路面電車を守った労働組合 私鉄広電支部・小原保行と労働者群像

河西宏祐【著】

• 販売会社／発売会社: 平原社
• 発売年月日: 2009/05/25
• JAN: 9784938391461

商品レビュー

2009/09/11

一人の労働組合のリーダーの生涯を丹念にいう「続けながら、労組が華やかな時代から少数派への転落、多数派への復帰と危機に陥った企業の再建までの奇跡をめぐり、「現代の労働組合の役割とは何か」をくっきりと伝える。

経営側が廃止しようとした路面電車に、「待たずに乗れる電車、定時発車、定時運行、等間隔運転」「利用しやすい電車」といった、利用者をふやすための施策を持ち込み、労働条件の低下をも積極的に受け入れながら、黒字経営に転換させ、経営側の姿勢を買え、ついには契約者全員を正社員にするという快挙を成し遂げた広島電鉄労組の物語。

雇用を守り、仲間を大切にする発想と行動の豊かさがすばらしい。