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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 岩波書店 |
発売年月日 | 2005/10/25 |
JAN | 9784001140415 |
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トムは真夜中の庭で 新版
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トムは真夜中の庭で 新版
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商品レビュー
4.2
123件のお客様レビュー
きょうだいのピーターのはしかがうつらないよう、おじおばの住むアパートで休暇を過ごすことになってしまったトム、そこは一軒の邸宅を区切ってアパートにしたものだったが、一階には、時間は正確だが鳴らす音の数がでたらめという大時計があった。 特にすることもなく退屈しきりだったトムが、夜...
きょうだいのピーターのはしかがうつらないよう、おじおばの住むアパートで休暇を過ごすことになってしまったトム、そこは一軒の邸宅を区切ってアパートにしたものだったが、一階には、時間は正確だが鳴らす音の数がでたらめという大時計があった。 特にすることもなく退屈しきりだったトムが、夜眠れずに時計の鳴る音を1時、2時……11時、12時と数えていたら、時計は13時を打った。おかしいと思ったトムは、一階のホールに降りて時計を確認しようとするが暗くて見えない、そこで月明かりを入れようと裏口のドアを開けると、そこには広い芝生、花壇、温室、1本のモミの木や何本かのイチイの木があった。そこを見たいと昼間にそのドアを開けてみると、そこは狭い空地で、ゴミ箱や自動車があるだけだった。これは一体どういうことかと不思議に思ったトムだったが、夜になってドアを開けると、そこにはやはり庭園があった。 毎晩のようにこっそりと庭園に行くトムは、そこで園丁や三人の兄弟らしい少年たち、そして一人の女の子の姿を見かけるが、あるとき少女と知り合いになる。ほかの人間にはトムの姿は見えないが、ハティというその少女にはトムが見えるらしい。こうして友達になったトムとハティは、いろいろな遊びをし、いろいろな話をする。 庭園に行くと、朝だったり昼だったり、季節も変わったりと、時間が順序良く進んでいるのではないことに気づいたトムは、「時」とは何だろうと考えるが、答えはなかなか分からない。そうしているうちにハティとの関係も少しずつ変わってくる。そしてトムが家に帰らなければならないときも近付いてきた、果たしてどうなるのか、というお話。 「時間」というそれこそ哲学的な問題を取り扱っているが、ストーリーの中で自然に考えさせられるようになっており、読み進める上で変に煩わされるものではない。そして何といっても、庭園を始め自然や風景の描写が美しく、あたかもその場に居て二人と同じものを見ているような気にさせてくれる作者の筆は素晴らしい。(祖父の代から住んでいた実際の家と庭園がモデルとのこと) 児童小説のジャンルに入るのでしょうが、大人が読んでも読み応えがありますし、ラストではジーンとしてしまいました。誰もが持っていた子どものときの心に、改めて思いを馳せました。
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物語は時間を支配している。現実と過去と、かるがる思い出さえも飛びこえてしまう軽やかさに、もうただただ最後は泣くことしかできない…やさしい…SF
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
ビクトリア女王末期に生まれたハティと20世紀のトムが真夜中の庭園で出会う不思議。お互いを幽霊と思いながら少年のトムと少女のハティは毎日庭で遊び木登りをし弓矢を作ったり機の上に秘密の小屋を造ったりする。 だが、トムの時間とハティの時の流れは同じでなくいつのまにかハティは大人の女性になっていく。自分の時間とハティの永遠を交換することでハティとの世界を留めようとするトム。過去と現在が混ざり合いそして最後に一つに繋がる再会のシーン、夢や幻想が溶け合って存在する不思議。風景描写と共にとても美しい物語でした。
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