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あなたに不利な証拠として ハヤカワ・ミステリ文庫
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 早川書房 |
| 発売年月日 | 2008/03/08 |
| JAN | 9784151776014 |
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あなたに不利な証拠として
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商品レビュー
3.7
39件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
女性警官に限ったものは珍しい。女性ならではの悲喜こもごもなお仕事小説。 面白かった。2008年刊。 5人の、女性の制服警官が出会った事件をめぐって短編が10編。 仕事が終わった後で、犯罪という非日常的な出来事に出会った女性のまざまな心理が、繊細な筆致で書かれている。 正当防衛で射殺した犯罪者であっても命の火を消したことへの葛藤。 仕事として割り切れない、警官という職業が持っている命との係わり合いに悩む姿に、特殊な環境で生きていく重みが感じられる。 どうして私に起こったの どうしてこんな目にあうことになったの こういう思いを感じたことは多いだろう。 理不尽だと思われる出来事にであうことはある。 だが身近で起きることは少ない。会うことのほうが珍しいような、本来なら他人事ですむはずの犯罪現場に、立ち会わなければならない警官という職業に悩むことは、自分の人生まで、絶望や虚しさに引き込まれそうになる。 犯罪現場に立ち会うというテーマは、楽しい本ではないが、風景の叙情的な描写や、ユーモアや気の利いた構成で、一気に読んでしまった。 女同士の軋轢や上下関係のわずらわしさはどこも同じか。 作者は実際に制服警官という職業についたことがあるそうで、映画やテレビで見る警官の外観だけでなく、非常にリアルな描写で、装具備品の重さや形や細かな装着の手順まで細かく書いてあり興味深かった。
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5人の女性警察官が抱える苦悩について語られた短編集で、ミステリの賞を獲ってはいるが、事件の謎を解くというタイプのミステリでもクライムノベルでもなく、主人公が警察官だという純文学…なのかな。ハードボイルドミステリの逆。 いわゆる純文学に慣れ親しんでおらずエンタメ小説を乱読するだけの...
5人の女性警察官が抱える苦悩について語られた短編集で、ミステリの賞を獲ってはいるが、事件の謎を解くというタイプのミステリでもクライムノベルでもなく、主人公が警察官だという純文学…なのかな。ハードボイルドミステリの逆。 いわゆる純文学に慣れ親しんでおらずエンタメ小説を乱読するだけの私のような俗物には敷居が高かったです。
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一人称体が基本となり、5人の女性警察官が遭遇した事件と、彼女たちの心情がどのように変化していったかが研ぎ澄まされた文体でつづられる。現代的な視点を兼ね備えたハードボイルド小説のようでもあるが、主人公達の思いが冷静に、冷徹に描かれる様子は純文学と言っても差し支えないだろう。連作短篇...
一人称体が基本となり、5人の女性警察官が遭遇した事件と、彼女たちの心情がどのように変化していったかが研ぎ澄まされた文体でつづられる。現代的な視点を兼ね備えたハードボイルド小説のようでもあるが、主人公達の思いが冷静に、冷徹に描かれる様子は純文学と言っても差し支えないだろう。連作短篇集という形を取ることで、抱え込んだ絶望感、焦燥感、喪失感、暗闇と諦念とが本全体に満ち満ちていき、一言で言えばハード。しかしだからこそ、ラストに訪れる情景には何かが赦されたような安心感があった。 中でも良かったのは、正当な行為として射殺を行ったキャサリンの感情をひたすら冷静につづっていく「完全」。停職処分となったモナが現在の自分を見つめることで激情にかられていく様子を二人称で読み手に突きつけてくる「銃の掃除」。そして短篇集の最後に収録された「わたしがいた場所」。 いずれも文体フェチにとっては非常に刺さるものがあり、物語の面でも、視覚の面でも充たされた。こんなに痛みを鋭く描ける人がいただなんて。
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