真鶴 の商品レビュー
真鶴土産に、当地の”道草書店”で購入。 夫に失踪され精神に異常(解離性同一性障害 (DID) ?)きたした主人公が、嵐の真鶴で”ついてくるもの”との対話の中で、自分を取り戻していく物語。真鶴という土地に、おどおどらしい印象がなかったので、貴船祭りと台風を経験すれば、この小説の世界...
真鶴土産に、当地の”道草書店”で購入。 夫に失踪され精神に異常(解離性同一性障害 (DID) ?)きたした主人公が、嵐の真鶴で”ついてくるもの”との対話の中で、自分を取り戻していく物語。真鶴という土地に、おどおどらしい印象がなかったので、貴船祭りと台風を経験すれば、この小説の世界に違和感が無くなるかも。
Posted by
寝る前から読み始め、次の日のお昼頃には読み終えた。 真鶴、まなづる。 良い響き。 神奈川県に真鶴半島という場所がある事をGoogleに教えてもらった。 文章から真鶴の海の香りを感じ、瀬戸内海の海の香りも感じた。二つの海の香りは全く違く感じた。 ついてくるもの、とは何だったんだろ...
寝る前から読み始め、次の日のお昼頃には読み終えた。 真鶴、まなづる。 良い響き。 神奈川県に真鶴半島という場所がある事をGoogleに教えてもらった。 文章から真鶴の海の香りを感じ、瀬戸内海の海の香りも感じた。二つの海の香りは全く違く感じた。 ついてくるもの、とは何だったんだろう。 この物語からたくさん、"距離感"というものを感じた。 京と娘の百、礼、青茲。 皆、距離を感じた。 京と礼の、近づきたいのに近づかせてくれない押し問答は読んでて途中とても辛くなってしまった。 主人公京と1番距離が最終的に近かったのは多分、ついてくるもの、だっただろう。 友達、になったんだと思う。 京自身だったのか…私は多分違うと思った。 思春期である娘との距離感、親離れ子離れの瞬間を、共感出来る言葉で表していた。 母と娘、という密着していて一体化していたものから、人と人、になる。 寂しいのか、嬉しいのか、わからない感情。 京と京の母の関係を見ても、くっついたり離れたりするものなのかもしれない。 でも、手放さないと手に入れられないものがある。 最後、京は手放す事ができた。 真鶴に行って、心という入れ物を空っぽにする事ができた。 空っぽにしないと満たされない。 女でもあり、母であった京。 最後は光が満ちて終わるこの物語。 ずっと、長い詩を読んでいるような感覚だったが、最後まで読んで、物語だった事に気づく。 とても良かった。
Posted by
この作品の1番の好きなところは終始、静かなところ。 静かだからこそ、娘を愛する気持ちや、礼を憎む?愛する?恋しがる?気持ちが熱く伝わってくる。
Posted by
初めて知った「真鶴」という場所 そこに行くと“ないものが見える”という不思議な設定もあって、実際にどんなところなのか気になりました 主人公の「誰かとつながりたい」という強い思いが、心に残る作品でした
Posted by
いま私がもっとも関心を寄せている作家・髙村薫さんが、「川上弘美に出会えたことが大きかった」と語っているのをどこかで読み、それがきっかけで、この作品を手に取りました。この『真鶴』という小説は、独特のリズムをもつ文章で、人の心の深いところへ、静かに、まるでさまようように潜っていきます...
