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久生十蘭短篇選 岩波文庫
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商品詳細
内容紹介 | 言葉の魔術師による万華鏡的文学世界。 |
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販売会社/発売会社 | 岩波書店 |
発売年月日 | 2009/05/15 |
JAN | 9784003118412 |
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久生十蘭短篇選
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商品レビュー
4.2
23件のお客様レビュー
15篇の短編からなる。 どの登場人物も言葉遣いや境遇、ハイソな感じ。 西洋にあこがれる日本人。 いろんな物語を背景に描かれているようで知識の薄い私などが読むと分かってないことばかりかも。 読者を試すところはナボコフみたいなのかも。 白雪姫は、ある一生の羊飼いの男と同じような現...
15篇の短編からなる。 どの登場人物も言葉遣いや境遇、ハイソな感じ。 西洋にあこがれる日本人。 いろんな物語を背景に描かれているようで知識の薄い私などが読むと分かってないことばかりかも。 読者を試すところはナボコフみたいなのかも。 白雪姫は、ある一生の羊飼いの男と同じような現象かな。 あと、さらりとひとが死ぬな。
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久生十蘭の短編集ですね。 久生十蘭(1902ー1957)函館生まれ。小説家。 十五篇の短篇が納められています。 解説の川崎賢子さんは『久生十蘭は、文学の諸ジャンルを横断し、複数の文化のあいだを越境し、おびただしい書物を批評的に引用し再編しつつ、戦時下・占領下の困難な現実にそこなわ...
久生十蘭の短編集ですね。 久生十蘭(1902ー1957)函館生まれ。小説家。 十五篇の短篇が納められています。 解説の川崎賢子さんは『久生十蘭は、文学の諸ジャンルを横断し、複数の文化のあいだを越境し、おびただしい書物を批評的に引用し再編しつつ、戦時下・占領下の困難な現実にそこなわれることのない、珠玉のような作品を残した。』と語らされています。 戦後期の文学を高めた名手と言えます。 人間味あふれる、深みのある作品は読みごたえがあり、感慨深いですね。
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初めて読む作家。 何かで紹介されていて興味を持ったか、購入して積読になっていた。 買っておいて良かったと思う。美文である。 初出はほとんどが終戦から5〜6年のもの。 まだ戦争の傷が癒えない時期で、戦争がらみの物語も多い。死が身近である。 悲劇的な話多く、伝奇的な要素もあるが、おど...
初めて読む作家。 何かで紹介されていて興味を持ったか、購入して積読になっていた。 買っておいて良かったと思う。美文である。 初出はほとんどが終戦から5〜6年のもの。 まだ戦争の傷が癒えない時期で、戦争がらみの物語も多い。死が身近である。 悲劇的な話多く、伝奇的な要素もあるが、おどろおどろしさは感じられず、透明感がある。 描かれていることは無惨なのに、なぜか美しい。 『母子像』なども、戦時中サイパンでの日本人の悲劇はあったが、物語の中の本当の地獄はそこではないところにある。 『白雪姫』では、氷河のクレバスに落ちた女性の遺体が20年以上の歳月を経て生前のままの姿に凍り付いて出てくる。性悪な女だったが、魂は洗われ、男の胸の憎しみも長の年月に消え、浄化されたような結末だ。 ギャンブルにのめり込み、確立の研究に人生を費やす『黒い手帳』は、呆れるほどの執念に恐ろしさと同時に滑稽を感じる。 なかなかそこら辺にはない作品の数々だと思う。 先が知りたくてストーリーばかりを追ってしまったが、地の文章をもっと味わわなくてはと思った。 編者による解説は難しく、ほとんど研究者向け。 一般人としては、物語をただ味わいたい。
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