菜や醤油等の品ぞろえを充実させるくらいしか見当たらなかったのだが、確かに新参者がそうそう地元での調達をしていくのは簡単ではないと思うものの、それほど模倣困難なのだろうか?どういうことができていれば地域密着といえるのだろうか、具体的取り組みをもっと掲載してほしかった。 ただ、本書にもある通り、組織能力とはそもそも外からは見えにくいものなので、(そうそう、「ストーリーとしての競争戦略」にも書いてあった…)表現されにくい秘訣があるのかもしれないが。
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本当にその因果なのか?とか、結論に関してはなんとも納得感はなかったが、ケース集としては良かった。システム投資がペイできるラインとかPBやれるラインとかの存在や、小型店を集積した方が仕入先への影響力が大きくなるなど、確かになあという学びはあった。広島が誇るエクセレントカンパニーイズ...
本当にその因果なのか?とか、結論に関してはなんとも納得感はなかったが、ケース集としては良かった。システム投資がペイできるラインとかPBやれるラインとかの存在や、小型店を集積した方が仕入先への影響力が大きくなるなど、確かになあという学びはあった。広島が誇るエクセレントカンパニーイズミをよろしくお願いいたします。関西へ出ない理由はニチリウ仲間のイズミヤや平和堂がいるからではないのね。これからはどうしていくのだろう。しばらくは広島深掘りをしてたけど。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
【インプリケーションー本書384ページよりー】 ①市場戦略の有効性は時間軸において相対的である。 ②業務システム革新で競争を西下する。 ③市場戦略と業務革新が一体化した小売業システムの構築が持続的な競争優位性を作り出す。 ④チェーンストア経営の確率が奥の深い能力を作り出す。 ⑤店舗規模ではなく、店舗数を強化する。 ⑥幅の広い能力形成は希少資源の活性化努力が鍵となる。 ⑦小売企業におけるリーダーシップとは、現場重視の企業文化を確立することである。 【注目点ーセブン/ファストリ/ニトリの強さー】 ・チェーンストアは、消費者からの現金収入と、卸やメーカーに対する買掛金支払いサイトの差分を運転資本に回すことによって経営を安定させるのが定石である。しかし、この方法は商品開発や流通面において、卸やメーカーの支配を受けやすいというデメリットがある。 ・一方、セブンイレブン/ファーストリテイリング/ニトリの三社は、上記のチェーンストア特有のデメリットを克服した。 ・セブンイレブンは、それまでメーカー・業態ごとに分かれていた流通を、常温、低音、冷凍、定温という4つのカテゴリーの共同配送に集約した。これによって、コンビニエンスストアという小売業態を成立させるに足る効率配送を実現すると同時に、メーカーや卸にたいして流通面の支配力を高めることに成功した。また、支配力の向上によって、魅力的なPBをセブンイレブン主導で行うことができている。 ・ファーストリテイリングは、中国の協力工場および素材メーカー東レとの戦略的協力関係を結び、独自商品の開発システムを構築している(SPA業態) ・ニトリもファストリと同じくSPA業態の企業であるが、生産能力を自社資産として保有する方針をとっている。 ・これらの3社は、POSデータの活用も上手く、市場動向の把握に長けている。背景には、商品を絞り込んでいるが故に個別カテゴリーに経営資源を集中させることができるという構造的優位性がある。POSデータによって得られた市場動向を、上記に示したようなPB・自社商品開発に利用するによって、経営システム全体をさらに精緻化させている。 ・単純な業態や出店戦略は持続的な競合優位性にはなりえないが、このように複数の経営オペレーションが複雑かつ有機的に結びついてシステムを形成している場合は、模倣が困難であり持続的な優位性になりやすい。
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