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プーさんの鼻 文春文庫
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プーさんの鼻 文春文庫

俵万智【著】

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プーさんの鼻 文春文庫

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 文藝春秋
発売年月日 2008/12/10
JAN 9784167548087

プーさんの鼻

¥385

商品レビュー

4.1

16件のお客様レビュー

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2026/01/04

なんてやさしい歌集なんだろう。 『サラダ記念日』『かぜのてのひら』『チョコレート革命』と順に追っていき、ずっと彼女の恋の歌に自分を重ねつつ味わってきた。 2005年発行の第四歌集となる本書は作者が30代半ば~40代初めの歌を収めたもので、2003年に生まれたお子さんの歌が大変多く...

なんてやさしい歌集なんだろう。 『サラダ記念日』『かぜのてのひら』『チョコレート革命』と順に追っていき、ずっと彼女の恋の歌に自分を重ねつつ味わってきた。 2005年発行の第四歌集となる本書は作者が30代半ば~40代初めの歌を収めたもので、2003年に生まれたお子さんの歌が大変多く含まれる。 子を持たない私は親の目線を知らない。だから本作品のほとんどの歌に共感はできない。 でも一番好きな歌集を問われれば間違いなく『プーさんの鼻』と答える。 いくつか、なんとなく俵さんらしくないというか、想いをそのまま詠まれた歌があるように感じた。決して悪い歌ではないのだけど、素直にひねらずすとんと詠まれた歌。 例えば“おむつ替えおっぱいをやり寝かせ抱く母が私にしてくれたこと”。 『かぜのてのひら』のあとがきにて、収める歌の選択にあたりもう二度と歌えないものだと思うと落とす勇気が鈍ってしまう、点が甘くなってしまった、というような事が書かれていた。 『かぜのてのひら』には退職する高校の教え子たちと接する中で生まれた歌が多く収まっている。 そして本書のあとがきでは、短歌は私と愛しい人との間に生まれるのだと綴られている。 子供との間に生まれた歌、それはまぎれもなく愛としか呼べないものだ。 生まれ落ちた愛を全て取っておきたかったのかもしれないと思った。 親に愛されたという確かな記憶はその子の人生においてずっとずっと強い御守りになる。 それがこんな風に形あるものになっていれば尚更。 本書は歌集であり、育児記録であり、お子さんへのとてつもない贈り物なのだと思う。 ◆特に好きな歌を三首だけ “何度でもぴょんぴょん跳ねる膝の上ここからここから始まってゆく” →本歌集ではリフレインが印象的な歌が多い気がした。お母さんのお膝の上でにこにことご機嫌な赤ちゃんが目に浮かぶ。一つ前に友人の死を悼む歌が配置されており、未来の希望に満ちあふれたこの歌が一層輝かしく感じられる。 “たんぽぽの綿毛を吹いて見せてやるいつかおまえも飛んでゆくから” →未来への期待がたんぽぽの明るい黄色に重なるもいつか巣立ってゆく事へのさみしさがほのかに漂う。 おまえ呼びに抵抗があるタイプの私である。だけど、本書の『おまえ』はむしろこれでなければという感があった。慈しみの対象としての『おまえ』という二人称。 “「かーかん」と呼んだ気がする昼下がりコスモスだけが頷いている” →一首でも良いのだけど、歌集として連作で読んできたからこそ一入心を打たれた。おなかの中から始まり、生まれでて、名付けられ…この歌に至るまでの110頁余り、作者と一緒に成長を見守っている気持ちで読んできてからのこの一首。思わず泣かされる。 やがて「かーかん」は何度も呼ばれ、「かーかん」にはしっぽが付く。それに何度だっていつだって応える歌がまた。

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2024/12/06

『サラダ記念日』に続き読了。子どもの歌が圧倒的に多いため、親の立場にならないと感情移入しづらく、親友の赤子を思い出しつつ読み進めた。 お気に入りは三百四十四首分の六首。 年末の銀座を行けばもとはみな赤ちゃんだった人たちの群れ 生きるとは手をのばすこと幼子の指がプーさんの鼻を...

