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エル・スール
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | インスクリプト |
| 発売年月日 | 2009/02/18 |
| JAN | 9784900997219 |

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商品レビュー
4.1
19件のお客様レビュー
どうしても先日見た映画を思い浮かべながら読んでしまうが、映画と同じ、私の語りで進むその雰囲気は、映画と一体となっている。訳文もいいのか、私の中にある父、この空気が漂っている。映画ではよく感じ取れなかった出来事や感情も描かれている。が、しかし、やっぱりやだなあ。こんな父は持ちたくな...
どうしても先日見た映画を思い浮かべながら読んでしまうが、映画と同じ、私の語りで進むその雰囲気は、映画と一体となっている。訳文もいいのか、私の中にある父、この空気が漂っている。映画ではよく感じ取れなかった出来事や感情も描かれている。が、しかし、やっぱりやだなあ。こんな父は持ちたくない。こんな夫も持ちたくない。父を憧憬する娘の私、という語りなのだが、誰一人幸せにしていない男としか感じられない。私が憧憬するのは、「私の中の私のイメージの父」なのではないか。しかしその人間の心の底なんて本人でも分からないのかもしれない。知らぬが仏でいきたい、と思ってしまった。昔の恋人グロリアはある時から父を振り切った。こちらの方が心情としては理解できる。微妙な心の襞を感じるのが自分は苦手なのかも。 訳者解説によると、町から離れたところにぽつんと一軒ある家、というのは作者もそうだったようだとある。 アデライダ・ガルシア=モラレス:1945年スペイン、バダホス生まれ。その後セビーリャに移り1970年にマドリード大学文学部哲学科卒業。国立映画学校で脚本を学ぶ。この時に同じ映画学校にいた1940年生まれのビクトル・エリセと知り合う。その後中学教師、女優などをする。1983年、夫のエリセの監督で映画「エル・スール」が作られそのヒットのおかげで、1985年、第一作「エル・スール/ベネ」をアナグラマ社から刊行。同年に刊行した「セイレーンたちの沈黙」はエラルデ小説賞を受賞。 「エル・スール/ベネ」1985出版(解説には原稿は1981年にわずかひと月で完成した、とある) 2009.2.18初版 図書館 (出版の都合上、著者の許可を得て、「ベネ」は割愛したとある)
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映画よりも父親がかなーり偏屈 おとなになった主人公が父を理解しようとするんだが 一方で拒否しているようなところもあって微妙な心理が綴られている のだが うーむ どうにも苦手なジャンルでちょっと読んでて辛かった 途中でつい読み進めるのをさぼってしまったり というわけで星はちょっとつ...
映画よりも父親がかなーり偏屈 おとなになった主人公が父を理解しようとするんだが 一方で拒否しているようなところもあって微妙な心理が綴られている のだが うーむ どうにも苦手なジャンルでちょっと読んでて辛かった 途中でつい読み進めるのをさぼってしまったり というわけで星はちょっとつけられん
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ビクトル・エリセの同名の映画の原作。一九八三年に映画が公開され、その後一九八五年にもう一つの中編小説と併せて出版されたと訳者解説にある。舞台がフランコ体制下のスペイン北部であることは共通しているが、登場人物も物語も半分ぐらいは異なる。映画版はフランコ政権に対する批判色がかなり強い...
ビクトル・エリセの同名の映画の原作。一九八三年に映画が公開され、その後一九八五年にもう一つの中編小説と併せて出版されたと訳者解説にある。舞台がフランコ体制下のスペイン北部であることは共通しているが、登場人物も物語も半分ぐらいは異なる。映画版はフランコ政権に対する批判色がかなり強い作品だが、小説版は家庭やそれぞれの人物の内面に重きがおかれている。テーマのひとつが父と娘の関係性であることは共通している。訳者解説には「小説と映画では、セクシュアリティーの描き方も違っている。とりわけ映画では父と娘の関係にインセスト的な匂いがする。ところが、女性的視点によるアデライダの小説にこの匂いはあまり感じられない」(p121)とあるのだけれど、私は逆だと感じた。映画版では主人公はあくまで親子関係としての父を尊敬し、やがて幻滅していく(そして自死に向かう父の背中を押してしまう)が、小説版では思春期になるにつれて父としてよりも性愛の対象としての男としてみるようになったと読み取れる。これは父親相手の失恋小説なのであり、その失われた恋の痛みを抱えながら、主人公は生き続けていくのだろう。
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