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村上春樹を読みつくす 講談社現代新書
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 講談社 |
| 発売年月日 | 2010/10/20 |
| JAN | 9784062880718 |
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村上春樹を読みつくす
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商品レビュー
3.9
23件のお客様レビュー
著者、小山鉄郎さんは、ウィキペディアによると、次のような方です。 ---引用開始 小山 鉄郎(こやま てつろう、1949年5月3日 - )は日本のジャーナリスト。元共同通信社編集委員兼論説委員。日本記者クラブ賞受賞。 ---引用終了 で、本書の内容は、BOOKデータベー...
著者、小山鉄郎さんは、ウィキペディアによると、次のような方です。 ---引用開始 小山 鉄郎(こやま てつろう、1949年5月3日 - )は日本のジャーナリスト。元共同通信社編集委員兼論説委員。日本記者クラブ賞受賞。 ---引用終了 で、本書の内容は、BOOKデータベースによると、次のとおり。 ---引用開始 リトル・ピープル、羊男、ドーナツ、井戸、螢、海辺…全作品を通じて、読者に伝えようとしているものとは。謎に満ちた物語世界を案内する入門書。デビュー作『風の歌を聴け』以降、『1Q84』までのすべての長篇に触れながら考察した。 ---引用終了
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読んでない作品についての話は読まなかっし、この人の解釈を鵜呑みにする気にはならないけど、一解釈として楽しめた。
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『風の歌を聴け』から『1Q84』にいたるまでの村上春樹の作品のなかから20のテーマをえらび出し、それぞれについて作品横断的な解説をおこなっている本です。 「あとがき」には、著者が母の病床の傍らで村上の「螢」を読んでいて、不思議な心の落ち着きが訪れたという体験が語られています。こ...
『風の歌を聴け』から『1Q84』にいたるまでの村上春樹の作品のなかから20のテーマをえらび出し、それぞれについて作品横断的な解説をおこなっている本です。 「あとがき」には、著者が母の病床の傍らで村上の「螢」を読んでいて、不思議な心の落ち着きが訪れたという体験が語られています。こうした体験が出発点となっているのでしょうが、著者は村上作品における「生」と「死」というテーマを論じた第一章で、『ノルウェイの森』のなかの蛍をめぐるエピソードと、和泉式部の「もの思へば澤の螢もわが身よりあくがれ出づる魂かとぞ見る」という歌をかさねる解釈を提出しています。 このほかにも、日本神話や『平家物語』、『雨月物語』といった、日本の古典と村上作品とのつながりについて、考察のいとぐちがいくつか提示されていることが目を引きます。著者は、『螢・納屋を焼く・その他の短編』の紹介文を執筆したときに、和泉式部についても論じたことを振り返って、「当時、村上作品はアメリカ文学との関係で語られることが多く(もしかしたら今もそうかもしれない)、日本の古代の歌に触れながらの紹介はまだ殆どなかったと記憶している」と述べています。 河合隼雄との接点を通じて、日本の古典のうちに含まれる神話的想像力に通じる補助線を引くことで村上作品を読み解く試みは、いまではそれほど珍しいものではないと思いますが、本書にはそうした観点から村上作品について考察をおこなうさいに手がかりとなるような視点がいくつか提示されており、興味深く読みました。
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