『サラダ記念日』に続き読了。子どもの歌が圧倒的に多いため、親の立場にならないと感情移入しづらく、親友の赤子を思い出しつつ読み進めた。 お気に入りは三百四十四首分の六首。 年末の銀座を行けばもとはみな赤ちゃんだった人たちの群れ 生きるとは手をのばすこと幼子の指がプーさんの鼻をつかめり 匿名は仮面にあらず名を伏せて人は本音を語りはじめる 「これもいい思い出になる」という男それは未来の私が決める 外に出て歩きはじめた君に言う大事なものは手から放すな とりかえしつかないことの第一歩 名付ければその名になるおまえ

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2020/04/23

 新型コロナの緊急事態下だからこそみんなで読みたい本。  文学としては邪道な読み方だけど、ああー子どもといるってこういうよろこびがあるのかを、保育園利用自粛中(「在宅保育」、家庭保育)・休園中に、家庭で再認識できる本だと思います。  今はZOOMなどで子育てをめぐって話し合い、コ...

 新型コロナの緊急事態下だからこそみんなで読みたい本。  文学としては邪道な読み方だけど、ああー子どもといるってこういうよろこびがあるのかを、保育園利用自粛中(「在宅保育」、家庭保育)・休園中に、家庭で再認識できる本だと思います。  今はZOOMなどで子育てをめぐって話し合い、コロナが明けたら、そういう話題を日々お迎えに来たときや連絡帳とかで、みんなで話せたらと思う。子どもについて話が尽きないような園っていいですよね。  また子どもをとりまく、恋愛、仕事なども詠まれているので、それぞれのそういう話のきっかけにもなって、自分のこともあらためてとらえなおす助けになりそうな本です。  子どもに関する歌にかなり絞ったもので『生まれてバンザイ』もよいです。父親との関係などしんどさがある人はまずこちらの本からの方がよいかもしれません。  https://booklog.jp/users/lifedevelop2020/archives/1/4887471041  ↓  発達研究もこの本ではじめられる。「2つの発達表」と照らして、子どもの様子を見ていく。文学に出てくる子どもの姿をとらえるのは一つの有力なやり方です。感性もよみがえる。(動画「発達研究をはじめよう」 https://www.youtube.com/watch?v=mHgjylwNUDA)  ↓  プルーンの種のようなる眼(まなこ)して吾子が初めて見ている我が家  おっぱいのこと考えて一日が終わる今日は何曜日だっけ  ふるえつつ天抱くしぐさ育児書はモロー反射と簡単に呼ぶ  泣くという音楽がある みどりごをギターのように今日も抱えて  子を真似て私も本を噛んでみる確かに本の味がするなり  この夏は猛暑の予感ぐらゆらとつかまり立ちを始めるおまえ  あーじゃあじゃ、うんまばっぽー、この声がいつか言葉になってゆくのか  ……  園を休ませたら虐待してしまうかも、とかいう親御さんとゆっくりじっくり読んでいければと思う。こういう保育、というのでなく、子どものとらえ方を感じてほしいところ。子どもといっしょにその親子・家庭なりの子育てをつくっていく。正解はありません。  保育士を目指す人、発達研究をする人(子育て中のあなたもいっしょに!)は、同じく俵万智さんの『かーかん、はあい』をおすすめします。絵本の紹介というより子どものやっていることをこう見るのか、という「見方」がやわらかいです。  https://booklog.jp/item/1/4022505095  ↓  学生さんには、この本を含めて、以下の「この3冊」を紹介しています。万華鏡のように、見えてくるものがあると思います。  https://booklog.jp/users/lifedevelop2020?tag=%E3%81%93%E3%81%AE3%E5%86%8A&display=front  介護施設を利用自粛して在宅介護をしている人にも、こういった在宅介護のよさや楽しさがわかる本を届けて、話をしていければと思います。私はちょっと介護に関してこの本というのが思いつかないのでぜひ紹介してください。20200423

Posted by ブクログ

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