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真鶴 文春文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 文藝春秋 |
発売年月日 | 2009/10/08 |
JAN | 9784167631062 |
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真鶴
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商品レビュー
3.5
139件のお客様レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
たびたび訪れた真鶴。 狂おしく愛しい、憎んだ夫。 既婚者の恋人。 難しくなる思春期の娘。 ついてくる女。 自分て‥、まだ生きていていいの。 この年になるまで気づかなかったけど、 女のひとって若いときだけでない、 年代それぞれに美しさがある。 自分が思っているよりお綺麗なんですよ とみなさんに伝えたい。 危うさもある。凛としたとこもある。 艶っぽさもある。透明でもある。 なんか好きな作品だった。
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他者と自分の境、自分であること、他人であることとは一体なんなのだろう。 これまで読んできた川上弘美作品のなかでもかなり独特で、読み終わるのにだいぶ時間がかかった。 霧の中をゆっくり小舟で進むような物語で、時に掴めない表現のかさなりになんだか眠くなったりもした。 しかし不思議と退屈さはなく、真鶴に引かれるようにして通い続ける主人公のようにつらつらと読み続けた。 特に最後の方は波にひかれるように読み切ってしまった。 喪失に折り合いを付ける、というのはとても時間のかかることで、相手が自分の中に食い込めば食い込んでいるほど難儀で、相手がいない以上明確な回答はどこにも存在せず、存在しないゆえに輪郭をもちすぎた喪失に引き込まれてどこかに行ってしまいそうになる危うさは、なにか分かる気がした。
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夢か現か、その境界が曖昧というか...どちらも主人公にとっては本当なのだと思う。 人との距離感をぴたりと表現しておきながら、登場人物同士はぴたりと合わない寂しさ。 それでも/だからこそ、誰かを強く想うのかな。自分にそんな気持ちあったっけ?と振り返った。
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