ホーキング、宇宙と人間を語る

スティーヴンホーキング, レナードムロディナウ【著】, 佐藤勝彦【訳】

• 販売会社／発売会社: エクスナレッジ
• 発売年月日: 2010/12/21
• JAN: 9784767810447

商品レビュー

2025/12/07

天才たちが予言した宇宙は果たして本当に観測可能なのか、いつかこの目で確かめることができる日が来ることを望んでます

モデル依存実在論
実在は描像や理論から独立して存在することはない
m理論
バッキーボールの実験　量子論的振る舞い
人間原理→言葉遊びに近くなってきてる気がする
無境界条件
偉大な科学者の茶目っ気を摂取するために読んでるみたいなとこある

2024/07/14

ホーキングの別著よりは分かりやすいかなと思うが、やはりM理論が出てきてから着いていけなくなる。それでも、雰囲気を味わったり概括を楽しんだり、歩き方はどうあれ、何とか山登りしたような読書で、山頂からは、宇宙と生命の神秘を見渡せる。

ー　すべてのウラン235の塊は直径1マイル以下であると言う。命題は自然法則としてみなされる。なぜならウラン235の塊が6インチ以上になると核爆発を起こして飛び散ってしまうから。

つまり、私たちは自分の行動を自分自身で選択できると思っているが、分子生命科学の理解では、生物学的なプロセスは物理化学の法則によって支配されていることがわかっており、惑星の軌道と全く同様に決定されている。神経科学は最新の実験により、既知の物理法則に従って、私たちの行動を決定するのは私たちの脳であり、それら法則を無視して存在する何らかの媒介が決定しているわけではないことをする見方を支持している。

ホーキングは、モデル依存実在論と名付けたが、宇宙は神によって作られたのではなく、物理法則によって自然に作られるのだと主張し、これが本書の論旨だ。

読解できた範囲で一つ例示するなら、ニュートンの法則。惑星は円軌道か楕円軌道を取る。楕円のつぶれ具合は離心率と呼ばれる量0から1の間を取る。離心率が0に近いと、その起動がほぼ正円であることを表し、利心率が1に近いとは、その起動が非常に細長いことを意味する。ヨハネス・ケプラーは、惑星は必ずしも完全な円軌道になっていないはずなのに、地球の離心率がわずか0.02でほぼ円軌道になっていることに頭を悩ませた。実際、地球の離心率が今よりも1に近かったとすると、太陽に最も近づいたときには、海が干上がり、最も離れたときには全てが凍る。

私たちの住む太陽系が、宇宙で、ただ1つの存在だとすると、私たちがそこに存在できるようにするためには、たくさんの偶然がうまく積み重なっていなければならない。また、まるで人間が心地よく住めるようにデザインされているかのように見える事は実に不可解だ。しかし、1992年、太陽以外の星の周りを公転する惑星が初めて確認され、そのような惑星が何百も確認された。宇宙全体の何十億もの星星の中にはまだ見つかってはいないものの、数え切れないほどの惑星が存在している事は間違いない。

こうしたマルチバースの概念は、私たちのために宇宙を生み出した全員ある創造主の存在を必要とせずに、物理法則に微調整があることを説明できる。

ー　単なる素粒子の集まりである私たち人間が私たちと宇宙を支配する法則の理解にここまで近づいている事は偉大なる勝利。しかし本当に奇跡的な事は論理の抽象的思考が驚くほどの多様性に満ちた宇宙を記述し、予言する理論に到達したこと。もしこの理論が観測により検証されれば、私たちはグランドデザイン(宇宙の偉大な設計図)を手に入れたことになる。

2021/03/05

ほとんど物理学の本です。
「ライフゲーム」「M理論」は読んでも理解不能。
何も無いところから宇宙が出来たということは印象的でした。
印象に残った文章
⒈ 現在の観測データによると、ビックバンはおよそ137億年前に起こった
⒉ M理論はアインシュタインが夢見ていた統一理論です。
⒊ 物理法則も空間の次元も異なる宇宙は無数にあり、私たちの住む宇宙はその１つに過ぎないこと、さらにその宇宙においても現在に至る歴史は、確定的な１つではなく無数に存在しているのだと説く。