いま私がもっとも関心を寄せている作家・髙村薫さんが、「川上弘美に出会えたことが大きかった」と語っているのをどこかで読み、それがきっかけで、この作品を手に取りました。この『真鶴』という小説は、独特のリズムをもつ文章で、人の心の深いところへ、静かに、まるでさまようように潜っていきます。そうして、人が生きていくということの核心に、なんとかして触れようとする。その結果、人が生きていくうえで、ある種の支えになるような言葉の連なりが生まれ、他にはない種類の小説になっているのではないかと感じました。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
喪失と、「距離」の物語。「距離」とは、他人との距離でもあり、自分との距離でもあり。 百の成長と、それに伴ってなくなってくるもの。時間が経つに従って、変わってくる他人との関係(百でも、母でも、青茲でも、礼すらそうだ)、それに伴う何かの喪失。喪失がいいことなのか悪いことなのかは分からない。決めるのはその人間との距離と関係のような気もする。自分の中での喪失もまた然り、であろうか。 水のようにひたひたと様々な「距離」にふれ、最後は光が差してくる。光が差すのをハッピーエンドと判断するのは楽観的すぎると思うが、自分と他人と向き合い続けたこの物語の末には少しでも希望があって欲しいとは思った。
Posted by
愛の果ての病が見せる幻想の世界と、詩のように流れる少しユニークで美しい文体に呑み込まれ気づいたら数時間で読了していた。女性的な感覚や視点への共感を覚えつつも常に心のどこかは痛み続け、この世界から抜けるのに随分時間を要した。とてもとても不思議な本だ。
Posted by
1歳児を育てている身としては、娘の百が母からどんどん離れていくこと、娘の言葉に母が疵付けられることがあることが苦しかった。 セックスエデュケーションの中でも、主人公の母ジーンが「息子に傷つけられる」と話し、それに対してのちに恋人になるヤコブが娘にたいして"hate&q...
1歳児を育てている身としては、娘の百が母からどんどん離れていくこと、娘の言葉に母が疵付けられることがあることが苦しかった。 セックスエデュケーションの中でも、主人公の母ジーンが「息子に傷つけられる」と話し、それに対してのちに恋人になるヤコブが娘にたいして"hate"という言葉を使っていたので驚いた。思春期に入った子どもたちに親はここまで傷つけられるのか、と思った。 いまこんなに一緒にいて、くっついて、その柔らかさ温かさを共有してくれる娘が離れていくなんて想像がつかないし、そのとき私がどんな風に感じるかも実感が湧かない(もちろん身が捩れるほど寂しいだろう、とはぼんやりと想像できるけど)。いつか私がhateするほど、娘は私から離れてしまうのか。 そして苦しんだ後、また娘の棘がなくなって、一緒に過ごせる時間が増えていくのか。そういえば私も中学生の頃は親と折り合いが悪かったもんなー。あの頃のお母さんはやはり傷ついていたのだろうか。私はお母さんを傷つけていたのだろうか。 お父さんのことももちろん傷つけてたんだろうけど、お父さんとは元々そこまで精神的距離が近かったわけではないからな。やはり母親と子ども、というのは父親と子ども、という組み合わせに比べると、ぐっと距離が近いと思う。 母親が専業主婦だったかどうかは関係ないような気がしており、やはり妊娠出産を通したホルモンの影響が大きいのかなあ。不思議だ。 礼のことはふーんと読み流してしまい、むしろ娘と主人公の関係性が印象的だった。
Posted by
面白かった! 川上弘美は「先生の鞄」しか読んだことがなかったけど、こんな不思議な幻想的な小説を書くとは知らなかった。 1歳の娘をおいて失踪した夫の影を追って幽霊のような女と共に神奈川の真鶴をおとづれる主人公。彼女の夫への執着が切なく、時々怖かった。これほどまでに誰かに執着する人は...
面白かった! 川上弘美は「先生の鞄」しか読んだことがなかったけど、こんな不思議な幻想的な小説を書くとは知らなかった。 1歳の娘をおいて失踪した夫の影を追って幽霊のような女と共に神奈川の真鶴をおとづれる主人公。彼女の夫への執着が切なく、時々怖かった。これほどまでに誰かに執着する人はいるんだろうか。あまりにも激しすぎて愛とはまた違う気がする。 時折挟まれる主人公と母親と娘の生活がほっこりする。母に老いの影が迫った時、子どもが自立していく時、私も主人公のような気持ちになるんだろうか。
Posted by
真鶴に行く理由、ついてくる女⋯ 失踪した夫に思いをはせ、女と会話をするが礼のことは、曖昧で⋯ 最後は希望の光が差したかのようで終わりは良かった。
Posted by
