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殺意 創元推理文庫
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殺意 創元推理文庫

フランシス・アイルズ(著者), 大久保康雄(訳者)

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殺意 創元推理文庫

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 東京創元社
発売年月日 1971/10/21
JAN 9784488124014

殺意

¥935

商品レビュー

4.1

15件のお客様レビュー

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2010/05/28

3大倒叙ミステリの1…

3大倒叙ミステリの1つ。アントニイ・バークリーが別名義で書いた傑作です。ビグリー博士は妻を殺すべく周到な計画を立て実行に移す。法廷で追い詰められていくドキドキの心理描写は秀逸。読者でありながら、一緒にビクビクしてしまいます。そして結末のどんでん返し!やられたぁ。個人的には3作の中...

3大倒叙ミステリの1つ。アントニイ・バークリーが別名義で書いた傑作です。ビグリー博士は妻を殺すべく周到な計画を立て実行に移す。法廷で追い詰められていくドキドキの心理描写は秀逸。読者でありながら、一緒にビクビクしてしまいます。そして結末のどんでん返し!やられたぁ。個人的には3作の中でもベスト1に推したい名作中の名作。

文庫OFF

2025/07/03

世界三大倒叙型ミステリーに入るとされる作品。田舎医師で劣等感を持ち女好きなビクリー博士の動機から殺害、そして…という一連の流れが描かれている。不遜なところと心理の変化が克明。犯罪者の身勝手な理屈という点では教科書になりそう。犯人自体は分かっているが名探偵が不在な分、結末がどうなる...

世界三大倒叙型ミステリーに入るとされる作品。田舎医師で劣等感を持ち女好きなビクリー博士の動機から殺害、そして…という一連の流れが描かれている。不遜なところと心理の変化が克明。犯罪者の身勝手な理屈という点では教科書になりそう。犯人自体は分かっているが名探偵が不在な分、結末がどうなるのかのサスペンスが素晴らしい。個人的にはラストも意外だった。

Posted by ブクログ

2025/07/01

 本書の作者名「フランシス・アイルズ」は、アントニー・バークリーの別名にあたり、すっかりバークリー流のミステリの魅力にハマってきた私は、図書館にある彼の作品を全て読みたくなり、まず選んだのが倒叙推理小説の三大傑作の一つと称される、この作品。  ちなみに本書は、バークリーの「探偵...

 本書の作者名「フランシス・アイルズ」は、アントニー・バークリーの別名にあたり、すっかりバークリー流のミステリの魅力にハマってきた私は、図書館にある彼の作品を全て読みたくなり、まず選んだのが倒叙推理小説の三大傑作の一つと称される、この作品。  ちなみに本書は、バークリーの「探偵ロジャー・シェリンガム」シリーズの7作目「最上階の殺人」と同じ1931年の作品で、当時、犯罪者心理を重視した人間性の謎に興味を持っていた彼にとって、倒叙ミステリはまさに実験するのに最適な形式だったのであろう、読んでいると、こういうの書きたかったんだろうなぁという、彼自身の活き活きとした情熱が物語の端々から伝わってくるようで、そこに垣間見えたのは、彼ならではの徹底的に拘り抜いたリアル感満載の物語であった。  私が抱く倒叙推理小説のイメージとして、犯行直前の犯人の心理状況から物語は始まるものの、どちらかというと、その後の探偵(刑事)が捜査を進めていく場面にページを割き、やがて少しずつ犯人が追い詰められていくような流れがあるのだが、本書の場合、まずは犯行以前の描写にたっぷりとページを割いて、バークリーではお馴染みの記号化されていない個性的な人間模様を、犯人だけではなく主要な登場人物全てを通して展開していくことで、彼が書きたいのが犯行そのものではなく犯人の人生であることが分かる。  本書の犯人である、英国の片田舎に住む開業医「ビクリー博士」は、妻を殺害するために時間をかけて練り上げた完全犯罪を目論むのだが・・・といった内容で、当然犯行方法を途中で知ることになるのだが、それでも物語が面白いのはバークリーがよく言っていた、『何故それをしたのか?』という、それは犯人自身のポリシーとも思われた『動機』の部分と、犯罪が関わることで犯人の心理状況は如何に変化していくのかといった部分から知る、『人間』の面白さなのだと思う。  そう感じられる程にビクリー博士の人間描写は細かく、それは自ら鼓舞できるようなポジティブさというよりは、他人の考えに影響されやすく、嫌なこともやむを得ないものとして受け入れるような性格的なものが、身長や生まれに対するコンプレックスや女性問題等と密接に関わり合っている、そんな複雑さこそバークリーが書きたかった人間性の謎の一つなのだろう。  また、本書が「犯罪心理小説」と呼ばれる所以の一つとして、犯罪直後の様々に移ろいゆくビクリー博士の心理描写が印象に残り、そこには被害者への憐れみが突然浮かんだり、神経に堪えたと思ったら、ほっとしたり自己反省したりといった支離滅裂な様子があることに加え、更に狂気的なものとして『衝動的に、大声で笑い、どなり、歌い、指をならし、わめきたくなった』の描写には、殺人を犯すという行為が無意識的なものも含めて、どれだけ人の心に負担をかけているのかを表しているようでありながら、そうした狂気性は殺人行為をきっかけとして引き出された、その人の中に元々あるものなのであろうかなんて考えてしまい、潜在的な部分に秘められた人間の怖さを垣間見たような気にもさせられた。  もちろん本書には、ビクリー博士の完全犯罪は成功するのかという、エンタテインメントとしての面白さもあるのだが、私がそれ以上に心に焼き付けられたのは、やはり殺人が人にもたらす恐ろしさであり、それは一人殺してしまうと、他人の命は自分自身が握っているのだといった人を人とも感じない、たがが外れてしまったかのような状態になってしまうことや、更にそれを成し遂げたことによって、まるで自分の中の未知なる可能性を広げたかのような錯覚に陥ってしまうことには、犯罪者自身が人を人とも思わなくなるのと共に、犯罪者自身が人ではなくなってしまうような印象を受けて、それは人が人の命を奪うという愚かな行為によって、目には見えないけれども決して越えてはいけない線を越えてしまったような、二度と元の自分には戻れない恐ろしさであったものの、それは被害者側の視点に立てば、人間一人一人がこの世に生まれてきた尊さの裏返しであることも、私は思い知るのであった。

Posted by ブクログ