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とうに夜半を過ぎて 河出文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 河出書房新社 |
発売年月日 | 2011/02/07 |
JAN | 9784309463520 |
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とうに夜半を過ぎて
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とうに夜半を過ぎて
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商品レビュー
4
22件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
どれも面白かった! 特に好きだったのは以下7つ。 『青い壜』:火星で青い壜を探し続ける男の話 『灼ける男』:湖へ行く途中で出会う奇妙な男の話 『第五号ロボットGBS』:宇宙船の中での老人ロボットとの話 『非の打ち所ない殺人』:学生時代に嫌っていた相手を殺しに行こうとふと思いつく話 『ある恋の物語』:13歳の少年と24歳の先生の恋の話 『語られぬ部分にこそ』:祖父が孫と同居人男性(おそらく恋人)の家に急にやってくる話 『十月のゲーム』:理不尽に妻と娘を疎んでいる夫がハロウィンに地下室でゲームをする話 一番好きなのは、『語られぬ部分にこそ』かな。 祖父の苦悩と青春の甘さと永遠には続かないかもしれない関係をどうか永遠であれと願う切なさがよかった。
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幻想的なSFあり、ホラーあり、胸を掻き毟られるようなノスタルジーありと、ブラッドベリの全引き出しを開けた様な贅沢な短編集。ブラッドベリってどんな作家なの?という人は早い段階で読んでおくと良いかも。 「日の打ち所ない殺人」「ある恋の物語」は作者の最高傑作に入ると思う。表題の「とう...
幻想的なSFあり、ホラーあり、胸を掻き毟られるようなノスタルジーありと、ブラッドベリの全引き出しを開けた様な贅沢な短編集。ブラッドベリってどんな作家なの?という人は早い段階で読んでおくと良いかも。 「日の打ち所ない殺人」「ある恋の物語」は作者の最高傑作に入ると思う。表題の「とうに夜半を過ぎて」は人間のエゴや正義感、愚かさを予想もしなかった視点から描いた傑作だと思う。
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SF界の巨匠が綴った幻想と怪奇の短篇集。SFかと思いきや、収録されているのは幻想・怪奇短篇が多く、やや肩透かしを喰らったものの作者の知見と発想力の豊かさに脱帽するばかりである。文章が素晴らしく、翻訳が上手いというのもあるが、表現はいずれも詩的で美しい。ポスト・アポカリプスものであ...
SF界の巨匠が綴った幻想と怪奇の短篇集。SFかと思いきや、収録されているのは幻想・怪奇短篇が多く、やや肩透かしを喰らったものの作者の知見と発想力の豊かさに脱帽するばかりである。文章が素晴らしく、翻訳が上手いというのもあるが、表現はいずれも詩的で美しい。ポスト・アポカリプスものである短篇「青い壜」の書き出しは個人的にかなりお気に入りで、描写の見事さもさることながら、物語性の高い出だしとなっている。 話として気に入ったのは少年期の思い出の美しさとその忘却をパンというモチーフに込めた「黒パン」で、時に生々しく蘇ろうとも、過去は過去でしか無く、思い出は思い出でしかないということが、黒パンを通してとても残酷に描かれている。オチが秀逸。舞台設定、シチュエーションが光ったのは「板チョコ一枚おみやげです!」だろう。必要とされていない教会の懺悔室にいる初老の神父の元に、突如チョコの香りを漂わせた巨デブがやってくるというまことにシュールな短篇である。まるでコントのような会話劇には何度もクスリとさせられたし、最後のささやかな贈り物には謎の感動があった。チョコを通じた小さな奇跡の短篇である。上記のように、青い壜や黒パン、板チョコなど、一つのモチーフを使った短篇がブラッドベリは非常に上手い。好みからはやや外れるものの、短編の物語性の高さは随一であろう。
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