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日本的雇用慣行 全体像構築の試み MINERVA人文・社会科学叢書131
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日本的雇用慣行 全体像構築の試み MINERVA人文・社会科学叢書131

野村正實【著】

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日本的雇用慣行 全体像構築の試み MINERVA人文・社会科学叢書131

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 ミネルヴァ書房/
発売年月日 2007/08/15
JAN 9784623049240

日本的雇用慣行

¥3,520

商品レビュー

3.5

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2025/06/11

大学院のゼミで使っているテキスト。これを週に1章づつ輪読形式で読んでいく。1章あたり、短いパートでも数十ページ、長いパートだと100ページを超える分担になるので、けっこう準備も大変である。 私の担当は、第4章の「老婆心の賃金」という章で、100ページを超えるパート。これを題材にA...

大学院のゼミで使っているテキスト。これを週に1章づつ輪読形式で読んでいく。1章あたり、短いパートでも数十ページ、長いパートだと100ページを超える分担になるので、けっこう準備も大変である。 私の担当は、第4章の「老婆心の賃金」という章で、100ページを超えるパート。これを題材にA4×4枚以内で、「要旨」「ダイジェスト」「重要語句」「関連情報」「まとめ」みたいな形で発表することになるので、けっこう、準備は大変だった。 本書は、題名通り、「日本的雇用慣行」がいつ頃にどうやって出来てきたのかを探る学術書で、その起源を、第二次大戦前まで遡って整理している。事実の解釈よりも、事実を描写することが中心であり、よくこんなことまで調べたな、と正直思うような、ある意味で、かなりマニアックな本である。 さて、私の担当した第4章「老婆心の賃金」も、戦前の岩崎家や三井家まで遡る。そこでの、賃金慣行が、戦前の大企業、本書では三菱重工や王子製紙が例として取り上げられていたが、その大企業に受け継がれたとされている。岩崎家や三井家まで遡ると、そこで働き人は、「子飼い」、すなわち、子どもの頃から丁稚奉公をしている人たちが育っていくことになる。要するに、「雇用者と従業員」という関係ではなく、むしろ、「主従関係」であったと言っても良い。その「主従関係」は、一生涯続くことになり、主人側は、暗黙のうちに、働き手の一生の面倒を見ることが期待されている。そこで、主人側は、むしろ、働き手が「辞めた後=退職後」の生活の配慮に重きを置き、巨額の退職金を支払う慣行があったようである。その代わり、月例の賃金は比較的安く、それを賞与で補い、そして、最後に多額の退職金をもらうのである。 時代が下がり、家は会社となり、主人は経営者となり、働き手は従業員となる。その中で、「主従関係」は薄れていき、「雇用関係」に移っていくのであるが、何故か、比較的多額の退職金という慣行は、少なくとも、戦後の大企業には受け継がれたようである。 このように、働き手の退職後の生活への配慮をする賃金制度のことを、「老婆心の賃金」と呼んだのである。 筆者は、こういった変化は、会社所有の形態の変化、あるいは、会社のガバナンスの形態の変化が一因であることを述べている。 戦前の岩崎家や三井家は、経営者と所有者が一致していた。岩崎家の人間が、三菱を所有していたし、経営もしていたのである。戦後、株式会社制度が一般的になると、所有は株主、経営は専門経営者に委ねられるようになる。それが、「主従関係」から「雇用関係」に変化した原因である。しかし、その場合でも、日本の株式所有形態は欧米と比較すると特殊であり、多くの株式を銀行を含む法人が所有していた。「株式持ち合い」「メインバンク」と呼ばれる制度である。それらは、株式会社ではあるが、「我慢強い」株主であり、通常の場合には、会社の経営に口出しをしてくることはなかったのである。これが、日本の経営者をして、長期的な視点での会社経営を可能とし、日本的経営が成功する要因となったというのは、バブル経済の、日本の企業が成功モデルであった頃に言われていたことである。 しかし、会社の所有形態・ガバナンス形態は、更に変化する。 株式所有が、「機関投資家」「外国人株主」などの、いわゆる「物言う株主」に変化してきているのである。そういう形態では、会社のステークホルダーの中では、「株主」が優先されるし、「物言う株主」は、経営に意見をする(時に株主提案という形で)ことを行ったり、場合によっては、買収を仕掛けたりする。この場合、会社経営は配当と、短期的収益が重視されることとなり、「株式持ち合い」「メインバンク」時代に比較すると、長期的な視点が会社経営から薄まる。従って、日本の会社の人事制度も、短期の視点が重視され、短期の成果に応じた報酬制度となったり、あるいは、実質的な終身雇用廃止に走ったりということが予想された。「された」と書いたのは、そういう事例も見受けられるが(例えば、最近ではオリンパス)、日本的雇用の特徴とされている「長期雇用」については、今のところ、統計的には変化していないという研究結果が多いのである。 それはどうしてだろう、という疑問が湧くわけであるが、本書(私が担当した第4章)では、そこまでの検討はされてはいない。これは、かなり大きなテーマであり、十分に博士論文のテーマとなり得るのではないかと私等は考える。

Posted by ブクログ

2009/08/08

レポートのために。 参考文献としてだけでなく、楽しく読める本です。 男女に詳細に視点が向けられていておもしろいです。

Posted by ブクログ

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