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ソウルケイジ 光文社文庫
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商品詳細
| 内容紹介 | 多摩川土手に乗り捨てられたワンボックスカーから、血塗れの左手首が発見された。姫川玲子たち捜査一課殺人犯捜査係の刑事たちは、所轄と組んで手首の持ち主と思しき高岡憲一の行方を追う。高岡の営む工務店に務める三島耕介と三島の交際相手・中川美智子の父親は、いずれも建設現場で不可解な事故死をしていた。そのうちにつぎつぎと意外な事実が浮かび上がる。残された左手首の真相は――。前作『ストロベリーナイト』に続く丹念に積み上げられた捜査小説にして、胸をうつ犯罪小説の白眉! |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 光文社 |
| 発売年月日 | 2009/10/07 |
| JAN | 9784334746681 |
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ソウルケイジ
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商品レビュー
3.8
537件のお客様レビュー
以前読んだ本を再読。なんとなく読みたくなって。 父性をフューチャーした話。父性、いまだとあまり言わないのかもしれない。けど母性とはまた違う尊いものであるなあと思う。子どものためなら親はどんなことでもする。それが正しいのかどうかとは一概に言えないけれど、美しいものであるのは確か。そ...
以前読んだ本を再読。なんとなく読みたくなって。 父性をフューチャーした話。父性、いまだとあまり言わないのかもしれない。けど母性とはまた違う尊いものであるなあと思う。子どものためなら親はどんなことでもする。それが正しいのかどうかとは一概に言えないけれど、美しいものであるのは確か。それにどんなことでもするとはいえここまでできるのは並大抵ではないと思う。ほんとうに強い。けど、子どもからしたらそんなことしないでこれからも一緒に生きてほしかっただろうなとも思うから苦しい。蟻地獄を抜け出すにこれしかなかったんだろうか。ほかの道もあったと思いたいよ。 最新まで読んでから戻ってこの巻を読むとみんな若く見える。菊田と姫川さんの関係って改めて読んでもすげーな。日下さんの捜査の方法が正しいと思うしそうすべきだと思う。姫川さんとても生き急いでて見ててつらいな…若さゆえか…。
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姫川玲子シリーズ第2弾です。 多摩川土手に放置された車から切断された左手首が見つかるところから始まる警察小説です。 読んでいてまず感じたのは、前作のような猟奇性より、“人が抱えた孤独や喪失感”のほうがじわじわ重たく残る作品だということでした。 捜査自体はかなり地道なのに、真相へ近...
姫川玲子シリーズ第2弾です。 多摩川土手に放置された車から切断された左手首が見つかるところから始まる警察小説です。 読んでいてまず感じたのは、前作のような猟奇性より、“人が抱えた孤独や喪失感”のほうがじわじわ重たく残る作品だということでした。 捜査自体はかなり地道なのに、真相へ近づくほど事件の奥にある感情が少しずつ滲み出してきて、読んでいて妙に苦しくなります。 特に印象に残るのは、“守りたかったもの”が少しずつ壊れていく感じで、犯人側にも被害者側にも割り切れない感情があり、単純な善悪では終わらない苦さがあります。 姫川班の空気感や、菊田との距離感も少しずつ深まっていき、シリーズとしての厚みもかなり強く感じました。 人間の弱さや執着をここまで生々しく描かれると簡単には忘れられず、言葉に表せない痛みが残る一冊でした。
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前作同様、本作もプロローグに伏線が張られている。一見、本編と無関係に思える「ある情念」や「過去の記憶」が、中盤以降、工務店主の過去と不気味に重なり合っていく。なぜ手首だけが残されていたのか。その答えが序章と繋がった瞬間、すべてのパズルが腑に落ちるカタルシスがある。 一見、チーム...
前作同様、本作もプロローグに伏線が張られている。一見、本編と無関係に思える「ある情念」や「過去の記憶」が、中盤以降、工務店主の過去と不気味に重なり合っていく。なぜ手首だけが残されていたのか。その答えが序章と繋がった瞬間、すべてのパズルが腑に落ちるカタルシスがある。 一見、チームを率いるヒロインである姫川玲子だが、本作を読んでいると、彼女にはいわゆる「圧倒的なカリスマ性」は感じられない。むしろ、周りを取り囲む強烈な個性を放つ男たちを引き立てる「狂言回し」として機能している。 だからこそ、読者は彼女の目線を通じて、警視庁捜査一課という「プロの化け物たちの巣窟」を、圧倒的なリアリティと臨場感をもって体験することができる。 家族へのあまりに深く歪んだ愛のためにすべてを投げ出した「父親」に対し、捜査側のトップである日下は、自身の家庭を放置し、妻に対しても電話で常に命令口調。この「事件に執着することでしか自分を保てない」日下の冷酷さは、本作の大きなテーマである「家族」の光と影を浮き彫りにする、見事なミラー構造になっている。 本作のタイトル『ソウルケイジ』の元ネタである、スティングのアルバム『The Soul Cages』。それはスティングが「父親の死」と真っ向から向き合い、葛藤の末に作り上げた、父子の魂の物語だ。 その背景を知った上で本作の結末を迎えると、作中で描かれる「父と子」の歪みきった、だけどあまりに純粋な絆が、スティングの紡いだ哀切な世界観と見事にシンクロして胸に迫る。 誰もがそれぞれの「檻」の中で歪みながら、それでも誰かを守ろうとしている。ただのエンタメ警察小説の枠に収まらない、人間ドラマとしての深みが感じられ計算され尽くした手腕が光る作品だった。
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