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挟み撃ち 講談社文芸文庫
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挟み撃ち 講談社文芸文庫

後藤明生(著者)

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挟み撃ち 講談社文芸文庫

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 講談社
発売年月日 1998/04/10
JAN 9784061976122

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商品レビュー

4.2

17件のお客様レビュー

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2010/05/28

多少の歴史認識や、土…

多少の歴史認識や、土地勘が必要。文学でやしなえる程度なので、読書習慣のある方はおそれなくても大丈夫。ゴーゴリ、荷風、森鴎外、その他。後藤明生はファンで終わらず、先行する作品たちを乗り越えようとする。〝外套〟にはじまって〝外套〟に終わる小説。脱線に次ぐ脱線、その語りや観察力を楽しめ...

多少の歴史認識や、土地勘が必要。文学でやしなえる程度なので、読書習慣のある方はおそれなくても大丈夫。ゴーゴリ、荷風、森鴎外、その他。後藤明生はファンで終わらず、先行する作品たちを乗り越えようとする。〝外套〟にはじまって〝外套〟に終わる小説。脱線に次ぐ脱線、その語りや観察力を楽しめます。

文庫OFF

2024/02/02

久しぶりに独特な、後藤明生を初めて読んだので、これが後藤明生の特徴なのかまでは分からないが、そういった小説を読んだ。解説の通り、この小説が外套を探し求めることをきっかけに、〈わたし〉の記憶を遡行するものだとすると、保坂和志の『この人の閾』では外套に該当するのが大学の先輩だったと思...

久しぶりに独特な、後藤明生を初めて読んだので、これが後藤明生の特徴なのかまでは分からないが、そういった小説を読んだ。解説の通り、この小説が外套を探し求めることをきっかけに、〈わたし〉の記憶を遡行するものだとすると、保坂和志の『この人の閾』では外套に該当するのが大学の先輩だったと思える。この二つは構造的に似ていると言えても、挟み撃ちは連想ゲーム的な思考で中盤から全く話の筋から脱線してしまうので少し大変だった。それでも話、思考の続きが気になるので楽しく読めた。 解説がすごい

Posted by ブクログ

2023/12/16

後藤明生による挟み撃ち。お茶の水の橋の上から始まり、お茶の水の橋の上で終わる外套を求めて蕨、上野、お茶の水を移動する。ある意味何も起きないけれど、北九州、朝鮮、草加、上野の記憶を行き来する。日光街道に沿って作られたいまの東武伊勢崎線と中山道に沿って作られたJR蕨、そして両者を結ぶ...

後藤明生による挟み撃ち。お茶の水の橋の上から始まり、お茶の水の橋の上で終わる外套を求めて蕨、上野、お茶の水を移動する。ある意味何も起きないけれど、北九州、朝鮮、草加、上野の記憶を行き来する。日光街道に沿って作られたいまの東武伊勢崎線と中山道に沿って作られたJR蕨、そして両者を結ぶ上野。挟み撃ちとは何なのかという話でもあるけれど、お茶の水に挟まれてもいるし、蕨と草加、朝鮮と筑前などなど、様々な対立する二項が作中に散りばめられている。 何ということはない作品だが文章は上手くさすがという感じ。

Posted by ブクログ

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